公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
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異様に暑い夏と厳しい残暑、運動会練習中に熱中症で倒れる生徒。
前回は、エアコン設置が望み薄な公立学校で唯一の熱中症対策とも言える水筒について書いた。

こういう状況で、水筒持参を禁止するという信じられない学校があることも知った。

水筒関連であちこちのぞいてみると、我が子に水筒を持たせられなくてつらい思いをしている
保護者の方がたくさんいるではないか。学校の言い分を見てみると、驚き呆れるものが続出。
同じ教師として、情けないのを通り越して怒りすら覚えるものもあった。

水筒など当たり前の学校生活の一部で、暑い夏に必須のアイテムとして使っている子供達が
いくらでもいるのに、同じ日本の国に住んでいながらいったいこの違いは何なのだ。
俺の子供はもう大きくなってしまってしまったが、これは親としても黙っていられない。

そこで水筒問題パート2として、これら水筒禁止の愚行を斬って捨てることにする。

今回使うのは、すべて検索して拾い集めてきたネタ。いつものように新聞ではない。
どこかの誰か分からない書き込みで、信憑性の保証はないものもある。
保護者側からの書き込みばかりでなく、学校もしくは学校関係者の発言も含まれる。
あえて出展は明記しないし、ありがちな話として一般化し、分かりやすく編集もする。
ただし、あくまで俺がリアルだと感じたもの、いかにも現場でありそうな話に限定している。
ではいってみようか。

●水筒禁止の理由

・通学途中で水筒を振り回して他の児童に怪我をさせる

はい、笑ってもらえましたか? まずつかみは軽めのやつから。

西日本の小学生なんか、夏は毎日ハンマー投げのように水筒を振り回してケガ人続出だ。
逆に、防犯ブザーなんかより満タンの水筒の方が不審者対策の武器にもなるから、
全校生徒に水筒格闘術を教えておくといい。そしてこういう校則も付け加えて。
「帰る時には必ず水筒に水をいっぱい入れておきましょう。カラの水筒は威力が落ちます」

しかし水筒でケガをするんだったら、鉛筆なんか目に突き刺して目玉タコ焼きにするから
鉛筆も禁止しなければ。笛も手軽な凶器だ。袋に入れてランドセルに指している子なんて、
登下校時に何するかわからん。アルトリコーダーは特に危険だ。急いで禁止しなければ。

だけどこの学校(というか校長)は、水筒って必ずぶらさげる紐がついていて、
子供達はタスキがけしているものだと思ってるんだろうな。あ、蓋には方位磁石つきな。

・水道があるから水道の水を飲め

水道の水は衛生的だとか、毎日水質検査をしているとか(本当か?)、一生懸命安全面を強調しているのだが、それくらい当たり前だろ。日本の水道は飲んでも大丈夫なことになってる。
学校の水道から大腸菌でも出てきたら、それこそ大問題だ。

しかしそんなものは、水筒を禁止して水道水の飲用を強制する理由にならない。
保護者の皆様は、水筒を持って行かせるのに「水道が心配」などと言う必要はない。
飲みたくない者に強制的に水道水を飲ませる教育的根拠など、どこにもない。
持参のお茶やミネラルウオーターを飲むことが、いったいどんな犯罪行為だというのか?
事実上スポーツドリンクを推奨した大阪府教育委員会こそ、いまどきのトレンドなのだ。

水筒禁止の学校は、試しに職員室の冷蔵庫をのぞいてみるといい。
そういう学校に限って夏は教師の名前を書いたペットボトルがいっぱい入ってるから。
まあ冷蔵庫の開示請求は聞いたことないが(笑)

・ウオータークーラーがあるからその水を飲め

冷たいだけで水道水に同じ。詳しくは「行列のできる冷水器」を読んでいただきたい。

・水筒は不衛生になりやすい

なるほど。西日本の児童生徒は不衛生な水筒のおかげで毎年何人も食中毒を起こしてるわけだ。
水筒はシーズン中一度も洗わずに毎日お茶をつぎ足していく秘伝の熟成タレ状態か!?
いったい何を根拠にこんな理由を出してくるのだろうか。

それに良く考えるとこれ、保護者を馬鹿にした話だぞ。そこまで手抜きする親がどれだけいるというのだろう? 毎日ふつうに洗うだけなのに。よほど信用されてないんだな。さらに、

・学校に置き忘れて次の日も平気で飲んでしまう

あのさあ、俺は子供達がみんな帰った後の教室を、かならず確認するぞ。
掃除のあと自分が最後に鍵をしめるか、あとで確認に行くか、どっちにしても担任なら
それくらい普通にやっているはずだ。いちいち机の中まで見ないにしても、忘れ物の
水筒や手提げ袋くらい発見したら、家に連絡したりこちらで預かったりする。
だから、昨日から置きっぱなしになっていた水筒のお茶を子供がそのまま飲むなんて、
まずそんなことにはならないんだが。

