中学校に入学するときに、新入生は制服を購入する。
制服のない中学校は、まだまだ少数派だろう。
この制服代だが、決して安くはない。冬服上着だけで2万円近い。ズボンやスカートが1万円弱。
この他にワイシャツやブラウス、夏服。セーター、トレーナー類、指定防寒着のある学校も。
そして体操服や水着ももちろん必要だ。これら全部でざっと数万円というところ。
学校指定のカバンや自転車通学用のヘルメットが必要な場合は、初期費用はもっと増える。
中学校入学が近づいてきた保護者の皆様いかがでしょうか。この出費、どう思われますか。
小学校ではこんなに服代はいらなかったのに。中学校ってなんでこんなに高いの?
ということで、今日は制服はなぜ高いか、もうちょっと安くならないのかというお話。
制服については書きたいことはたくさんある。
なぜ制服なのか、制服の意味は何か等というお話はまた別の機会に。
制服というものは量産品ではない。学校ごとに違うので、人数分だけの注文生産である。
オーダーメイドだ。中学校の入学前に、学校説明会と業者による制服の採寸がある。
採寸して服を作るのは初めての子が大部分だろう。ひょっとするとそれが最後かもしれない。
実際俺も、大人になってから採寸してスーツを作ったことなど一度もない。
まあスーツが商売道具の職業じゃないけどな。
1学年8クラスあれば、人数は300人レベル。新入生は大部分が購入する。
最近は少子化で、学年のクラス数も3や4あるいはそれ以下に減っているところも多い。
1学年3クラスだと、人数は100人を切ることもある。
制服の販売を請け負う業者にしてみれば、300から100に減ることが何を意味するか。
商売に関わっている方はすぐお分かりだろう。少子化の波は制服の値段にも及んでいるのだ。
この少子化の時代に、何も考えずに別注少量生産していたんじゃコストがかかって当然だ。
ポロシャツ1900円パンツ2900円ソックス5足980円の時代に、割高とはこういうことを言う。
ところで制服は、高いなりにけっこう品質が高い。すぐドロドロにする中学生に、もったいない
くらいのオーバークオリティで、もはや安いリクルートスーツより質が良くなってしまっている。
質が良いなら大事に使えば長持ちするだろうと思うのだが、伸び盛りの男子には通用しない。
俺は3年間で身長が15センチのびた。ていねいに使ってもズボンは1年ではけなくなった。
こんなことならもっと安いズボンでもいいのにと思った。
逆に女子の場合、身長があまり変わらず3年間同じ制服を着られる場合もあるから、
こんな子には少々高くても値打ちがある。人それぞれだ。
女子のスカートについては
以前に書いたこともあるので、興味があったら読んでくれ。
学校によってはPTAが制服のリサイクルを行っている。兄弟や親戚、友人のお古をもらうのは
よくあるが、それをさらに広げて、制服を無駄なく使って皆で全体のコストを下げているわけだ。
こういう活動こそPTAの値打ちがあると思う。
ということで、割高な制服をもっと積極的にコストダウンする方法はないか。
要は生徒数減少が問題なのだから、とりあえず数をまとめるのがひとつの手だ。
そこで提案。
●制服の市内一括プロデュース制服は、各校独自で少量を注文するのはやめて、市内町内の全中学校で一括してトータルコーディネートする。数を増やすことによってコストダウンを図るのだ。
制服の基本形はパターン化して、バリエーションや色、柄、エンブレムで区別し、
各校の個性を出す。個性という言葉は胡散臭いから使いたくないな。要は識別できればいいのだ。
そもそも公立の制服など、ブレザーならブレザーで市内すべて同デザインで十分。
いや、同じブレザーでも隣の中学とは微妙に違うんだって? 20年前に生徒会が考えたって?
家庭科の先生が監修したって? 思い出は思い出として大切にしておけばいい。
そうやって学校独自の制服を自由気ままに作れる時代は終わろうとしている。
問題はこれから先だ。
素人が考えた小手先のデザインなんか大したことないんだよポケットのフラップの有無とか袖ボタンの数とかサイドベンツとか裏地がどうとか、
中学生がハードに着倒す制服で、そんな細かい違いに金をかける値打ちはない。
有名ブランドやデザイナーのお洒落な制服を着たかったら、私学に行けばよろしい。
公立で贅沢は敵であるそれよりも着易い裁断、機能、年齢や体格に合わせた基本デザインに金をかけるべきなのだ。
8,000円もする夏ズボンを履き続け、汗がしみこんで白く塩が吹いているのはいかがなものか。
まして中学校では、
すぐに土の上にじかに座らされるし。 汗と砂でグチャグチャだ。
だったら1本2,900円のズボンを2本買って、せっせと洗い替える方がいいんじゃないのか?
安ければ1シーズンで履きつぶすのも惜しくない。来年ははけなくなるような成長期は特に。
あるいは最近流行の速乾性ドライ素材で、夜洗ったら朝には乾いているようなズボンなら、
少々高くても1本で間に合うかもしれない。保護者の皆様も洗濯が楽で助かる。
夏はワイシャツでなくポロシャツにする。白なら市販の物でOKとか、ゆるめの発想で。
ズボンも市販の綿やチノと同タイプでいいじゃないか。
俺が提案しているのは、全国展開の大手アパレル業者に話をもちかけろということではない。
俺は商売は知らないので、どれくらい数をそろえれば大手が取り合ってくれるかどうか
そもそも学校なんか相手にしてもらえるかどうかも分からないのだが、
何にせよ、割安でクールな制服が出来れば言うことはない。
しかしこれはヘタをすると地元の制服業者から仕事を奪うことになるので、要注意だ。
今、制服はあっても制帽はほとんど姿を消している。制帽を廃止するにあたって、
業者との間で材料の布を買い取れとか損害だとかそれはもうドロドロした話がいろいろあった。
リベートがどうとか今はそんな時代じゃないんだよ。俺達は1円も儲かるわけじゃない。
まあ合理化も、従来つきあいのあった地元業者を刺激しつつも、トラブルが起こらないように
配慮が必要だ。
とまあ、保護者の皆様は考え付いても、普通の教師はあまり考えそうもないことを書いてみた。
学校は横のつながりはあまりない。せいぜい生徒指導上のトラブルで仕方なく連絡するくらい。そして各学校を統括している教育委員会は、制服のことなんか取り合っている余裕はない。
「各学校に任せています」の一言で終わり。
だからこんな市内一括プロデュースが実現する可能性は、残念ながら低い。
学校にはそれが出来る立場のポストがないんだよ。
え、校長会? だめだめ、あのヒト達はアタマ硬いから(笑)
ただな、俺は親でもあるわけだから、どうせ我が子が制服を着るのなら、安くて機能的で
見た目のいい服がいいなと単純に思う。高くてダサいのを押し付けられるのも、
教師として生徒に押し付けるのも嫌だなと思うのだ。保護者の皆様、いかがですか。
だから学校を統廃合するんだって? いや、それはまた別の話で(^^;
あーそれから、いまだに詰襟なんか着せている学校は問題外だから(笑)
これについては、またいずれ別エントリーで書く。▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
