公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
団塊世代の大量退職による2007年問題。これは学校でも同様だ。

なにしろ教師の平均年齢が50歳に近いような学校まであったくらいで、こうなってくると
おっさんおばはんの集まりというかジジババも混じっていて、加齢臭漂う職員室となる。
俺も堂々たるオヤジなので人のことは言えないが、最近では職員室の空気も変わってきている。
以前は煙草くさく、休み時間や会議中などもうもうと煙っていたが、社会的に禁煙が進んで
学校で煙草を吸うのは生徒だけだったりする。おかげですぐバレる(笑)

さすがに最近は新人もぼちぼち増えてきて、世間と同様、世代交代が進みつつある。
しかし年齢的に中間層が薄いのも世間と同様で、本来後輩の指導者となるべき教師が少ない。
それに加えて中堅は多忙ときているので、わざわざ別枠で新人研修担当の教員をつけないと
新人に基本的な技術を教える暇もなかったりする。

俺が新人の頃、身近に大勢いた先輩教師は団塊の世代だった。
今ほど多忙でなかったこともあり、仕事が終わると集団で街へ繰り出すことがよくあった。
「シーサー君、どう。ちょっと一杯行かないか?」
明日の授業準備があるのにと思いつつ、断りきれず一緒についていく。
居酒屋やスナックでワイワイ吼えながら、仕事の話もあれこれ教えてもらった。

夜、職員室に残って仕事をしていると、スーパーから電話がかかってきて、万引き生徒を
引き取ってくれという。担任はとうに帰ってるし、新米の俺が出て行ってもよく分からない。
「ちょっと替われ」年輩の教師が何やら話していたかと思うと電話を切り、今度は駅前の
雀荘に電話をかけた。
「あーもしもし。そっちに○○中学の××先生いませんか。・・・あ、わし。おい仕事だ。
 すぐスーパー行け。面子は? あーついでだ、4人で迎えに行って来い」

当時は携帯電話はなく、今となっては懐かしい光景で、こんな状況はもう起こらないだろう。
第一、ふだん仕事帰りにどこかへ寄って遊ぶ余裕なんかない。
みんなで一緒に街へ繰り出してというのが団塊世代のスタイルだったのだ。
仕事も娯楽もみんな一緒というパターン。

で、組合。世間の皆様が言う日教組。教師は全員日教組だと思っている人が時々いるが、
現在では組織率(加入率のこと)は30%を切っている。教師10人のうち3人以下ということだ。
だから教師と見ると「この日教組がぁ!」とか言って無差別に石を投げたりしないように(笑)

俺が若い頃はこんなに少なくなかった。特に俺の地域では組織率が8割に届く勢いだった。
こういう職場では、組合に入るかどうかの選択の余地は、事実上ない。
新任で教師になると同時に、組合に加入するのが当然のように扱われて勧誘される。

仕事が終わった後、居酒屋につれて行かれて、酔いが回ってきた頃に、
「なあシーサー君。きみ当然組合入るよな?」先輩教師が俺の肩に手を回して言う。
「はあ。まあ、どうしようか考えてますけど」
「どっかの党員じゃないよな? だったら、この仕事するなら当然組合入らなきゃ」

もう有無を言わせない雰囲気だ。組合に入らないと仕事も教えてもらえないような勢いだ。

当時、組合員でない教師は組合員から「非組(ひくみ)」と呼ばれていた。非組合員の略。
俺は新米で経験もなかったが、この言葉の響きと使われるニュアンスに寒気を覚えた。

非組って、まるで非国民じゃないか

「ヒクミの人って、○○だから…」と、職員室でひそひそ小声で話す教師達。
その排斥力はものすごいものだった。
自分達の結束(団結力)を確認し強化するための、暗黒面のフォースだ。
日教組が忌み嫌った差別の歴史にいくらでも出てきそうな状況を、自ら作り出していた。

組合に入るよね?という勧誘は、もし入らなければ君もヒクミだよという脅迫でもあった。
とにかく、大学を出たばかりの特に思想も持たない新人にとって、抗いがたい圧力だった。

俺は、団塊の下の、俗に言うウルトラマン世代である。子供の頃にテレビで見た激しい学生運動への反発で、思想や政治活動へのアレルギーすらあった。大学でも一部学生運動の残滓は
あったが、すでに主流ではなかった。遊ぶ方に忙しかった。パブでボトルキープ、とかな。

教師になって、組合に入る積極的な動機はなかった。出来る限り様子見をしようと思っていた。
しかし、職場の雰囲気が拒否を許さなかったので、俺はとりあえず加入を承諾した。
「これで君も我々の仲間だ」握手を求めてくる先輩教師に、俺は作り笑いを返した。

そしてそのときから十数年間、毎月約1万円の組合費を給料から天引きされ続けることになる。
当時、初めてもらった給料が、手取りで11万と少し。
その1割を取られるのは、アパートで一人暮らしの俺にとっては痛い出費だった。
ちなみに組合費は年齢に関係なく一律。月給40万のベテランも11万の新卒も同じだった。

この話、1回では書ききれない。次回に続く。

▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
スポンサーサイト
教育再生会議担当室室長、ヤンキー先生-義家弘介氏が選挙に出るという話には失望した。
彼については以前に書いたが、教育の世界の底でもがき、上に上がっても動き続けて
何かをしようとしていた。教育再生会議でも、決して総括的ではない特殊な自分の経験を
元にして、それなりの発言をしていたのに。
会議の任期終了後、彼が会議についてどんな発言をするかも楽しみにしていたのに。

何にせよ、なぜ彼が教育再生会議のメンバーに呼ばれたのか、これではっきりした。

教育再生会議は、ヤンキー先生を選挙に引っ張り出すためのお膳立てだったのだ。

教育再生会議はタレント議員候補の養成所か

ヤンキー先生よ、利用され絞りつくされて惨めに捨てられないよう、せいぜい気をつけてくれ。
あんたなら、どこへ行っても黙ってやられてはいないだろ?

しかしなんと、話はそれだけでは終わらない。

「ヤンキー先生」の後任は「オール1先生」 再生会議 (2007年06月25日 朝日新聞)
 安倍首相は、自民党から参院選比例区に立候補するため政府の教育再生会議有識者委員を辞任した義家弘介氏(36)の後任に、愛知県の私立豊川高教諭の宮本延春氏(38)を25日付で起用する人事を決めた。宮本氏には「オール1の落ちこぼれ、教師になる」の著書がある。
 宮本氏は大工見習、建設会社勤務を経て、24歳で豊川高定時制に入学。名大理学部、同大院を経て、05年から豊川高で数学を教えている。


いったい何なのだこれは。

俺は別にオール1先生を悪く言うつもりはない。教師としては特殊な経歴だから、きっと何か
人と違ったものを持っているだろう。教育再生会議のメンバーになって何が出来るかは、
これからの会議の議事録を見れば分かることだ。今はまだ誰かが結論を出せる段階ではない。

しかし、これではっきりしたことがひとつある。

教育再生会議は結局、色物の寄せ集めだ

メンバーで現場を知る人間は、陰山百ます先生とヤンキー義家先生の2人だけだった。
1人抜けたので現場から1人補充したわけだが、あまりにも極端すぎる。
オール1先生は彼自身の経歴は特筆に価するが、教師としての経験はわずか2年。
これでは、



 ・・・もうやめた。俺がいちいち解説するまでもない。

今回は俺の予想をひとつ書いて終りにしておく。
はずれても、チンケな予想屋が手渡すメモだと思ってせせら笑ってくれ。

教育再生会議は、秋の中教審の答申で骨抜きにされて終わる。
それはきっと数々の珍言迷言で顰蹙をかっていたメンバーさえ気の毒になるくらいの打撃だ。
そして教育問題の本質からはなれた部分だけが、彼らに残されるだろう。

最初から骨抜きにされるほどの骨なんかないって? ごもっとも(笑)

▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
中学校に入学するときに、新入生は制服を購入する。
制服のない中学校は、まだまだ少数派だろう。

この制服代だが、決して安くはない。冬服上着だけで2万円近い。ズボンやスカートが1万円弱。
この他にワイシャツやブラウス、夏服。セーター、トレーナー類、指定防寒着のある学校も。
そして体操服や水着ももちろん必要だ。これら全部でざっと数万円というところ。
学校指定のカバンや自転車通学用のヘルメットが必要な場合は、初期費用はもっと増える。

中学校入学が近づいてきた保護者の皆様いかがでしょうか。この出費、どう思われますか。
小学校ではこんなに服代はいらなかったのに。中学校ってなんでこんなに高いの?