ここの学校の担任は、教室のチェックもしないのか? 校長もそれを指導しないのか?
だから水筒禁止? 不思議な話だと思う。

ちなみに衛生面ということでは、水筒を禁止していない学校でも、根拠の怪しい話がある。

・お茶を凍らせるのは禁止
・煮沸してない水で氷を作っている場合は氷使用禁止
・冷たい水やお茶はおなかをこわすから禁止
・ペットボトルは禁止
・ストロー付水筒は禁止

いずれも健康面、衛生面の理由だが、どれももうひとつ説得力に欠ける。
そりゃガブ飲みしてお腹をこわす子もいるかもしれんが、それは個人の問題だろう。
こういうことがあるかもしれないから気をつけてね、という指導ならいくらでも結構だが、

この程度のことで禁止にするのは余計なおせっかいだ

どうも学校というところはイエスかノーかの両極端に飛躍しすぎる傾向がある。
ていねいに指導するのが面倒だから禁止してしまえ、という安直な道に走っているだけだな。

それから、学校がこまごまと衛生面を口にするなら、まずその前に気づいて欲しいことがある。
みなさんも学校の手洗場はどんな使い方をしているか、ちょっと思い出して欲しい。

飲み水もハミガキも手洗いも雑巾も泥足も全部一緒

ほら、組体操の練習のあと、泥だらけになった足や手も洗ってるだろ?
その横で蛇口にかぶりつくようにして、グビグビ水を飲んでるじゃないか。
そしてオマケにネットに入れてレモン石鹸がつるしてある。

こういう野蛮な使い方をさせている施設の管理者が、水筒が不衛生だとか語る資格はない。
著しくバランス感覚に欠けていると言わざるを得ない。

・異物混入の恐れがある

異物混入は時々ニュースになるから、確かに神経質になり始めたらきりがない。
しかしそれを理由に水筒を禁止しているなら、給食なんてとてもじゃないが恐ろしくて出来ん。
この学校は配膳もすべて職員がやっているのか? でないと給食当番が何をするか分からんぞ。

・通学距離が長い子は、出発時、到着時にたっぷり水を飲んでおけ

通学に片道40分かかる小学生の母親の要望に対しての、校長の回答である。

小学生はラクダじゃないんですけど

・お茶からスポーツ飲料、やがてはジュースとなり、お互いに交換して飲み比べる

これ、水筒に限らずよくある理論だ。生徒指導特有のエスカレート説。もう完全に性悪説だな。
しかも、それだけエスカレートするまで放置しておくのか?と突っ込まれると、
そんなことは無い!とムキになる。だったらいーじゃん、禁止しなくてもちゃんと怒れば。
スポーツドリンクとジュースの区別もつかないのも痛い。ちょっとは世の中に目を向けてみろよ。
だけど、なんでジュースってダメなんだろう。高校生になったとたんOKって不思議なんだけど。
あ、私学で中高一貫なら中学生もOKか。

・蓋をなくした、どこかに置き忘れた、友だちにこわされたなど担任の新たな負担増になる

負担増? 水筒ごときで何を言ってるんだ。サボるんじゃないよ。仕事しろ。もっと励め。

・子供には我慢させるのが教育である。水筒を与えて甘やかすのは良くない
・小学生に水筒を持たせるのは贅沢だ

贅沢は敵だ。欲しがりません勝つマデハ。もう笑うしかない。だんだん馬鹿らしくなってきた。
いくらなんでも、こうも古くて固いアタマで教育するのは、今校長をやってる世代で最後にして欲しい。頼むから早く辞めてくれ。

これだけ屁理屈を並べておきながら、遠足やキャンプでは不思議なことに水筒OKになる。
こらそこの先公、水道がないからとか分かりきったこと言うんじゃねーよ。

修学旅行や宿泊訓練では、全員の水筒に一斉に熱いお茶の補給をするだろ。班長が水筒集めて。
あれ、旅館のスタッフにはかなりの負担だし、生徒は熱くてすぐには飲めないし、
だいたいその水筒、3日間ちゃんと洗ってないんだよな。各自水で簡単にゆすぐだけ。
衛生面の理由で水筒を禁止している学校が、なんで平気でこんなことをさせるんだ。
日頃言ってることと矛盾してるじゃないか。

時代の流れがちゃんと読めている学校では、こういうときにさらっとペットボトルを配る。
水筒の蓋ははずして持って来いとか名前を書いておけとか、無駄な面倒は省いてみんな幸せ。

あれこれ書いてきたが、最後に、水筒持参の許可を求める保護者と校長のやり取りを掲載する。
保護者が書いたものだが、俺にはこの校長の言葉はとてもリアルに感じられた。

周辺地域では水筒持参を許可している学校も増えているようですが?

 「他の学校はそれぞれの理由があって行っていることであって当校とは関係がない」
 「保護者からの要望でもハイそうですかと対応することは当校では考えられない」

それでは、保護者全員の意見として水筒持参を要望したとしたら?

