公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
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教育改革関連で、久しぶりにまともなニュースだ。

文科省、若手職員に「教員修業」地方の学校へ派遣 (2007年02月16日 朝日新聞)
 学校現場の状況を知ってもらおうと、文部科学省は教員免許を持っている職員を教員として地方都市の公立中学校などに派遣し、研修させる方針を固めた。

実態調査、それもいい加減なアンケートや聞き取り、わずか何時間かの視察ではなく、
職員に教師として実際に現場を経験させようというのだから、これは画期的だ。
どこぞの素人集団に荒唐無稽な居酒屋教育談義をやってもらうよりも、はるかに現実的な
実態把握ができるだろう。最初からこういう誠実なことをやっておかないから、
お笑い再生会議が世間の顰蹙をかうことになるんだぜ。

もっとも、教育再生会議は文部科学省の企画じゃないから、うちは関係御座いませんという
話になるんだろうけどな。

で、この派遣教員、うちの学校にも来てくれたら面白いのになあと記事を読んでみると、

若手職員を対象に人選を始めており、4月から1年間の予定で2、3人を出すという。

国レベルの事業で2、3人かよ

県に2、3人じゃない。日本国全体で2、3人。俺は脱力したぞ。
これでどんなサンプリングが出来るのか、かな~り疑問ではあるが、ゼロよりはマシ。
そう言って自分を慰めておくことにする。
お願いだから、せめて問題をたくさん抱えた指導困難校に行ってくれ。
義務教育の問題点を効率よく抽出することができる。

実態がどんなものになるか非常に興味深い。派遣職員が毎日ブログでも書いて公立中学校の
悲惨な状況をレポートしてくれたら面白いんだが、無理だな(笑)

4月からどうなるか分からんが、これでは現場の教師を失望させるだけ、という例をいくつか
上げておくので参考にしてほしい。難しい話じゃない。いたってシンプル。

・毎日必ず5時に帰る
・週3日程度しか出てこない
・部活動を指導しない

そんな中途半端な戦力を頭数に入れられたら現場の邪魔になるだけだ。

逆に、これはぜひ経験して欲しいと思うものは、

未納給食費の取立て

公教育の醍醐味をたっぷり味わっていただきたいものだ。

しかし派遣教師が学級崩壊状態になったらどうするんだろうな。
そんな問題校には最初から行かさないか(笑)


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公立中学校では、毎年この時期になってくると、校区内の小学生の受験結果が気になってくる。
要するに、私学に何人抜けるかが知りたいわけだ。
中学校では、この結果を受けて4月からの新入生のクラス数が決まる。
クラスの定員は決まっているので、ときによってあと1人の違いで1クラス増とか減とか
微妙な状態になることがある。クラス数が変われば、教員の人事も変わる。

で、このニュース。

<中学受験>5万人超え過去最高 首都圏1都3県 (1月31日 毎日新聞)
「12の春」が厳しさを増している。東京都、神奈川県で来月1日から入試が始まるなど、中学受験がピークを迎えているが、大手進学塾の予測では、首都圏1都3県の07年度入試の受験者は5万人を超え、過去最高となる見通し。政府の教育再生会議が「ゆとり教育」見直しを打ち出したが、公立校の不人気を裏付けた形だ。

「十二の春」悩む公立小 首都圏、中学受験5万人超時代(2007年01月22日 朝日新聞)
中学受験のシーズンがやってきた。私立や国立の中学校を目指す児童が、首都圏では5万人を超えて過去最高の見通しとなるなど、受験熱は高まる一方だ。受験する児童が多い都心の小学校では、試験に向けて欠席が増えたり、受験するかどうかで児童が二分されたり、様々な問題が生じている。

東京に限らず、都市部ではおそらくどこもこの傾向が出ているだろう。
うちの中学校でもそれを実感することになった。
例年よりも小学生の私立中学受験者が多かったのだ。それも何十人というレベルで。
おかげで、新入生は予想していたよりも1クラス少なくなってしまった。

その原因としてはいろいろ報道されている。ゆとり教育による学力低下、いじめ問題など
公立不人気のきっかけとなるニュースには事欠かない。教育再生会議のドタバタも
それに加勢しているだろうし、景気の回復(本当か!?)もあるだろう。