ということで、今日は制服はなぜ高いか、もうちょっと安くならないのかというお話。
制服については書きたいことはたくさんある。
なぜ制服なのか、制服の意味は何か等というお話はまた別の機会に。

制服というものは量産品ではない。学校ごとに違うので、人数分だけの注文生産である。
オーダーメイドだ。中学校の入学前に、学校説明会と業者による制服の採寸がある。
採寸して服を作るのは初めての子が大部分だろう。ひょっとするとそれが最後かもしれない。
実際俺も、大人になってから採寸してスーツを作ったことなど一度もない。
まあスーツが商売道具の職業じゃないけどな。

1学年8クラスあれば、人数は300人レベル。新入生は大部分が購入する。
最近は少子化で、学年のクラス数も3や4あるいはそれ以下に減っているところも多い。
1学年3クラスだと、人数は100人を切ることもある。

制服の販売を請け負う業者にしてみれば、300から100に減ることが何を意味するか。
商売に関わっている方はすぐお分かりだろう。少子化の波は制服の値段にも及んでいるのだ。
この少子化の時代に、何も考えずに別注少量生産していたんじゃコストがかかって当然だ。
ポロシャツ1900円パンツ2900円ソックス5足980円の時代に、割高とはこういうことを言う。

ところで制服は、高いなりにけっこう品質が高い。すぐドロドロにする中学生に、もったいない
くらいのオーバークオリティで、もはや安いリクルートスーツより質が良くなってしまっている。
質が良いなら大事に使えば長持ちするだろうと思うのだが、伸び盛りの男子には通用しない。
俺は3年間で身長が15センチのびた。ていねいに使ってもズボンは1年ではけなくなった。
こんなことならもっと安いズボンでもいいのにと思った。

逆に女子の場合、身長があまり変わらず3年間同じ制服を着られる場合もあるから、
こんな子には少々高くても値打ちがある。人それぞれだ。
女子のスカートについては以前に書いたこともあるので、興味があったら読んでくれ。

学校によってはPTAが制服のリサイクルを行っている。兄弟や親戚、友人のお古をもらうのは
よくあるが、それをさらに広げて、制服を無駄なく使って皆で全体のコストを下げているわけだ。
こういう活動こそPTAの値打ちがあると思う。

ということで、割高な制服をもっと積極的にコストダウンする方法はないか。
要は生徒数減少が問題なのだから、とりあえず数をまとめるのがひとつの手だ。
そこで提案。

●制服の市内一括プロデュース

制服は、各校独自で少量を注文するのはやめて、市内町内の全中学校で一括してトータルコーディネートする。数を増やすことによってコストダウンを図るのだ。
制服の基本形はパターン化して、バリエーションや色、柄、エンブレムで区別し、
各校の個性を出す。個性という言葉は胡散臭いから使いたくないな。要は識別できればいいのだ。

そもそも公立の制服など、ブレザーならブレザーで市内すべて同デザインで十分。
いや、同じブレザーでも隣の中学とは微妙に違うんだって? 20年前に生徒会が考えたって?
家庭科の先生が監修したって? 思い出は思い出として大切にしておけばいい。
そうやって学校独自の制服を自由気ままに作れる時代は終わろうとしている。
問題はこれから先だ。

素人が考えた小手先のデザインなんか大したことないんだよ

ポケットのフラップの有無とか袖ボタンの数とかサイドベンツとか裏地がどうとか、
中学生がハードに着倒す制服で、そんな細かい違いに金をかける値打ちはない。
有名ブランドやデザイナーのお洒落な制服を着たかったら、私学に行けばよろしい。

公立で贅沢は敵である

それよりも着易い裁断、機能、年齢や体格に合わせた基本デザインに金をかけるべきなのだ。

8,000円もする夏ズボンを履き続け、汗がしみこんで白く塩が吹いているのはいかがなものか。
まして中学校では、すぐに土の上にじかに座らされるし。 汗と砂でグチャグチャだ。
だったら1本2,900円のズボンを2本買って、せっせと洗い替える方がいいんじゃないのか?
安ければ1シーズンで履きつぶすのも惜しくない。来年ははけなくなるような成長期は特に。
あるいは最近流行の速乾性ドライ素材で、夜洗ったら朝には乾いているようなズボンなら、
少々高くても1本で間に合うかもしれない。保護者の皆様も洗濯が楽で助かる。

夏はワイシャツでなくポロシャツにする。白なら市販の物でOKとか、ゆるめの発想で。
ズボンも市販の綿やチノと同タイプでいいじゃないか。

俺が提案しているのは、全国展開の大手アパレル業者に話をもちかけろということではない。
俺は商売は知らないので、どれくらい数をそろえれば大手が取り合ってくれるかどうか
そもそも学校なんか相手にしてもらえるかどうかも分からないのだが、
何にせよ、割安でクールな制服が出来れば言うことはない。

しかしこれはヘタをすると地元の制服業者から仕事を奪うことになるので、要注意だ。
今、制服はあっても制帽はほとんど姿を消している。制帽を廃止するにあたって、
業者との間で材料の布を買い取れとか損害だとかそれはもうドロドロした話がいろいろあった。
リベートがどうとか今はそんな時代じゃないんだよ。俺達は1円も儲かるわけじゃない。
まあ合理化も、従来つきあいのあった地元業者を刺激しつつも、トラブルが起こらないように
配慮が必要だ。

とまあ、保護者の皆様は考え付いても、普通の教師はあまり考えそうもないことを書いてみた。
学校は横のつながりはあまりない。せいぜい生徒指導上のトラブルで仕方なく連絡するくらい。そして各学校を統括している教育委員会は、制服のことなんか取り合っている余裕はない。
「各学校に任せています」の一言で終わり。
だからこんな市内一括プロデュースが実現する可能性は、残念ながら低い。
学校にはそれが出来る立場のポストがないんだよ。
え、校長会? だめだめ、あのヒト達はアタマ硬いから(笑)

ただな、俺は親でもあるわけだから、どうせ我が子が制服を着るのなら、安くて機能的で
見た目のいい服がいいなと単純に思う。高くてダサいのを押し付けられるのも、
教師として生徒に押し付けるのも嫌だなと思うのだ。保護者の皆様、いかがですか。

だから学校を統廃合するんだって? いや、それはまた別の話で(^^;
あーそれから、いまだに詰襟なんか着せている学校は問題外だから(笑)
これについては、またいずれ別エントリーで書く。


▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
前回の続き。仕事を持って帰る話をもう少し。

個人情報保護法とそれにのっとる条例のおかげで、過去何十年に渡って続けられてきた教師の業務スタイルの一部が成立しなくなっている。
テストの採点や学期末の評価など、持ち帰り残業を前提として、その分の時間を部活や生徒指導に回してきたわけだが、個人情報の持ち出しが禁止された時点で、このやり方は通用しない。
通用しないどころか、従来のやり方を続ければ教師は犯罪者になり減給や戒告処分を受ける。
この矛盾を解決する方法は提示されていない。

管理職は原則として授業をしないから、採点もしないし成績も出さなくていい。
「個人情報の持ち出しや紛失は処分対象となるので十分注意せよ」と繰り返し俺達に伝えるだけ。
具体的な方策の指示はない。無理難題なのは分かっていても、なんとも出来ないのが実情だ。
いったん事件になれば、自分も監督責任を問われるわけだから、お互い様か。

愚痴をこぼして終わるのは教育毒本の趣旨に反するので、俺が方策を考えてみる。

持ち帰り残業とそれに起因する個人情報紛失を防ぐにはどうすればよいか。
次の3つの前提で考えてみる。

 (1) 人を増やす
 (2) 物を増やす
 (3) 人も物も増やさない

●人を増やす
これは単純明快。教師の数を倍にしてくれたら、ほとんどの問題は解決する。
5割増しでもずいぶん良くなる。3割でも違いは出る。俺がいつも言っている通りだ。
ただしこれは一番金がかかるので、効果は分かっていても実現の可能性は低い。

学校は工業製品の生産所ではないので、機械化や納品・在庫の効率化はできない。
歩留まりという発想で規格外品を廃棄することもできない。
人(生徒)の相手をするのは人(教師)である。
教師を減らせば減らすほど、生徒一人あたりの教育サービスを受ける濃度は薄くなる。
ミノフスキー粒子は戦闘濃度で散布しなけりゃ意味がないのだ(意味不明)。

ということで、授業数から事務まで仕事内容は激増しどんどん忙しくなってきたのに、
人は減る方向で、今まで以上に持ち帰り残業をせざるを得ない状況に追い込まれている。
成績を出すのだって、昔の3倍も4倍も手間のかかるやり方になっているのだ。
人が増えて毎日の授業数が減れば、事務処理に回せる時間が増える。

俺達は授業のない時間を空き時間と呼んでいるが、この時間にお茶飲みながら新聞読んだり
ネットを見たり雑談したり、のんびりくつろいでいると思ったら、それは誤解である。
20数年前ならともかく、今は事務処理で手一杯。そもそも空き時間が1日1時間だったり、
ひどいときにはゼロだったりする。空き時間ゼロでは中学校では担任の業務はできない。

ほら、生活ノートとか班日記とかあるだろ、毎日提出するやつな。あれ見られないもん。
朝集めて帰りには返すのに、6時間授業が詰まっていてはどうしようもない。
え? 給食の時間に見ろって? そんなことぐらい普通にやってるよ。食いながらチェック。
だからノートにソースついたりしてても大目に見てくれ。時間がないんだよ。