 「仮に全員の要望であっても、学校の方針のため許可することは絶対にしない」


おいおい、ここまで言っちゃまずいだろ。
来年あたり、教育委員会から水筒持たせろって指導が入ったらどうするんだ?
熱中症で倒れる生徒が出てマスコミに叩かれても、この態度で押し通すのか?
「この学校では毎年保護者からの水筒許可の要望があったが、必要がないと拒否していた」
って書かれるのは目に見えているぞ。

しかし聞く耳持たないとはこのことだ。もう何が何でも許可しない、鉄の意志だ。
とにかく保護者なんぞに文句を言われて要望を聞くのはプライドが許さないというわけだ。
こうなると、水筒がどうとか子供達のためとか教育とか、すっかり飛んでしまっている。
我が子のために一生懸命なだけの保護者を、モンスターペアレント扱いするんだろうな。

水筒禁止校の校長に告ぐ。

この問題は、俺が斬り捨てるまでもなく、社会の流れとして間違いなく正しい方向に動く。
これから涼しくなってほとぼりが冷めるのをいいことに放置していると、来年はもっと
風当たりがきつくなるぞ。いつまでも水筒禁止にしている学校がババを引くのだ。
早く目を覚まして抜けた者の勝ちだぞ。そこの校長、ほら、あんたのことだよ。

保護者の皆様、校長が聞く耳持たない石頭だったら、市会議員さんに相談してごらん。
教育委員会なんかに行くよりも、こういうシンプルな話は議会でしっかり叩いてくれるよ。


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水筒問題パート2を書く前に、前座で冷水器について書いておく。

冷水器とかウオータークーラーとか名前はいろいろだが、学校や公共施設で壁際に立ててある
床置きの細長い箱型タイプのことだ。ペダルを踏むかボタンを押すと、上からちょろちょろ水が噴き
上がり、直接口で飲む、あれだ。
飲食店やオフィスによくある、サーバーとかディスペンサーとか呼ばれる、上にタンクのついたコップで飲むタイプのことではない。

以下で「冷水器」と書くものは、すべて床置き縦型の物を指すのでそのつもりで。

冷水器は、ある時期に流行したことがあるのだろう。
その時は学校だけでなく、公共施設など街のいろいろな場所に設置されていた。

自分が小学生の頃だったろうか、休み時間の終りに並んで水を飲んでいた覚えがある。
大勢が殺到して次々と飲み続けるので、列の最後の方はぬるい水が出てきた。
中には自分の水筒にガボガボ冷水を補給する奴もいて、列に並んでいる者の顰蹙を買った。

教師になった頃の勤務校には、まだ冷水器があったと思うのだが、最近はあまり見なくなった。
または、壊れて朽ち果てた残骸がそのまま打ち捨てられている光景も見る。
夏のシーズンが終わるとカバーをかけて冬眠させるのだが、そのまま春になっても復活させず
使用をやめてしまったこともある。授業が始まっても行列から離れない生徒を指導しきれず、
面倒なので冷水器を封印してしまったのだ。

もちろん今も設置されている学校もある。この暑い夏にフル回転で活躍したことだろう。

いつごろから学校に冷水器が設置されるようになったのか、定かではない。
しかしこの冷水器、本体価格と電源・水道・排水の工事費も含めるとそう安いものでもない。
授業で直接使用する道具ではないので、学校が必需品として積極的に導入したとは思えない。
学校に冷水器を寄付する団体があったり、PTAが購入するケースも少なくなかったようだ。
そして時代と共に街の冷水器はだんだん減ってきたのに、学校にだけはそのまま残ったのでは
なかろうか。

なぜ減ってきたのか。

タンクに一晩溜まった水は翌朝手動で抜かないといけないのに、学校ではしていなかったとか、
タンクの中が洗えなくて汚れていたとかいう話がある。
メーカーHPの説明に「自動洗浄するので衛生的です」というフレーズがあるくらいだから、
初期の製品は、きちんと管理しないと衛生面での問題も多少はあったようだ。

さらに街角の浄水器には、異物混入などの危険もある物騒な世の中になってきている。

もっと根本的な理由は、通りがかりの誰もが小さな噴水に口を突き出して飲むあのスタイルが、
今時の感覚に合わないのだ。いわゆる口飲みだな。ペットボトル普及の影響も大きい。

学校で子供達が冷水器に行列して飲んでいるのを見ると、もう必死になってかぶりついている。
さすがに噴出口に直接口をつけて吸っている奴はいないと思うが(誰も見てないとやるかも)、
あの姿勢だと、冷水は全部口に入るわけではなく、口からはみ出した分はボタボタとシンクに
流れ落ちている。どうかすると噴出口にもボタボタかかりそうだったり。

昔はこういうのを別に何とも思わなかった。

学校の水飲み場(手洗場ではなく水飲場!)にも、水飲み専用の上に噴き出す蛇口があった。
普通の手洗い場にはアルミのカップが紐やチェーンでぶら下げてあって、みんなで使っていた。
そういう時代だったのだ。冷水器の蛇口をベロベロなめるくらい、なんでもない。