だけど俺は根本的にちょっと違う風向きを感じている。

公立の不人気って言うけど、それって義務教育は公立に行くことを前提にしてないか?
どうもあちこちの記事にそういう先入観がにおってくるんだな。

それ、もう違うだろ。

みんなが普通に学校を選ぶようになってきただけだ

今時、どんなものでもピンからキリまで選択肢は多い。

住んでる家も違うだろ? 国民全員が軽に乗ってるわけでもメルセデス乗ってるわけでもない。
週末だからスーパーで半額になったパック寿司買って帰るのか、家族で一皿百円の回転寿司に
出かけて入口で名前書いて4人って書いてテーブル席に○をつけるのか、暖簾をくぐって
カウンターに座りおしぼりで手を拭きながら「今日は何がおいしいの? あ、そう。じゃ、
あとはおまかせで」なのか。ショッピングモールに出かけてユニクロとダイソーでちょっと
お買い物して子供にムシキングさせてフードコートで昼飯食ってスーパー銭湯に行って
ゆったりと休日をすごすのか、金曜の夜からホームアローンのように飛行機に飛び乗って
月曜はお休みでちょっと海外旅行なのか、あれこれ書いていたらきりがないのだが、
しがない地方公務員には、所詮庶民の世界の範囲でしか思いつかないな(笑)

こんなことは教育に関係なく、日常生活でいくらでも例はあるんだが、もう少し。

そうだな、たとえば街を歩いていてトイレに行きたくなったとしようか。
時間に余裕があれば、ちょっと足を伸ばしてホテルに行き、ついでに広いロビーでコーヒーでも
飲んでまったりするのもいい。昔なら煙草も一服していたところだが、もうやめてしまった。
俺はもちろん、いつもホテルに出入りしてるわけじゃない。駅のトイレも普通に入る。
販売機のちり紙買ってあわてて飛び込むこともある。

さてそれでだ。

俺と同じように駅のトイレに入ったこともある庶民の皆様に聞く。公園の公衆トイレでもいい。
駅のトイレに入って少々汚くても、せいぜいちょっと顔をしかめる程度だろ?
いちいち駅長室に怒鳴り込みにいかないよな? でも一流ホテルのトイレが汚れていたら、
何じゃこれはと思うだろ? 自分の部屋の洗面所が綺麗に掃除されていなかったら、
フロントに電話したくなるだろ?

どっちがいいかじゃない。どっちに行けるかでもない。
この社会では、どんなものや場にもそれぞれに格というものがある。それが自分に合うかどうか。
それを承知して選んだり使ったり、あるいは選ばれたりしているんだな。

言っておくが、俺は格差社会を賛美してるわけじゃないぞ。この社会、それがふつーだろ。
そりゃ金はあった方がいいに決まってるけどな。稼いだ奴は何事も選択肢が広がるしな。

話を元に戻そうか。

なんで公立へ行くの? 行かせるの?

これ以上は言わん。俺も公立教師だし(笑)

クルマでも家でも寿司でも旅行でもトイレでも何でもいい。
たくさんある選択肢の中からそれを選んだ理由ってものがあるだろ?
それと同じだ。理由があればそれでいい。人様の家庭の事情に俺があれこれ言う資格はない。
だけどもし、すぐに理由が思いつかないなら考えてみてくれ。
今の世の中、学校だってちゃんと選べるんだから。

戦後の日本を復興させるための教育はもうとうに役目を終了している。
国民みんなに一定水準の教育を身に付けさせて頑張った時代とは違う。
だからもう教育も分業して、公教育の分担を絞るためのゆとり教育だったらどうする?


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教育再生会議のメンバーの中で現場を知る者は17人中2人。
1人は百ます計算の陰山英男氏。もう一人が、"ヤンキー先生"義家弘介氏。
義家氏は著書やドラマで有名なので、俺がわざわざ経歴を解説するまでもないのだが、
実はその経歴が今回の話の鍵となるので、ちょっと我慢して読んでくれ。

義家氏は不良少年だった。拒絶と破壊の暴走の果て、彼自身の言葉によれば
「家庭を追われ、学校を追われ、地域を追われ」て、北星学園余市高等学校に編入した。
この学校は全国から高校中退者や不登校生を受け入れ、「日本中の『青少年問題』といわれる
深刻な事柄が、そのまま小さな学校に持ち込まれてくる」ところだ。
卒業後、今度は教師として余市高校に戻ってくる。そこで6年間勤めた後退職。
2005年より横浜市教育委員会の教育委員となり現在に至る。1971年生まれ35才。