●物を増やす
人を増やすのが無理なら物を増やす。初期投資さえすれば実はこっちの方が安上がりだ。

ちょっと前までITと言っていたが、いつのまにかICT(Information and Communication Technology)に変わっている。生徒用のパソコンも結構だが、業務用のパソコンも本気で整備する時期に
来ているのではないだろうか。まあ、エアコンでも何でも公立学校は一番最後だけどな。
さすがに今は職員室に公用パソコンの2台や3台はあるが、俺はずっと自前の機械を使っている。共用のパソコンなんか、自分の使いたいときに誰かが使っていて思うように仕事ができん。
10分の休み時間にも必死でキーボードを叩いているくらい、やることは山積みだ。

で、本当に使える業務用のパソコンだ。スタンドアローンの機械なんかいくらあってもダメ。
たとえば職員全員にネットワークPCを1台ずつ配布する。記憶メディアは無し。
成績処理も名簿も通常文章も学級通信も、業務上のファイルは全部、教育委員会のサーバーに
保管。その市なり町なりすべての学校を一括管理。
とりあえずここまでが第一段階。民間企業でも役所でもこれくらいは普通だ。
公立学校ですでに実施されているところもある。個人情報ファイルも一括管理できるし、
職員会議で無駄な紙のプリントをバサバサ印刷しなくて済む。

第二段階として、このPCを学校の外へ持ち出せるシステムと条例を整備する。
ファイルはサーバーに置いたまま、端末だけを別の場所で使用するということだ。
PCは指紋認証等で盗難に備え、有線でも無線でもいいが自宅からでも安全にアクセスできる
セキュリティを整備しておく。ネットやファイルへのアクセスログはサーバーで取れるから、
自宅でどれだけ仕事をしたかも分かる。これで残業時間を計算してくれても構わない。

しかし、この第二段階システムは持ち帰り残業を前提としているので、逆にどんどん仕事を
増やされるかもしれないという諸刃の剣でもある(笑)

テストの採点はどうするかって?

マークシートで自動採点だな。入試でもセンター試験でも普通に使ってるだろ。
記述式問題は人力で採点すればいい。最近の観点別評価だと本当に有難いシステムになる。
ついでに小テストやら何やら、成績処理もまとめて全部処理できるシステムを作ってくれ。
こんなものは学校独自にやれるものじゃないが、全国規模でシステム導入すれば割安でいけるぞ。
教育再生会議では教育の合理化とか盛んに言っているが、予算を削るばかりが能じゃない。

マークシートは業者に外注することになる。たとえばテストの2週間前に原稿提出とか。
今までのテスト製作のスケジュールではダメだ。ずいぶん早めに用意しておかないと。
昔々、「暁の特攻隊」とか「朝焼け特急」とか「朝駆け輪転機」とか言ってたことがある。
テスト製作が遅れこんでいって、テストの当日、早朝に印刷機を必死で回して印刷することだ。
さすがに最近はこんなやばい綱渡りをやっている教師は見かけなくなった。

●人も物も増やさない
本当はこんな夢のないことは考えたくないのだが、実は現実に一番近いので心の準備をしておく。
人も物も増えず、制度も教育内容も変わらなければどうしたらいいのか。

沈みかけた船で、積荷を捨てたら何とかなるとすれば、何を捨てるか?
まさか乗客を捨てるわけにはいかん。乗組員が自分で飛び込むのも無責任だ。
人を捨てるわけにいかないのなら、積荷を順に捨てるしかない。

こうなったら部活動を切り捨てるしかない

なにも部活を全面廃止しろとは言わない。だけど7時までやるところを5時半で抑えるとか、
週に2日は部活休みとか、土日のうち1日は必ず休むとか、根本的に発想を変えるべきだ。
20年30年前、自分が中学生だった頃と同じ調子でやっていたら、片っ端から教師が消耗自滅して、
しまいには学校そのものが沈没する。学校の中も社会も、これだけ環境が変わっているのだから、
仕方ないじゃないか。勇気を持って何を優先すべきか考えようじゃないか。
国や自治体のバックアップもなく教師が自分の力でできることは、それくらいしかないのだから。

今度は部活もサボりたいのかって? いや、そうじゃなくて(笑)

▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
俺はいつもダメ教師はクビにしろと斬り捨てているが、こいつはどうもそういうわけにもいかん。

小学校教諭、児童300人の個人情報ひったくられる (2007年06月16日 朝日新聞)
15日午後11時ごろ、神戸市東灘区住吉東町2丁目のマンション駐輪場で、帰宅した同市立灘小学校(同市灘区)の女性教諭(51)が、全児童324人の氏名や住所、電話番号が記録された小型記憶媒体のフラッシュメモリーや現金約3万円などが入った手提げカバンを男にひったくられた。男は近くに止めていたバイクで逃げた。
 東灘署の調べでは、男は白色のフルフェースのヘルメットをかぶり、黒っぽいズボン姿だった。
 神戸市教委は校外への個人情報の持ち出しを禁止しているが、教諭は自宅で仕事をしようと思いフラッシュメモリーを持ち出したという。同小は16日、教諭らが全児童宅を回り、保護者に説明する。


持ち出し禁止の個人情報を勝手に持ち出して盗まれたんだから自業自得だろうって?

そいつは違う。なぜなら、

すべての教師が明日は我が身だからだ

これはひとごとじゃない。
俺だってこうやってマスコミに晒されて減給や戒告処分を食らう可能性はある。
いつも偉そうなことを吐き散らしている俺が言うんだから、これは深刻な問題なのだ。

俺は20年以上この仕事をやってきて、管理職以外はひととおりいろんな役職もこなしてきた。
事務処理は人一倍要領良く済ませて、帰れる時にはさっさと5時に学校を出るクチだ。
同じ仕事量で遅くまで学校に残っている奴は、熱心なのではなく能率が悪いだけだと思っている。

しかしそんな俺でも、どうにもならないときもある。
教師の仕事は人間相手なので、予定が立てられないことがいくらでもある。
スケジュールや段取りとは何の関係もなく、事件は起きる。こっちの都合などお構いなし。

自分の教科はテスト最終日の最後の時間、今日中に5クラス採点を済ませて明日はテスト返却!
というときに限って生徒が何かやらかしてくれて、全部片付いたときには夜11時だったりする。
手付かずの答案の束を持って帰り、家族としゃべるまもなく飯をかきこんで採点を始め、
そのまま徹夜で明け方眠気覚ましに風呂に入って出勤、朦朧と1日を過ごしたこともある。

答案は個人情報じゃないのかって? その通り。
俺のところでも神戸市と同じで、個人情報は持ち出し禁止だ。いまどきはどこもそうだろう。
こういうのは学校独自でなく、市とか町とか自治体の条例レベルで規定されている。
個人情報保護規定とか、その手の名前で条例データベースを検索してみるといい。

そりゃな、5時になったら途中でもぴったり仕事をやめて退庁できる役所の方々はいいよ。

俺達の事務仕事は5時からが勝負・・・いや、違うな。6時7時からがデスクワーク本番だから。
小さい子のいる教師は、毎晩9時や10時まで学校に残っているわけにはいかない。
保育所は6時までに行かないと、電気の消えて真っ暗になった保育所玄関前で、
自分の子供がパートのおばちゃんと2人、冷たい雨の中傘差して立って待ってるんだよ。
小学生の息子や娘が家で腹減らして待ってるんだよ。学校でのんびり採点なんかしてられるか。

誰が好きこのんで答案なんか持って帰るものか

この教師はパチンコ中に車上狙いにあったわけでも酔っ払って電車に置き忘れたわけでもない。
ひったくりだぜ、ひったくり。しかも現金も、きっとキャッシュカードや免許も盗まれて、
それだけでも気分が滅入るし後処理も面倒くさい。
そしてその前に、被害者としての自分の立場などそっちのけで、校長と一緒に全児童324件の家を
土下座して回るわけだ。いったいその巡業は何日かかるのやら。とどめに減給と戒告。
悲惨としかいいようがない。

誰が悪いのかって? 