予防注射で使った注射器が学校のゴミ捨て場に平気で捨ててあり、生徒が拾って遊んでいた。
俺も中学生の頃よく遊んだ。針に砂を詰めてふさぎ、ピストンをグイッと押すと針発射。
吹き矢となって、天井にでも人の尻にでもぶっすり突き刺さる。
そういうアバウトな時代だったのだ。冷水器にかぶりつくくらい、なんでもない。

でも、今は違う。

もう学校に冷水器置くの、止めようよ

だいたい子供達が冷水器に行列をつくって口のみする姿って、実は妙にみじめなんだよ。

どうしても学校に置くなら、サーバーとかディスペンサーとか呼ばれるタイプのものがいい。
とにかくコップで飲むやつ。自分のコップか使い捨ての紙コップを使えば衛生面での心配はない。
私学ではもう普通に食堂に置いてあったりする。

え? それでは一度にたくさんの生徒が飲めないって?
だったら、各教室に1つとまではいかなくても、せめて各フロアに1台くらい設置してやれよ。

え? そんな予算がどこにあるんだって?

だったら各自で水筒持ってこさせればいいじゃないか

だいたい貧しい予算のエアコンもない公立校で、なぜか冷水器ってそこだけ突出してないか?
他の設備の貧弱さに比べてアンバランスなように思えるのだが、いかがなものか。

ということで、この項は水筒問題パート2に続く。

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猛暑の8月に続いて、残暑などと言えないような気温で突っ走った9月も終わろうとしている。
運動会シーズンは10月初めまでだが、この暑さがまだ残っているうちに書いておきたい話がある。

ということで、今回は季節ネタの「水筒」。そしてオマケで冷水器。
引用した新聞記事は8月のものだが、まだ賞味期限内だ。

小学校での水分補給 水筒の持参「西高東低」 (2007/08/29 産経新聞)
■O157集団感染で意識に変化
 都道府県内で日常、児童の水筒持参を認めている小学校が8割を超えているのは11府県あり、すべて西日本地域であることが専門家らの研究会による調査で分かった。水筒持参が「西高東低」の理由は平成8年に関西圏で病原性大腸菌O157の集団感染が起きて以降、持参を認める学校が増えたこととみられる。専門家は「『水道水は飲料』との意識を広めないと環境面で問題が多い」としている。(小田博士)

 調査は、水環境の研究者や自治体の水道関係部局、水道機器メーカーなどで作る研究会(座長・長岡裕武蔵工業大教授)が16年10月、全国の小学校1130校を対象に行い617校から回答を得た。
 結果によると、休憩時間などの水分補給先は手洗い場の水道水が48%で最も多く、自宅から持参した水筒が37%で続いた。両方併用が7%あり、ウオータークーラー(冷水器)は4%だった。

 水筒持参校の割合を地域別に見ると大阪、兵庫など近畿圏の11府県で80%を超え、高知、徳島などの6県が60~80%となった。近畿圏、四国や九州北部などで水筒持参率が高く、「水道水派」が主流の東日本と地域差がくっきり表れた。
 一方、水道水に不満を持っているとの回答は33%だったが、不満度が高い地域と水筒持参校が多い地域との関連性はみられなかった。

 同研究会では、大阪府堺市を中心に広がったO157の集団感染が東西間の地域差を生み出したと推測。「西日本の学校で『生水は飲まない。飲料水は家庭から持ってくる』との指導が広まり定着した」とみている。
 日本のように水道水を飲める国は世界でも数少ない。だが、若年層を中心に生活習慣は変化している。
 日本ミネラルウオーター協会によると、ミネラルウオーターの1人あたりの年間消費量(昨年)は18.4リットル。20年前の0.7リットルから25倍以上に増えた。水は「タダ」から「買う」時代になりつつある。

 長岡教授は「水道水を飲まなくなれば、水道水が飲料水であるという意識が忘れ去られる。(ペットボトルなど)ゴミの発生増や、(輸送にかかる)エネルギー消費の増加に跳ね返ってくる懸念がある」と指摘。環境面からも水道水を見直すよう訴えている。
(以下略)

オリジナルのレポートはこちら。
「小学校の水使用」についてのアンケート結果速報 (持続可能な水供給システム研究会)
数表などが続くので、プレゼン用資料の方が見やすいだろう。

最初に言っておくと、記事の小見出しにもなっているO157集団感染による云々、という指摘は、
そこだけクローズアップすれば事実でも、根本的には的外れ。
水道離れ云々というのは、この組織の性格上当然のプロパガンダだから差し引いて考える。

俺が小学生の頃から夏は水筒、これ常識

俺の住んでいる所は内緒だが、関東よりもはるかに暑いことは確かだ。
夏はタッパでお茶を凍らせタオルで巻いて持参。これが当たり前だとずーっと思っていた。

タッパに満タンにお茶を入れて凍らせると、翌朝氷が盛り上がって蓋がはじけてしまう。
少しでも多く冷たいお茶を持っていこうと欲張ると、こういうことになる。
水は凍ると膨張するということを、後悔とともに身をもって学ぶのである。