これは教師としては特殊な経歴だ。しかも教職経験はわずか6年。
教育再生会議メンバーで現場経験のある有識者、として数字だけ見るといささか心もとない。
ただし彼の場合は、非常に特化した教育環境で密度の濃い経験を積んでいるので、
その範囲に限って言えば経験不足などではなく、スペシャリストだと言える。

・・・ええい、堅苦しい(笑) 

要するにだな、彼は問題生徒との泥まみれのガチンコ勝負では、すげープロだってことだ。
年数の問題じゃない。彼自身も修羅場をくぐってきているので生半可なオーラではない。
教師になってからのヤンキー度も半端ではなく、普通の学校では苦労するだろうな(笑)

問題生徒という言い方は俺は好かんのだが、とにかく暴れる奴や不登校生は全国どこにでもいる。
クラスには、真面目な奴普通な奴優秀な奴いろいろいる。その中で何人かが問題を抱えていて、
その数が多いと俺達教師は苦労するわけだが、余市高校は最初からそういう生徒が集まっている。
生徒も濃ければ教師も濃い。半端ではやってられない。

最近でこそ少子化対策で不登校生を受け入れる私立高校は多くなってきたが、
やる気があれば中学校での出席日数は問わないという形が一般的で、まだまだ余市高校のような
学校は少数派だ。

で、ガチンコの6年間を突っ走った後、彼は唐突に横浜市の教育委員になってしまう。
レコードの針が飛んだように、というたとえが使えないのが残念だ。オッサンにしか分からん。
彼自身の中では唐突でも何でもないのだろうが、教師の経歴として見るとあまりにも異質だ。

ここで皆様に注意して欲しいのは、「教育委員」という役職だ。
教育委員会という名前は知られていても、その仕事や中身はあまり知られていないだろう。
だいたい現場の教師にもその職務内容は理解されていないし、委員会の人間を毛嫌いする
現場の教師も少なくない。なんでそうなったかはいずれ解説する。

教育委員という役職は、現場の教師から順に上がっていくものではない。行政職なんだな。
自治体によって違いはあるが、現場とは何の関係もなかった人間が納まっていることが多い。

教育委員会の中で現場経験者が多いのは、事務局の中の学校指導係とか指導部などと呼ばれる
部署。各学校と直接対応しているのも、世間の皆様からの苦情を受付けているのもここだ。

だから、生徒とガチンコ勝負してなんぼの義家氏が、突然こんな雲の上の行政職に就いて
どうするのよ、という声が出て当然なんだな。教師の経歴としては中抜きもいいところ。
中抜きどころか、誤解をおそれずに言えば上と下の境界領域だ。

さすがにこのあたりは彼自身も分かっているようで、ありきたりの教育委員として
どっかり納まり返ることもなく、さかんに動き回って直接現場に出入りしているようだ。
自分の得意分野でなんとかしようとしているし、またそうでないと彼の居場所もないだろう。
ある意味場違いな自分を自覚して、教育行政を内側からしっかりと観察しているようだ。
そして自ら「それを土台として、私は再び、子ども達の傍らに戻っていく。」と語っている。

このスタンスは、教育再生会議でのこんな発言にも表れている。

「教育委員会の実態を国民に明らかにすることが教育再生会議の重要な使命である。」
(第2回 学校再生分科会(第1分科会) 議事要旨 p.12)

また堅くなってきたのでまとめに入る。

要するに、何かと突っ込まれることも多い"ヤンキー先生"義家弘介氏だが、
教育再生会議の中では、旬の話題が自分の守備範囲とヒットしている。

だから、

体でものを言うヤンキー先生

資料と統計でものを言おうとする百ます先生

という図式になる。興味のある人はそういう観点で両氏の発言を見てみてくれ。

この2人の守備範囲を合わせても、残念ながら教育全般を広く浅くカバーすることはできない。
キャッチャーとセンターだけで野球はできないわな。そういうことだ。

2人とも「先生」と呼ばれるがどちらもすでに先生(教師)ではない。
ふつうの義務教育の現場を良く知る現役教師を連れてこいって?
優秀な奴ほど忙しくてそんな会議なんて出てる暇ないんだよ。


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