教師個人に責任転嫁している限り何も解決しない

歪みまくっているこの仕事のシステムを根本から治さないと、こういう事件はいつまでたっても後を絶たない。トカゲの尻尾切りで次々不運な教師を処分していっても、終いには総崩れがオチ。

これでは「教育はもう死んでいるから再生するのだ」と言われても仕方がないかもしれん。
確かにあちこちで壊死しているからな。
分かっていても今日もまた仕事を持って帰る。やらなきゃ明日が迎えられないからだ。

読者の皆様すまん。たまには愚痴も言わせてくれ。

▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
ぼちぼち期末テストの時期が近づいてきた。
時期に多少の違いはあっても、中学校では6月末から7月初めが標準だろう。
1学期末の個人懇談までに採点を済ませて成績を出すには、こういうスケジュールになる。
最近は前後期制のところが出てきたので全国共通の話ではないが、勘弁してくれ。

ところで、テスト前の部活動停止というのがある。
テストの前に部活動を休みにするから、その分、家に帰ってちゃんと勉強しなさいというやつだ。
部活停止の期間も学校によっていろいろだろう。長くて1週間だと思うが、もっと長い学校があったら教えてくれ。逆に、そんなものまったくない学校もあるかもしれない。

この期間中は、放課後の学校はしーんとして非常に静かだ。
そして職員室には教師が多数座って仕事をしている。もうこの時期だと暑苦しいぐらいだ(笑)
職員室に教師がいるのは当たり前じゃないかと思った人、きっといるだろうから、
今からちょっと解説する。

放課後は部活や生徒指導があるので、職員室の人口密度は低い。
やらなければならない事務仕事はいくらでもあるのだが、ゆっくり机に座っている時間はない。
部活動が6時に終わるとすると、それから下校指導があったり、ケガした子を家まで送ったり、
欠席した生徒の家までプリントを届けに行ったりして、まだしばらくバタバタと出入りがある。
7時前ぐらいになるとやっと人が増えてきて、机に座って仕事をする風景が見られるようになる。
事務をしながら今日一日の情報交換をしたり、ゆっくり会話ができるのもこの時間だ。

昔は5時になったらさーっと帰る教師も何人かいたのだが、最近は仕事が増えてだんだん帰りが
遅くなっている。居残り(残業)時間も増えている。

テスト前になると部活がなく生徒も帰るので、教師は放課後職員室にいることができるわけだ。
部活停止の1週間の間に、せっせとテストを作ったり印刷したり、たまった事務仕事をこなす。
年に数回、ほっとできるひと時だ。

このテスト前部活停止の期間だが、やたら短い学校がある。
定期テスト前3日とか、実力テスト前は0日だったり。

期間が短い理由は、たとえばこんなのだ。

どうせ家に帰っても勉強しないから。

実力テストは勉強しなくても実力でやればいい。

勉強しなくても実力でやればいいって、それ教師の言い草としていかがなものか。
いったい勉強すればいいのかしなくていいのかどっちなんだ?
勉強する機会を作るのがダメなら、教師の仕事はいったい何なのか。
教師は勉強させるのが仕事のはずなのに、職員会議で本当にこういう発言が飛び交う。

学力低下が叫ばれる以前から、学校ではこういう微妙なせめぎ合いは存在した。
しかし、公立中学校には、こういう状況を無条件に責められない理由がある。

事実、テスト前でも勉強なんかしない生徒はいくらでもいる。
そういう生徒は部活がなくて大喜び。そこらで遊びまくる。万引きしたり他校生とケンカしたり
ろくなことがない。放課後部活がなくて野放しにしておいたら何をするかわからない。
そんなことで生徒指導の手間が増えるくらいなら、部活させておいた方がマシだ。
少なくとも6時くらいまでは学校にいるから、その間はよそで問題を起こす心配はない。

部活は動物園の檻か

学校が荒れていると、こういう論理が優先するようになる。生徒指導第一。生徒指導は犯罪予防。
そこでは、まじめにきちんと勉強する生徒たちのことは何も考えられていない。
すべてにわたって低い方の基準に合わせて学校全体が動いているのである。それが公立だ。

真面目な奴は放置しても害はない。勉強も塾とか行って自分でするだろう。
しかし、目を離すと何をするか分からないケダモノや、勉強なんかする気もない奴は、
放っておくとどんどん悪化して被害が拡大する。なんとかしなければいけない。
俺達公立の教師は、その対処のためにほとんどのエネルギーを費やしてしまう。
ごめんな、真面目な生徒たち。

テスト前の部活停止期間が短い学校には、生徒指導以外にもうひとつ理由がある。

テスト前でも部活やりたい!

言っておくがこれは教師の声だぞ。生徒が部活したいのは当たり前だ。
特に荒れているわけでもない学校で、テスト前の停止期間が妙に短いのはこのあたりの理由だ。

顧問が部活(特に運動部な)を一生懸命やるのはいいんだが、部活はオールマイティではない。
「試合前だから練習しておかないとカラダ壊す」って、そんな時期に試合組むなよ(笑)
勉強すべきときには勉強させる。バランスよく程々にしておかないと。

そりゃ部活やってりゃ生徒も教師も楽でいいよ。好きでやってるし勉強のこと考えなくていいし。
全く未経験のスポーツを担当させられているかわいそうな顧問は、こんなことは言わない。
それなりに強いとかうまくいっているチームの顧問は、つい欲が出る。
生徒と一緒になって汗水垂らしてグランド転げまわっても、実は勉強より楽だったりする。
週休5日のおかげで試合を組むのもずいぶん楽になったじゃないか。週1日は休めるし。
あまり欲張らずに、学力低下の時代だから、勉強させることもぼちぼち本気で考えようぜ。

さて生徒諸君。君たちの学校はテスト前の部活停止は何日あるかな。
何日あろうがなかろうが、しっかり勉強しとけよ。勉強にはチームプレーはないからな。

テスト前、部活はないけど生徒との個人懇談をやっている学校もある。
こうしないと生徒とゆっくり話す時間も取れないほど忙しいのが俺達の現状だ。
部活が盛んでない学校の先生、ピンとこない話で申し訳ない。俺のところは激しいので(笑)


▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
俺はダメ教師が個人的に起こした不祥事についてはあまり興味がない。
さっさとクビにしろと思うだけ。時間をかけてあれこれ書いても不毛なだけだし、
教師叩きなら、俺より得意な方がいくらでもいらっしゃる。

だがこいつはちょっと引っかかったので、解説をしておく。

全裸ランニング:中学顧問、PK練習ミスの罰で科す 大阪
 大阪市東住吉区の市立中学校でサッカー部顧問の男性教諭(48)が05年夏、PK(ペナルティーキック)の練習で、ゴールを外した部員に罰として全裸でランニングをさせていたことが分かった。学校は市教委に事実関係を報告していなかった。市教委は詳しく事情を聴いたうえで教諭らの処分も検討する。
 市教委と同校によると、教諭は夏休みのクラブ活動中、「プレッシャーの中でPKを決めるため」として、外した場合は全裸で走る罰を科すことを提案。5、6人が実際に全裸で走らされた。当時、グラウンドに他のクラブの生徒もいたという。
 翌日、一部の保護者が同校に抗議。教諭は行き過ぎを認め謝罪し、保護者側に納得してもらったという。教諭は現在もサッカー部の顧問を続けている。校長は「全裸でのランニングが許されないとの認識はあったが、サッカー部の顧問が不在になる恐れなどがあったため、市教委には報告しなかった」と話している。
(毎日新聞 2007年6月12日)

俺が中学生の頃は本当にいろんな教師がいた。この程度の奴なんかニュースにならなかった。
忘れ物したらパンツ1丁で運動場1周なんてのもあった。冬は寒かったろうなあ。
片手に竹刀、片手に教科書持ったまま草履で廊下をずーるずーると歩いてる教師が本当にいた。
くわえタバコで廊下を歩いてきて、手洗い場でジュッと消して教室に入ってくる教師。
なぐる蹴るは当たり前。平手で叩いて生徒の耳を直撃し鼓膜やぶった教師は馬鹿だと思った。

今の教育はどうなっとるんだと嘆く御仁がいるが、昔は決して良かったことばかりじゃない。

俺が教師になったばかりの若い頃も、体罰はまだ普通だった。悪ガキはボコボコな(笑)

いまどきこんなことする奴はただの馬鹿だ

この大阪市東住吉区のサッカー部顧問も、48にもなって今の世の中の空気が読めない。
もう教師としてはどうしようもない奴だ。教育委員会、早くクビにしろ。
しかしなんで2年もたってから記事になるかねえ。しかも学校名出してないし。
妙な話だが、おおかた内部告発だろう。
要するにこいつは、まわりの教師からも疎まれてるってことだな。当然だ。

ところで俺が書きたいのはそんなことじゃない。ひっかかったのは校長のコメント。

「サッカー部の顧問が不在になる恐れなどがあったため、市教委には報告しなかった」

保護者の方々のためにちょっと解説しよう。

部活(運動部)は公立校にとって非常に大きな割合を占める。盛んな学校では学力より優先する。
なにしろ勉強できなくても部活でヒーローになれるしな。親も鼻が高い。
生徒だけじゃない。授業が優れている教師よりも、試合で勝てる教師のほうが有名だったりする。
勝てる顧問で天狗になってる奴なんか最低だ。校長の犬になってシッポ振ってる馬鹿もいる。
校長もまた、自分の手柄のように自慢する奴がいる。校長同士の見栄の張り合いとか虚しいぞ~。
勉強と違って結果が分かりやすいからな。地域の名士の方々にもアピールしやすい。