中身が全部凍っているので、暑いと液体部分はすぐに飲んでしまう。そこで氷を融かすために
タッパを振る。休み時間の終わりには、氷のたてるカラカラいう音が教室のあちこちで響く。
蓋をあけてお茶氷に直接かじりついている奴もいた。これがでかくてなかなかかじりにくい。

俺は中学生の頃、タッパでなくマヨネーズの容器にお茶を凍らせて持っていったことがある。
柔らかいチューブ状なので、握りしめて氷をとかしたり顔に当てたり、いろいろ遊べた。

高校生になると学校で冷たいジュースも買えたので、水筒やタッパ持参はしなくなった。
ペットボトル持参が世に広まったのはこの10年ほど。ジュースや缶コーヒーでなく、
大人が水やお茶を持参して飲む習慣ができたのも、小型ペットボトルのおかげだろう。

水道の水が塩素臭かったりカビ臭かったりで、まずくて飲めないというのも経験したが、
そんなことより単純に、やっぱり夏は暑いからだろう。だから水筒や凍らせたタッパなのだ。

小学生で関東に転校した人と水筒の話をしたことがあるのだが、暑くなってきて水筒を
持って行ったら変な目で見られたそうだ。逆に関西に転校してきた関東人が、自分以外は
全員水筒を持っていて驚いたとか。「毎日遠足みたい」

なかなか面白い現象だ。所変われば云々と言うが、同じ日本でも北海道から沖縄まで、
気候や風土や生活もずいぶんとバリエーションがあるものだ。

さて、ここからが本題。学校の話に入る。

運動会シーズンで暑くて大変だという話でコメントをいただいたのだが、驚いたことに

水筒持参を禁止している学校がある

なんと言うことだ。信じられない。習慣の違いの話じゃない。禁止だぜ、禁止。
水筒を持ってくることで、いったいどんな弊害があるというのだろうか。
水筒が教育のさまたげになるとでも言うのだろうか。
水筒を持参している西日本の学校教育は、すべて崩壊しているのか? 生徒は全員不良か!?

学校というところは、何であれ禁止とされた物を持って来た生徒は極悪非道に認定される。
こっそり水筒を持ってきてトイレで隠れてお茶飲んで、保護者呼び出しか?

お前ら水筒ごときで禁止とか許可とか騒ぐんじゃねえよ

こういう馬鹿げた校則にも、一応それなりの理屈がある。

俺が教師になってからも「水筒は何月何日から持ってきてもよろしい」とか、生徒指導係が
意味不明の権威付けをやっていた時代があった。
最近は他に問題がありすぎて、そんな無用な指導などやっているヒマもない。

ペットボトル持参が禁止されたこともあった。理由は「不衛生だから」。
学校だけでなく、そこらじゅうの会社や役所の会議でペットボトルのせいで集団食中毒か?
よくこんなことが言えたものだ。

よくよく聞いてみると、禁止にはそれなりの理屈があった。

「ペットボトルは洗えないので何日も使うと不潔になる」

そりゃ手を入れて洗うことはできないよ。しかし中にコケやカビが生えるような使い方を
してる生徒はさすがに見たことないぞ(笑) 第一子供はそんなしみったれた使い方しないよ。

「回し飲みをすると感染の危険がある」

おいおい、そりゃペットボトルの話じゃないだろ。水筒でも同じだよ。
最近はいろいろややこしい病気が増えているから、感染に注意することは必要だ。
だったらきちんと「回し飲みは感染の危険あり」と理由を説明して指導すべきだ。

根本を忘れて形だけの指導をするから、こういう似非科学のような摩訶不思議な校則が出来る。

水筒の話に戻す。

水筒を禁止している学校では、保護者にその理由を聞かれると、
「水道の水を飲め」「冷水器がある」等と、答えにならない答弁をして逃げているわけだ。

屁理屈は正当な理由がないことの証拠である

熱中症で犠牲者が出たら水筒許可するか? 校長が辞めたぐらいで責任なんか取れないぜ。

ここで出てくる冷水器の話だが、これはこれで問題ありありなんだな。
長くなったのでパート2として別エントリで書く。

しかし「持続可能な水供給システム研究会」のメンバーって、ひょっとして関東の人間ばっかり?
西日本の人間で同じ調査をしたら、コメントも変わってくるだろうなあ。


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今年の運動会は暑い。俺は20年以上教師をやっているが、こんなに暑かったのは初めてだ。
練習も半端でなくきつかった。時間割の都合で1日5時間も練習が続くと、いつもは元気な
生徒もさすがに参っている。9月も半ばすぎて8月なみの気温では、きついのも当たり前だ。

こういうとんでもない気候に備えて、大阪府の教育委員会では先手を打っている。

運動会シーズンを残暑直撃 小中高で注意を呼びかけ((2007/09/20 産経新聞)
 運動の秋を残暑が直撃している。近畿の小中高校でも9月後半から10月上旬にかけて体育祭や運動会のピークを迎えるが、9月に入っても連日最高気温が35度近くなる暑さで、練習中の児童、生徒らが熱中症で倒れるケースが続発。大阪管区気象台では、少なくとも26日ごろまでは同様の傾向が続くと予想しており、「異常な暑さで心配の秋になっています」(大阪府教委)と、学校関係者らは注意喚起に追われている。

 「水筒のお茶は十分持たせてください。頭や首を冷やすため、スポーツドリンクやお茶を凍らせタオルで巻いて持参させてください。ふちの大きな帽子やうちわ、ぬれタオルなどを持たせてもらっても構いません」。

 大阪府豊中市の小学校では、22日の運動会を前に保護者向けにそんな文書を配った。小2女児の母親(36)は「毎日練習を終えると汗びっしょりで帰ってきます。水筒も1本ではとても足りないようで…」と話す。

 9月5日に、府立高槻北高で体育祭中に生徒ら32人が熱中症などの症状を訴える事態が発生した大阪府教委では、府立学校校長会で、水分とともに塩分もこまめに補給させることや、気温が35度を超える場合はプログラムの短縮なども検討するよう呼びかけた。

 19日には、広島市の小学校で運動会練習中の児童54人が熱中症の症状で病院に運ばれたほか、松江市の小学校でも運動会の練習を終えた児童6人が「体がふらふらする」などと訴え、病院に運ばれた。大阪市では訓練中の府警機動隊員5人が同様の症状を訴える事態も起きている。

 大阪管区気象台によると、強い太平洋高気圧が張り出したままになっており、日差しも強いままになっており、大阪市内では9月1~19日までの最高気温の平均は33・0度と、平年より3度以上高くなっている。少なくとも26日ごろまでは、最高気温30度以上の状況が続くと予想している。


先手といっても特別な対策費が出るわけでもなんでもない。各学校に注意を促しただけだが、
なにかというと後手後手に回って、突っ込まれてから言い訳をすることが多い教育界にしては、
世間並みに気が利いているといえよう。

こうやって警告を出したことを報道発表し、金をかけずに出来る範囲でそれなりの対策を
しておけば、たとえ熱中症の児童生徒が出ても、マスコミや世間の風当たりは違う。
もちろん保身の為にマスコミ対策をやっているわけではなく(それもあるけどw)、
子供達の健康のためが第一。その上で無茶をしたら教委でなく校長の責任というわけだ。

ということで、昨年の運動会シーズンは、思いつくことをあれこれ一通り書いたのだが、
今年は暑さと運動会で少々書いておく。これからも毎年こんな気候が続くなら、運動会の
やり方もいろいろ考え直さなきゃならん。

大阪府教委の指示の中に、水分補給だけでなくスポーツドリンク等で塩分もというのがあった。
こんなもの今時スポーツ界では常識だ。部活の試合でも、大きなクーラーに大量に作って
ガバガバ飲ませている。練習中に水を飲むなとか言われた太古の暗黒時代とは違うのだ。

ところがこれが部活でなく運動会になると、同じ教師が掌を返したようにこんなことを言う。

「水筒の中に入れるのは水かお茶だけにしなさい」

そんな馬鹿なと思うかもしれないが本当だ。体育の教師が平気な顔で言ったりする。
理由なんかない。試しに聞いても「部活と授業は別だ。そういう甘えが荒れにつながる」とか、
わけのわからんことを言う。この手の教師特有の意味不明の論理があるようなのだが、
俺にはさっぱり理解不能だ。ビールやチューハイ入れてきたら怒らにゃならんが、
部活であれ授業であれ、同じ学校の教育活動の中で一貫性がないのはいかがなものか。

こう書くと、運動会スポーツドリンクOKの学校が、すごく先進的に思えてしまうのが悲しい。
本当は普通なだけなんだが。

次にテント。
えー? テントなんか保護者席にも生徒席にもちゃんとあるよ、という学校に行っている
児童生徒および保護者の皆様は幸せである。うちの学校は本部席と保護者席の一部だけだ。

理由は簡単。数が足りないからである。
予算だけの問題ではなく、生徒席にテントを立てるという発想がなかったからだ。
今まではさわやかな風と秋空の下で運動会をやっていたが、真夏なみの気温と日差しでは、
いくら生徒でもテントが必要になってくる。これからマジでテントを買い揃えていかないと。

テントの数が揃うまでは、保護者席用のテントを生徒に回すことだな。
そのかわり保護者席はビーチパラソルやタープもOKにする。ついでに車の乗り入れも許可。
グラウンドのいたるところで1BOXカーやミニバンが店開きしてバーベキューが始まり、
ショバ代を取って屋台も入れると、運動会はにわかに祭りと化して地域の一大イベントに。
ガラの悪い保護者親族や、他に行くところのない無職卒業生がビールを飲みまくって暴れる。
そのうち酔った親同士の乱闘が始まって校舎のガラスは叩き割られ職員室に暴徒がなだれ込み、
不審者が教室に侵入して女子の制服を盗んでいく。