しかも部活の活躍は、保護者からも受けが良いんだな。試合で授業が受けられなくなっても
誰も文句言わない。それどころか校長に激しくアタックする。
「△△部の顧問、今度は強い先生連れてきてください」「校長先生、○○部つくってください」
「□□先生が転勤だけど、次の顧問は大丈夫なんでしょうね?」

「授業の良く分かる先生連れてきてください」「進学成績アップ出来る先生いないんですか」
なんていう要望は今まで聞いたことない。さすが公立の保護者の皆様。
何が望めて何を望むのが無駄か良く分かっていらっしゃる(笑)

そういう現状の中で、部員数が多くてちょっと強いサッカー部の顧問がクビになったりすると、
校長は後釜を探すのが大変なわけだ。まあ探すといっても教育委員会が人事権を握っているので
校長個人でできることなど知れている。委員会の知り合いと飲みに行っても大した効力はない。
だいたいそう都合よくサッカーの指導が出来て勝てる教師がいるわけはない。

そんなことはおかまいなしに、保護者からどんどんプレッシャーがかかる。
なにしろ我が子の大切な遊び場、活躍できる環境であるサッカー部がつぶれたら一大事だ。

校長は、新しい強い顧問を確保したくても確保できないジレンマと、延々と続くであろう
保護者からのプレッシャーのことを考えると憂鬱になってくる。
「校長先生、今年の顧問は期待はずれだったけど、来年は強い人が来るんでしょうね!?」

その相手をし続けるくらいだったら、全裸ランニングくらい大目に見てもいいかと、ふと思う。
第一親達も納得してるしな。そうだよな、謝ればすむことだし。俺も一緒に謝罪したじゃないか。
そもそも当事者が告訴しなけりゃ事件じゃないよな。済んだことだし、うん。
ああ、所詮その程度のことだったんだ。うん、きっとそうだ、そうに違いない。
こ、これくらい大したことないよな。円満解決したし、委員会に報告するほどでもないか。
運動部で厳しい指導にはありがちなことだよ。うん、うんうんうん。うんっ!

全裸ランニング、苦しゅうない~(^0^)/

破廉恥顧問、おとがめなしいぃ~(^0^)/

だから2年も経ってから天誅が下ったんだよ、きっと。

保護者の皆様、そろそろ無料でできるスポーツの限界を知るべきだよ。
もうクラブチームでないと勝てない競技がいくつもあるだろ?


▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
教育再生会議第2次報告から、「学校現場の創意工夫による取組」について。

この提言は形としてまともだ。なぜならどれも予算や人事面の配慮を明記しているからだ。
もちろん、実際に予算がつくかどうか、その出所、どんな規模のものになるのかは別問題だが、
とりあえず評価できる。
5月28日の教育再生会議合同分科会議事要旨でも、塩崎官房長官が、
「数値目標、期限、どこで誰がやるか等も明確に示していただきたい。」と語っている。(p.4)
明確に示しても「それはできません」で終わりかもしれんけどな(笑)

提言5 学校現場の創意工夫による取組を支援する
【学級編制基準の弾力化や習熟度別指導の拡充、学校選択制を広げる、教材開発など教員のチームによる取組】
○国は、学級編制基準を大幅に弾力化し、実態に即した教員配置ができるようにする。国、教育委員会は、小学校高学年での専科教員、習熟度別指導・少人数指導の拡充、図書の充実など、学力向上のため、教職員の加配措置や重点的な予算措置を行う。地域の人材等の登用を促進する。


教師の数を増やしてくれたら学校は良くなる、という話を前にした。
この提言にある少人数指導というのがその具体例だ。
1クラス40人に1人の教師が教室で授業をするのを一斉授業という。
昔からおなじみの授業風景だが、これをたとえば20人×2クラスに分けて行うのが少人数指導。

俺も経験あるが、これは効果絶大だ。数学でも英語でも、寺子屋授業に近づいて目が行き届く。
ひと目で全員のノートが見渡せる。誰がつまづいているか一発で分かる。
普通の声で話しても十分聞こえるので、生徒も教師も落ち着いて静かな雰囲気で学習できる。
クラスの人数が半分になると、指導の密度は2倍ではなく、3倍にも4倍にもなる。

ただし、教師の数を増やさずにやろうとすると、授業数が過密になって余裕がなくなる。
また、受け持ち時間数を優先して担当者を決めるので、体育の教師が数学を見ていたりする。
体育の教師といえども中学校は出ているから、基本的なところなら教えられるが、
やはり教科の免許を持った専門の教師が教えるのが筋だろう。

習熟度別指導というのは、成績別で生徒を分けて授業をすること。
3年1組は優秀クラス、3年4組はアホクラスなどという大胆なわけ方ではなく、
数学や英語の時間になると、成績別に分かれて授業を受けるもの。
同じくらいの学力の生徒が集まっているので、それに合わせた授業が出来て能率がいい。

これと少人数指導を組み合わせて、たとえば基礎クラス(低学力クラスとは言わない)は
10名以内の生徒に教師が2人くらいついて九九や分数から勉強するわけだ。
家庭教師はもちろん塾も行ったことのないような生徒が、マンツーマンに近い状態で
ていねいに勉強を見てもらえる。勉強なんか親にも教えてもらったことのない生徒たちだ。
普段の授業中にはあきらめて寝ているような生徒も、たっぷりかまってもらえて喜ぶし、
なにより目に見えて成果が上がるので、俺達教師もやりがいがある。これぞ公立だな。

え? そんな子はふだんから放課後にでもみてやれって?

放課後は部活と生徒指導でそんなヒマありませんから

逆に勉強出来る子のクラスになると、「先生、塾の宿題やっていいですか? やったー(^o^)/」
などという状態になる。自分達で高度な問題を教えあったり、一斉授業よりはるかに密度の高い時間をすごしている。質問あったら聞いてね、と、学習の緊張感漂う教室内を巡回したり。
問題の解説も、普段の授業とは違うレベルの高い言葉でやってもみんな反応良くついてくる。

って、喜んでちゃいかんのだけどな。この子達は日頃いかに我慢してくれてるかってことだ。

こんな感じで、教員数に余裕があればあるほど、少人数・習熟度別で学力アップは保障付だ。
ただし、保護者や生徒がこんな寝言を言って足を引っ張っていたのではどうにもならない。

全員が同じ授業を受ける権利がある

うちの子はアホクラスに入れてもらったら困る

まさか教師でこんなこと言う奴は、このブログ読んでないよな? いたら帰ってよし(笑)

この他に、40人の一斉授業に2人や3人の教師が入って行うティームティーチングてのもある。
1人は前で授業をし、他は生徒の間を回って「はい、教科書出しましょうね」とか「この問題はこうやって」とか補助していく。これも目が行き届いていい。授業補助員さんだな。
小学校のティームティーチングなんか、地域の人に協力してもらっているところもある。

という具合に、教師やスタッフの数が多ければいくらでもきめ細やかな指導ができる。
塾では、マンツーマンとか生徒2人に先生1人とかを売りにしてる所もあるじゃないか。
公立でそこまでは無理としても、英数国だけでも生徒20人で授業できる体制が欲しいものだ。

○学校は、教材開発など教員のチームによる授業改善への取組を積極的に行い、国、教育委員会は、そのような学校の取組を予算・定数などの面で支援する。

教員のチームって、これも普段の授業と生徒指導と部活で手一杯ではどうにもならない。
予算もそうだが、まず人的に余裕をくれ。支援してくれるそうだから期待しておこう。

学校選択制については前にも少し書いたが、これは教育再生会議以前に実施されているので、
これからまだまだ成り行きをウォッチして考えてみたい。

この1週間、第二次報告で書いてきたが、ちょっとここでひと段落。
年金問題やら何やら世の中騒々しく、教育どころじゃなくなってきたかも。


▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
教育再生会議第2次報告から、今回は「学校が抱える課題への対処」について。

提言4 学校が抱える課題に機動的に対処する
【学校の危機管理体制の整備、学校問題解決支援チームの創設、学校、教育委員会の説明責任、全国学力調査の結果を徹底的に検証・活用し、教員定数や予算面で支援】

■学校の課題を速やかに解決する体制づくり
○学校は、日常的に危機管理体制を整備し、事件、事故が発生した場合は、一体となって迅速に取り組む。
○教育委員会は、「学校問題解決支援チーム(仮称)」を設け、学校において、様々な課題を抱える子供への対処や保護者との意思疎通の問題等が生じている場合、関係機関の連携の下に問題解決に当たる。チームには、指導主事、法務教官、大学教員、弁護士、臨床心理士・精神科医、福祉司、警察官(OB)など専門家の参加を求める。


あのー、そんなのもうやってるんですけど

こんな書き方されて、世間の方々にどう思われているのだろう。
「やっぱり教育委員会も無能なダメ教師の集まりなんだな。今時の世の中、社会を知らない
 センコーが自分達の浅知恵だけでコソコソ解決できるわけないじゃないか」

違う違う、違いますよ~! 教育再生会議の皆様が現場の実態を知らないだけですから。

ただし、なんとか戦隊特攻チームみたいな恥ずかしい名前は、いちいちつけていないけどな。
それから、圧倒的に人手が足りないのでそういう組織も日常業務の一つにすぎず、同メンバー
で名前だけ違う集まりになってしまう。「専門家の参加を求める」って簡単に言ってくれるが、
お金がなければ、各界の専門家をぜいたくに集めることなんか出来ない。

教育再生会議の示す方向は間違ってはいない。あと一言足りないから間抜けな提言になる。
つまりだな、このあとに、

国はそのための予算と人員を配置する

これでいい。
というか、この一言がないと、「口は出すけど金出さない」の無責任放言で終わってしまう。
金は出すけど口出さないってのが理想だけどな(笑)

○学校、教育委員会は、保護者や住民に、学校が抱える問題を隠さず、情報を公開し、説明責任を果たすとともに、問題解決に誠実に取り組む。

確かに昔はひた隠しにする風潮があった。
俺自身、若い頃は「なんで警察に言わないの? これ犯罪だろ」と思うことがけっこうあった。
世間体重視の管理職の体質や、警察気取り裁判所気取りの生徒指導がそういう風潮を作っていた。
警察沙汰にしないことで保護者に恩を売る意味もあったし、実際に恩も感じてもらえていた。
荒れた時代にはそうも言っていられなくなった。生徒が集団で暴れて警官隊突入とか、校内で傷害の現行犯逮捕とか、そんなものを目の前で見たら、隠すとかの問題じゃなくなってしまう。

今はもうそんな時代じゃない。警察も積極的に協力を申し出てくる。学校を責める空気は無い。

しかし、隠さず情報を公開って、いいのか、おい。

本当のこと言っていいのか?

世間を騒がすような事件をおこした中学生がいたとしようか。
その中学校の校長の記者会見、こんなのはどうだ?

「彼は小学校時代から札付きの人物で、校内での暴力は生徒だけでなく教師にも及び、恐喝窃盗
 数知れず、関係機関の指導も受け付けず母親は男作って逃げ無職の父親は指導放棄。
 泥酔して学校に怒鳴り込むことも何回かありました。親子共々我々も手に負えない状態で、
 いつかきっと大変なことになると思っていました。少年院から出てきたばかりなのに、
 結局ハクつけて帰ってきただけでした。彼のおかげでうちの学校は本当に迷惑しています」

「確かに日頃はおとなしく目立たない生徒でしたが、根暗でオタクで怪しい裏サイトなんかも
 良く見ていたようです。友人には『俺ネラーだから』『あのカキコは俺』とか公言して
 いました。職業体験学習で熱烈に希望して幼稚園に行ったのですが、なめるように園児を
 かわいがっていて逆に寒気を覚えました。親ですか? 一流企業の管理職で家も一戸建て。
 生活に不自由はないし、小遣いも多かったようです。家庭訪問に行ったらアニメのDVD
 ボックスが棚一杯に(以下略)」

週刊誌も取材の必要なし。これを世間やマスコミの皆様が容認してくれるのならいいんだけどな。
でもしないよな。今度は「言いすぎだ」って、校長をボコボコに叩くよな。マスコミ大喜びだ。
記者会見で歯切れの悪い応答をしている校長も、心の中ではこんなふうに叫んでいるんだよ。

本当のことなんか言えるわけない

個人情報の保護とか守秘義務とかプライバシーとか、情報公開や説明責任と背反する動きの間で
学校は板ばさみだ。この国は、加害者の人権は守られるが、被害者は死んだら終りだったりする。
俺達教師は、なにも見栄をはるためや不祥事発覚を恐れて隠しているばかりじゃない。
学校が扱っているのは人間だから、トラブルも生徒や保護者との人間関係が圧倒的に多い。
言いたくてもいえないことが多く、ここまで言っても大丈夫だという基準も示されていないから
無難に口をつぐんでしまうのだ。そしてそれが問題の解決を遅らせる。
こういう悪循環を断ち切ってくれる、矛盾のない提言ならいつでも大歓迎だ。

学校で、一生懸命がんばっている生徒達が、一部不心得者のために報われないことは多い。
問題解決を一番切実に願っているのは、俺達現場の教師だということを知っておいて欲しい。


▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
教育再生会議第2次報告から、今回は、「教員の質・子供と向き合う時間」について。

この項目はひとまとめにされているが、いろいろな要素を含んでいるので、それぞれに
思いつくままコメントしていく。

提言3 教員の質を高める、子供と向き合う時間を大幅に増やす
【社会人採用のための特別免許状の活用促進、授業内容改善のための教員研修の充実、教員評価を踏まえたメリハリある教員給与体系の実現、教員の事務負担軽減】

○教育委員会は、教員の大量退職期を迎えているこの時期に当たり、特別免許状の活用を促進し、平成24年までに採用数の2割以上を目標とするなど、社会人、大学院修了者等を大量に教員に採用する。


社会人を大量に教員に採用するということで、違う職種からの人材導入は、確かにあるレベルまでは教育界にとっての刺激になるだろう。ただしそれは適性がありかつ優れた人材の場合に限る。

社会人を入れさえすれば教育がよくなるわけではない

ところで社会人と簡単に言うが、いったいどのような人間を想定しているのだろうか。

 (1) 新卒で企業に就職して1年で辞めてしまった若者の再就職口
 (2) 企業を定年退職、あるいはリストラされた中高年の雇用促進
 (3) 管理職あるいは中間管理職クラスのヘッドハンティング
 (4) 教育への志に燃えて企業を円満に中途退社した転職希望者
 (5) 企業にお願いして出向先を学校にしてもらう

そもそも(1)は社会人になり切れていない元社会人だわな。賃金安いからと大量採用しても、
教員の質は向上しない。えーそこのキミ。ひょっとして、企業で勤まらなくても
学校なら大丈夫だと思ってる? 小学校なら子供相手だから何とかなるとか思ってないか? 
甘いな。最近の「再生しなければならない壊れて死んだ教育」はハードだぜ(笑)

(2)だが、学校には授業以外の仕事が山ほどある。まともな社会人なら、今日からでも出来る
仕事は少なくない。題目どおりに、子供と向き合う時間を大幅に増やしてくれるのは大賛成だ。
給与や勤務体系をきちんと整えれば、次の項目と合わせて学校を変えられる。

○国、地方自治体は、教員が子供の教育にしっかり取り組めるよう、各種調査や提出書類の簡素化・軽減、複数の小・中学校の事務を共同実施する体制の整備、事務の外部委託、地域の人材の協力、教育現場のIT化を進める。

事務の外部委託はもちろん、地域のお年寄りにボランティアでお願いしている旗持ち当番や、
教師やPTAが行っている登下校時の校区内巡視。外だけでなく学校内の警備を含めて、
もっと大きなきちんとした組織に出来るはずだ。ただしちゃんとお金を出せば、の話だけどな。

よく見たら「複数の小・中学校の事務を共同実施」って、ちゃっかり経費節減も混じってるな。

話を戻して、社会人を採用と簡単に言うが、安月給でどれだけ学校に来てくれるかだ。
(3)のヘッドハンティングには金がかかる。(4)のような奇特な人材が果たしてどれだけいるか。
(5)は嫌がられるだろうな。「ああっ、学校へ回された。俺ももうおしまいだ~」って(笑)

公立教師の給料だが、40代後半でやっと月給40万を超え、そのあとはほとんど昇給せずに
ずるずる退職までいくのが現状。それを変えようという提言がこれ。

○国、地方自治体は、教育界に良き人材を得るため、教員の処遇を充実しつつ、公立学校の教員給与の一律の優遇を見直し、教員評価を踏まえたメリハリのある給与体系にし、頑張る教員を支援する。また、副校長、主幹等の配置など、教職員の加配措置を講ずる。

俺は前から書いているが、相応の働きのある教師には相応の報酬を与えるべきだ。
ダメ教師はさっさと切り捨てろ。免許更新制などかったるい。足を引っ張るのはやめてくれ。
権利の平等を叫んで税金泥棒の役立たず教師を擁護してきた日教組にはうんざりだ。
だから主任でも主幹でもどんどんやってくれ。頑張る教師のメリハリ支援、大いに結構大賛成。

ただし、このメリハリ、ごく少数の"上"を優遇するために、その分はその他大勢の給与を
改訂して搾り出してくるわけだ。4%つけたままでも減給しなくても、昇給サイクルを
遅らせるだけで実質的な給与引き下げとなる。結果的に全体では人件費削減の方向で収まる。
書いてなくてもそんなもの目に見えている。世の中そんなおいしい話があるわけがない(笑)
だから喜んでいいのは一部の教師だけだぞ。気がつけばいつのまにか給料が減っている。
そこの先生、あんたは喜べそうか?