妄想だよ妄想(笑)

しかし最近マナーの悪い親が目立ってきているからな~。
煙草やビールの空き缶をそこらに捨てまくる。教師に注意されると居直ってキレる。

民度の低い保護者なんか運動会に来るな

冗談はさておき、毎年こんな気候が続くなら運動会の時期も考えないとな。
それと、十時間以上も練習しなければ出来ないような種目はやめることだ。
そうすれば、9月早々まだ暑い間にあわてて運動会の練習を始める必要もなくなる。

ゆとり教育の見直しで正味の授業時間は増える。今までの調子でやたら授業カットしてると、
規定の時間数が足らなくなるぞ。各学校は、暑さ対策だけでなく、そっちの対策もお忘れなく。

生徒諸君、運動会に多少のケガはつきものだが、熱中症には気をつけろ。
教師に付き添われて救急車で運ばれるなんてちっともうれしくないぞ。


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また一人ダメ教師が恥をさらしている。いつも言うが俺はダメ教師の不祥事には興味がない。
しかし、この事件は困ったことに教師一人の問題だけでは終わらないのだ。

体罰常習なのに「スーパー教諭」認定(2007/09/15 産経新聞)
 京都市教育委員会が平成17年、生徒に体罰を繰り返して訓戒などの処分を3回受けた市立高校の男性教諭(52)を、優れた指導力を持つ「スーパーティーチャー」に認証していたことが15日分かった。

 京都市教委が「スーパーティーチャー」の称号を与えた教諭は、ほかの教諭の模範として公開授業をしたり助言をしたりする。市教委は「部活動の指導者として実績があり、認証で体罰もしなくなると考えた。判断に問題はなかった」としている。

 市教委によると、教諭は男子バレーボール部の顧問で、府内の強豪校に育てた。一方で平成9年から13年にかけ、部活指導中にパイプいすを部員に投げ付けるなどの体罰を繰り返し、訓戒や厳重注意など計3回の処分を受けていた。

 しかし市教委は17年9月、「部の指導に卓越している」として「スーパーティーチャー」の初代30人の1人に認証。その後も年一度の更新を続けていた。

 教諭は今年2月、匿名の通報で新たに体罰の疑いが発覚。3月からは病気休暇に入り、今月14日に退職届を市教委に提出した。


とりあえずの問題点は以下の2つに要約される。

・50にもなって時代の流れが読めない部活バカの暴力教師。
・試合で結果を出せばそれを自分の手柄のように自慢して多少のことはおとがめ無しの校長。

こういう勘違い体質の管理職と、のぼせ上がった部活バカがコンビを組むと、
時として強い部活は、まともな生徒指導や学習活動をねじ曲げ、踏みつけにする。
すべてが部活優先でゴリ押しされ、周囲の教師から顰蹙を買うのだが、
抑える者がいないから手のつけようがない。心ある教師はため息をつくのみ。
よくあるパターンだが、同業者は心当たりあるだろ?(笑)

こういう話を書き出したらいくらでもあるのだが、馬鹿バカしいのでやめておく。

匿名の通報は良識ある教師の正義の鉄槌だ

同じような思いをしたことがある教師は、拍手でもクリックしておいてくれ。

で、今回本当に問題なのは、京都市教育委員会の方だ。

まあダメ教師はどこにでもいるから、処分するなり粛清するなりしていけばいいのだが、
あろうことか、スーパーティーチャーに認定してしまったのだから恐れ入る。

「認証で体罰もしなくなると考えた。判断に問題はなかった」

俺は我が目を疑ったぞ。教育委員会が本気でこんなこと言ったのか?
問題の発言をした京都市教委の教職員人事課長は、読売新聞によると
「指導上の行き過ぎは指導で取り返してもらおうと思った」と発言している。

とんでもない論理だ。狂犬に餌をやるのか? しかもクビでなく退職金まで与えて逃がして、
あとは突っ込まれても退職したから知らぬ存ぜぬで通す。

頼むから嘘だと言ってくれよ京都市教委

そもそもこんな前科者をスーパーティーチャーに認証した奴は誰だ。責任者出て来い。
事件発覚後も「判断に問題なかった」とか平気で言ってる奴、お前も同罪だ。責任取れよ。

教育委員会にいるこういう連中を放っておくと、いずれ管理職になって現場に降りてきて
同じことを繰り返すのだ。
マスコミの皆様方も、いたずらに煽るだけでなく、こういうのはきっちり追及しなきゃ。

それからひそかに暴力好きの教師志望者の諸君、ぜひぜひ京都市の採用試験を受けてくれ。
試合で結果さえ出しておけば、生徒をボコってもおとがめなしどころか優秀認定付だぞ!
いまどきこんな太っ腹な教育委員会は他にないから、お買い得だと思うがな(笑)