○国、教育委員会は、子供たちの教育環境の向上を図るため、設備・教材の充実、施設の耐震化を図る。

何だこれ。耐震化が言いたかっただけか? そんなもん教育再生会議が考えるまでもないだろ。
教育以前の問題だ。まあ耐震化工事は統廃合を進める理由になるからな。
耐震化工事にはお金がかかるから、そんなお金はないから、子供たちを危険な目に合わせられないから、こっちの学校を廃校にしますとかな。本末転倒だと思うけどな。

なんだかこういうお金のかかる話になると具体的な数字が出てこないのはなぜ?
少しくらいはいい話がないと、教育再生どころかだれも教師になんかならないぞ。


▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
教育再生会議第2次報告から、4発目「授業」編。具体的にどのような策が提案されているのか。

提言2 全ての子供にとって分かりやすく、魅力ある授業にする
■授業方法などの改革
○国は、教科書を質量共に充実させ、発展学習、補充学習を豊富に盛り込んだものにする。また、時代の変化に合った教科や教育内容の再編、発達段階に応じたカリキュラムの連続性の再検討を行う。その際、主権者教育、法教育、消費者教育など社会の要請に応えた教育内容の充実を図る。
○学校は、学力向上のため、読み書き計算の反復学習、読書、漢字学習などに積極的に取り組む。食育をしっかりと位置付け、給食の時間の指導と合わせて、推進する。
○国は、国語教育の充実とともに、中・高等学校の英語の授業時数、単語数を増やし、小学校に英語教育を導入する。外国人講師の活用を拡大する。


大人の皆様、最近の教科書をご存知だろうか。オールカラーで写真や図版がやたらでかく、
意味の無いマンガのイラストを多用した、質量共にペラペラの薄い教科書が中心だ。
これを質量ともに充実させ、発展学習、補充学習を豊富に盛り込んだものにするという。
ここに明記されている英語の授業時数以外にも、当然授業時間は増えるんだろうと思ったら、
そのあたりは実に曖昧。

土曜に授業するという案は出ているが、現在のどれかの授業を削減するという話はない。
40分授業にして7時間だの朝の15分だの、申し訳程度に姑息な妄想が並べてあるだけだ。
過去の反省も活かされず、結局、未整理のままどんどん中身が追加されていく。
土曜に追加した3時間だけで、質量ともに増加した分を何とかしろと言うのだろうか。謎である。

充実という単語がやたら出てくるが、そのための金と具体策がなければ何もできないぞ。

○学校は、IT機器を活用し授業改善に生かす。国、教育委員会は、校内LAN、電子ホワイトボード、教師用パソコン等、教育現場のIT環境を整備する。

はあ? 電子ホワイトボード? そんなもんいらないから、その前に

せめてチョークと黒板なんとかしてくれ

明治以来いまだに粉が飛び散り光って見えない黒板で授業してるんだぞ。なにがITだ(笑)
教室に21インチのブラウン管テレビしかないのに、液晶プロジェクターはゴロゴロしてるしな。
え? 教室で使えって? あのなあ、狭い教室に生徒が一杯で、スクリーンもプロジェクタも
置く場所なんかないんだよ。遮光カーテンどころか、日に焼けたペラペラのしかないんだよ。

それはそうと、いまだにパソコンがあれば教育がなんとかなると思っている奴がいるんだな。
いい加減に目を覚ませよ。インターネットで世界に情報を発信とかネゴト言ってるんじゃないぞ。
こういう情報文房具は、普通にあって普通に使えればいいんだよ。それ以上でも以下でもない。

もっとも、荒れた学校じゃITなんか無意味だけどな。
何をするか分からんケダモノ生徒のいる学校では、パソコンや図書室や理科室は使えない。
片っ端から本を盗まれたりキーボードのPやマウスボールだけ廊下に落ちているのはまだマシで、
実験用の薬品が授業中に紛失するようじゃ、物騒で理科室なんか開けられない。
そういう学校では、普通教室で授業をするのが精一杯だ。3年間実験も実習も無し。
俺は実際に経験したことあるぞ。まじめな子は本当に気の毒なんだけどな。仕方が無い。
それが公立義務教育ってもんだ。

どうすれば教育が良くなるか、俺達教師は皆分かっている。

ごちゃごちゃ言ってないで教師の数増やせ

倍とまでは言わん。5割、いや3割でも増やしてくれたら、それだけで学校は絶対に変わる。
5割増えたら学力アップも普通にできる。教育再生会議と違って方法はいくらでもある。
すぐにでも実現可能な具体策については、いずれ機会を見て書くことにする。

人を増やす、それだけのシンプルなことなんだが、まあ無理だな。
国は金のかかることはやりたがらん。人には一番金がかかる。ITなんか安いものだ。
というか、誰もそこまで本気に教育を考えてなんかいない。
安倍政権も、教育を単なる客寄せの目玉商品にしているだけだ。
教育再生会議のおかげでそれがひしひしと実感される今日この頃である。

最近は「有識者」と書いて「シロウト」と読む。テストに出るから覚えておくように。

▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
教育再生会議第2次報告から、シリーズその3「体験」編。

【全ての子供に自然体験(小学校で1週間)、社会体験(中学校で1週間)、奉仕活動(高等学校で必修化)を】
○学校は、子供たちの成長段階や地域の実情を踏まえ、全ての学校段階において体験・奉仕活動を実施する。国、地方自治体は、必要な援助を行い、条件を整備する。


1週間の実施とその前後で、また授業時間が足らなくなるぞという突っ込みはさておき。

・小学校で、1週間の集団宿泊体験や自然体験・農林漁業体験活動を実施。

えー、なんでそんなもんほじくり出してきたの?
ということで、

俺達教師には目新しいものでもなんでもない

こいつの大もとは、昭和59年度から開始した文部省の国庫補助事業「自然教室推進事業」。
それまで1泊や2泊でやっていた林間学校や臨海学校を、5泊6日でやれというものだった。

なにしろ小学校の5年生がいきなり5泊だから、これはなかなかハード。
俺も巨大なバッグを抱えた我が子を見送った覚えがある。
2泊やそこらだとホームシックで泣いて終わるから5泊、という太っ腹な企画だ。

自治体によって取り組みはいろいろで、真正直に5泊6日で悲鳴を上げた学校もあれば、
分割実施と称して上手に受け流したところもある。現在でも残っているのは、
兵庫県の「自然学校」や、東京都江戸川区の「セカンドスクール」など。

そりゃ子供は喜ぶよ。1週間勉強しなくていいんだもん。塾も行かなくていいし。
おうちが恋しくて寂しい子も、みんなと一緒に風呂に入りにくい事情のある子も、
夜にトイレに起きなくちゃいけない子も、少数派なのでちょっと1週間我慢しとけ。
なにしろ国が決めたサバイバルだからな。という行事。

・中学校で、1週間の職場体験活動を実施。

これの元ネタはこちら。「地域に学ぶトライやる・ウィーク」 これも兵庫県。
こちらはけっこう全国的に広がっているが、丸1週間つぶしているところは多くないだろう。
2~3日なら予算的にも授業時数的にもなんとかなる、というところではないだろうか。

俺も、店のカウンターで、いきなりジャージ着た女子中学生が出てきてびっくりしたことがある。
店といっても、もちろん昼間の健全な商店だぞ(笑)

どちらもそれぞれに意義もあり弊害もある。成果はネットでも拾えるが、主催者にとって都合の悪い弊害は闇に葬られるのが相場なので、現場の生の声を聞かなければ分からないだろう。

ということで全国の皆様、「教育再生会議も面白いことを提案するなあ」と感心していてはダメ。
どちらもオリジナルではない。

問題なのは、もしこれが予算的な体制も整って実施されれば、

全国的に1週間に統制されることだ

それが唯一絶対の価値となり異議は許されない。従来の1泊や2泊の宿泊行事は抹殺される。

1週間の体験活動が悪いとは言わないが、そういう性質のものかどうかよく考えて欲しい。
しかも使い古しのネタで。

これに限ったことではないが、アイデアを選択肢として提供しバックアップ体制を整えるのと、
日数まで決めて国を挙げて全員一斉にそちらを向かせるのとでは全く意味が違う。
後者であれば、十分な根拠と検証が必要だ。それで本当にこの国の教育が良くなるのか?
少なくとも、居酒屋教育談義のレベルで語れるものでないことは確かだ。

このシリーズまだ続くが、一番多いサーチワードは相変わらず「飯ごうすいさん」だったりする。
みんな、ご飯はうまく炊けてるか?


▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
教育再生会議第2次報告から、今回は「徳育」編。

【徳育を教科化し、現在の「道徳の時間」よりも指導内容、教材を充実させる】
○国は、徳育を従来の教科とは異なる新たな教科と位置づけ、充実させる。


あのなあ、お前ら

名前だけ変えて仕事した気になるんじゃねーよ

ところで今までやってた道徳の時間はどうなるんだ? まさか道徳+徳育じゃないだろうな。
土曜日休みなくせとか言ってる奴が、さらに授業時間を上乗せしようってんじゃないよな。
道徳を廃止して「徳育」ということだよな。そのあたりどうもはっきりせんのだが。

・全ての学校・教員が、授業時間を確保して、年間を通じて計画的に指導するようにする。
・徳育は、点数での評価はしない。


点数での評価なんてできるわけない。徳育偏差値40以下は犯罪者予備軍ってか?(笑)
計画的に指導って、今までもずーっとやってきたんですけど。

・教材については、多様な教科書と副教材をその機能に応じて使う。

国が検定して教科書作るってことだな。
あのなあ、お前ら

国が徳育の教科書作る意味、分かってるのか?

徳育教科書のどの単元はやったとかやらなかったとか、各学校に国からの調査が来るわけだ。
国歌や国旗の調査とセットになって、どんな報道のされ方するか今から目に浮かぶぞ。

学力低下を招いた薄い教科書作った国に、今度は徳育の教科書作らせればなんとかなるのか?
道徳の時間に国定の教科書がなかったから、この国の教育は死んで子供たちはバカになった。
教科書って、そんなに大事なものだったんだ。知らなかったなあ。

まあ国が検定したからって、即、かたよったものになるとは限らないし、そんなもの今さら
徳育で盛り上げなくても、歴史の教科書で外交問題のネタにまでなってるから十分だろ。

高い規範意識が大切なのは認める。言われるまでもなく必要だ。しかしそのやり口はどうよ。
何にしても、教育再生会議のようなメンバーの主導で作られる徳育の教科書だけは使いたくない。
こんな作り方をした徳育など、ろくなもんじゃない。

その際、ふるさと、日本、世界の偉人伝や古典などを通じ、他者や自然を尊ぶこと、芸術・文化・スポーツ活動を通じた感動などに十分配慮したものが使用されるようにする。

【問題】次のアからウの(  )の中にあてはまる教育再生会議メンバーを答えよ。
  ア.芸術=(   ) イ.文化=(   ) ウ.スポーツ=(   )

結構なことだから反論はしないが、答え合わせもしないから各自で適当に考えてくれ。

○国語や社会科、音楽、美術、体育、総合的な学習の時間なども関連付けて、広く徳育を充実する。

そんなこと言われなくても、俺達は昔からやってるって。
まるで今まで何もやってなかったみたいな言い方じゃないか。

既成事実を自分の手柄みたいに言われてもなあ

こういうニュアンスがあちこちに見えて苦笑してしまう。
きっと彼らには悪気はなくて、本当に教育の現実を知らないだけなんだろう。

次回は「提言2 様々な体験活動」。お楽しみに。

▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
教育再生会議の第二次報告が出た。まずはこれから。

教育再生会議 第2次報告決定 学力向上へ土曜授業可能 (産経新聞 2007/06/02)
第二次報告本文 (教育再生会議)

正式発表前にマスコミ発表で話題になっていたのが、土曜休みの問題。
ゆとり教育でバカになった分を取り戻すために、土曜休みをなくせということだ。
だまされかけている皆様の為に俺が言っておく。

土曜休みさえ無くせば解決すると思ってるだろ?

中身の検討もろくにせずに輪郭だけいじくったって、そう簡単に学力は向上しないぞ。
週5日の授業のうち、2~3時間もある総合的な学習の時間はどうするんだ?
これを知らん振りするのは反則だろ。ゆとり学習の象徴なんだから。現状をちゃんと評価しろよ。

地味なのであまり話題にならないが、正規の授業を削って格好だけつけた選択授業も放置か?
生徒の興味に合わせて授業を選ばせるという趣旨は大いに結構だったが、
これを本当に効果的にやるには、教師を増やす必要があったんだな。

ところが制度だけ作っておいて、逆に教師の数は経費節減でどんどん減らす方向だから、
たとえば体育の教師が英語や数学を教えさせられるハメになる。まともな授業はできないから、
プリントや問題集でお茶を濁している学校がけっこうある。俺も何回か経験した。
又は、体育や芸術系の選択教科ばかりを増やすという手もある。そりゃ生徒は喜んでやるよ。
総合的な学習と同じで、しんどい勉強じゃないし、成績は気にしなくていいからな。
体育系の選択授業も、運動部の顧問ならいくらでもいるから、場所さえあれば楽勝だ。

こんな生ぬるいことをやってるからバカになるんだよ

その分最初から英語や数学、国語に回した方がよっぽど勉強になる。
英語や数学が、週3時間と週5時間では全然違うのは小学生にでもわかる。
生徒の学力を真面目に考えている学校では、この時間を普通に必須授業に組み込んでいて、
実質的に生徒の選択ではなくしている。もう制度そのものが無駄としか言いようがない。
そもそも義務教育で生徒に自由に選ばせる余裕など無い。学ぶべきことはいくらでもある。

それから、1週間の授業数だが、現状では28コマでいいことになっている。
つまり、月から金曜日まで毎日6時間ではなく、週2日は5時間で終了なんだな。
これはこれで部活や会議の為の時間が確保できていいんだが、
とりあえずこの2時間を増やすだけでも違ってくる。

とまあ、中身をちょっと改善するだけで、まともな勉強時間の10%ぐらいすぐに増やせる。
たとえば、総合的な学習の時間を1時間削って、5時間で終わる日の2時間を足すと3時間。
ほら、これだけで10%だろ? これで選択授業をやめれば実質もっと増える。簡単だ。

そこらあたりの細かい数字の検討を無視して大雑把なことを言っても、説得力なさすぎ。

それからマスコミの方々も、とっつきやすいネタだから土曜休みがなくなる等と騒いでいたが、
そんなもん今さら元に戻せるはずがない。なんでかって? 簡単なことだ。

土曜休みがなくなったら内需が落ち込むからだ

親が週休2日でも、子供が学校ではお出かけは出来ない。土日にかけての一泊旅行は消滅し、
今年なら年7回ある土日月3連休もただの2連休になる。金曜の晩出発のグアム4日間もダメ。
ゴールデンウイークは2日2日1日の飛び飛び休みで、こんなもん大型連休とは言えん。
「旅行いくから学校なんか休んでしまえ」と俺みたいに平気で言える親ばかりではないだろう。

週休2日だと、1日はどこかへ遊びに行って1日は家でまったりというパターンもある。
1日しか休みがないと、遊びに行く方が削られるんだな。カラオケも回転寿司も回数減るぞ。

かつて教育が国の経済状況より優先して考えられたことがあっただろうか?
それはそれで凄いことだとは思うが、今の世の中がそうだとは感じられない。
安倍総理の掛け声だけが空回りしつつ響いていることは認めるが。
だいたいだな、休日を統合して秋休みを作ろうという話が出ているところに、
土曜休みをなくそうなんて逆行は通らんだろ。

教育再生会議の姑息なところは、事前に記者発表をしながら様子を見て軌道修正する点だ。
今回の土曜休み廃止論も、もうちょっと鼻息が荒かったはずなのに、トーンダウンしている。

国は、学校週5日制を基本としつつ、教育委員会、学校の裁量で、必要に応じ、土曜日に授業(発展学習、補充学習、総合的な学習の時間等)を行えるようにする。

ずるいずるい! 国が骨太に進めるはずの提言を、教委や各学校の責任にすり替えちまったぜ。
お前な、いつの間に宗旨替えしたんだよ(笑) さすがに通らんと見て寝返ったか。

日和見野依だ

そのあたり揚げ足を取られないように、教育再生会議のサイトにはいつも仕掛けがある。
会議が終わっても、お役所仕事のふりをして議事録をなかなかアップしないんだな。

今回の二次報告でもそうだ。教育再生会議のサイトを見ると、二次報告案を検討した
5月28日の各分科会の議事概要・要旨は、まだアップされていない。(6月2日現在)
各メンバーがどういう意見を出したか、俺達庶民には公表されていないわけだ。

そして6月1日の総会の議事概要・要旨もまだアップされていない。
首相に報告した時点で正式版のはずなのに、なぜ公表できないのか?
まだあちこち修正しなければならんからだ。そんなもん議事録と言えるのか?

まあ、あとから修正された議事録でも、誰が何を言っていたか、ある程度は分かる。

土曜授業など了承… 教育再生会議合同分科会
週5日制に関しては、堅持案と見直し案双方があるため、表現は座長に一任された。(2007年5月29日 読売新聞)

↑この一文、実に香ばしいネタの匂いがするんだな。
議事録を投下してくれるのを待って、細かい点を吟味させていただくことにする。

第二次報告もネタは満載。順次料理していくのでよろしく。

▼座布団1枚!と思ったらクリックよろしく
FC2ブログランキング にほんブログ村 教育ブログ
// HOME // 
Powered By FC2ブログ. copyright © 2005 教育毒本 all rights reserved.
プロフィール

シーサー

著者:シーサー
公立中学校教師

最近のコメント
最近の記事
カテゴリー
最近のトラックバック
月別アーカイブ
メールフォーム

著者宛メールはこちらから

ブログ内検索

RSSフィード
リンク
FC2カウンター

 FC2カウンター
現在の閲覧者数:

ブログランキング参加中

記事が面白かったら…
に

ほんブログ村 教育ブログへ クリック!
お願いします

広 告



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。