教育再生会議で、野依翁が「壊れた器に水を注ぐことにならぬよう」って言ってたが、
これじゃ言われても仕方がない。壊れた器から有毒物質が流れ出ているぞ。


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尻すぼみになることは予想はしていたのだが、まさかこういう形で宙に浮くとは思わなかった。

安倍首相辞任:教育再生、宙に浮く? 会議は困惑(毎日新聞 2007年9月13日)
安倍晋三首相のトップダウンで発足した教育再生会議が、首相の辞任表明で宙に浮きそうな雲行きだ。土曜日授業の復活や見送りになった親学の提言など、何かと物議をかもした教育再生会議。12月には最終報告をまとめる予定だ。池田守男座長代理(資生堂相談役)は「新しい指導者に提言する」と、とりまとめに意欲を見せる一方、「しばらくは推移を見守る」と困惑を隠せない。

 「残念でした。とにかく残念でした」

 再生会議の渡辺美樹委員(ワタミ社長)は、安倍首相の辞任に何度も「残念」と繰り返し、「(参院選後も)教育再生への思いがあって首相の座に残られたならば、3次報告まで頑張っていただきたかった」と語った。

 池田座長代理は「(首相辞任は)重大なことであると受け止めている。ただ、委員からは『前途が危うい』というストレートな声はない。そういうことを感じている方は皆無だと思っている」と話す。教育再生担当の山谷えり子首相補佐官も「教育再生が国民の願いであることは変わらない」と会議の存在意義を強調した。

 教育再生を政権の最重要課題に掲げた安倍首相。中央教育審議会(文科相の諮問機関)の渡久山長輝委員(元日本教職員組合書記長)は「小泉政権の時、教育は大事にされていなかった。良くも悪くも、安倍首相の『教育は大事』という姿勢はよかった」と振り返る。

 年末に向けて予算編成の時期に入ることもあり、中教審の田村哲夫委員(渋谷教育学園理事長)は「改正教育基本法など教育再生の枠組みができ、これから中身(予算)を教育再生会議と連携して決めていこうとしていた矢先だったのに……」と今後の教育条件の整備に不安を隠さなかった。


このまま自然消滅しても、実は日本の教育の大勢には影響がない。
この役は以前から中教審がやっているからだ。
先日から次々と報道されているように、実質的な改革案は中教審が出してる。
教育再生会議は、それとは別に安倍首相が作ったものだ。

消滅が決定したわけではないのだが、バックアップを失ったのは事実。

各人のコメントがまるで弔辞のようだ

居酒屋会議と言われていた教育再生会議だが、居酒屋だからこそ意味があったかもしれない。
俺のように現場にいる人間からすると、「一般の人にはこんなふうに見えているのか」と、
ずいぶんと参考にさせてもらった。

素人の居酒屋教育談義だからこそ面白かったのだ

有識者による会議という名目がなかったら、ここまで叩かれずに済んだかもしれない。
いずれにせよ、素人の意見を聞くのはともかく、それに国の教育を左右させるかのような
錯覚を与えたのは、安倍首相の間違いと言わざるを得ないだろう。合掌。

毎回ネタを投下してくれた教育再生会議、中途半端に消滅するとなるとそれはそれで寂しい。
こちらも最後に総括することができなくなる。だけど会議自体にも金かけただろうに…


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「ニュースが2つある。良いニュースと悪いニュースだ。どっちから聞きたい?」
というのは映画のセリフだが、どちらだか分かりにくいニュースもある。

指導力不足教員:2年連続減少 8割以上はベテラン教師(毎日新聞 2007年9月13日)
 適切な指導ができないなどとして、06年度に「指導力不足」と認定された公立学校の教員は前年度比56人減の450人となり2年連続で減少したことが、文部科学省の調査で分かった。このうち、06年度に新たに認定された教員は同34人減の212人だった。指導力不足教員の減少について、文科省は「00年度から制度が始まり、問題のある教師への対応が進んだ結果」と分析している。

 調査は、47都道府県と今年4月政令市になった新潟市と浜松市を除く15政令市の状況をまとめた。

 指導力不足教員の内訳は、小学校220人▽中学校119人▽高校72人--などで、40~50代のベテラン教師が8割以上を占めている。自治体からの報告では、「授業中に無駄話が多く、計画通りに教科書の指導ができない」(中学校、40代男性)や「自分から生徒に話しかけようとしない。生徒の引率でも自分から生徒に働きかけない」(特別支援学校、30代男性)などのケースがあったという。

 06年度の研修対象者335人のうち、101人が研修後に現場復帰。依願退職104人▽免職4人▽ほかの職種に転任7人--の計115人が教壇を去った。研修継続となったのは99人だった。

 自治体別では▽千葉県22人▽三重県19人▽福岡県18人--の順で多かった。

 指導力不足教員は、各教委が「学習指導を適切に行うことができない」などと独自に定義・認定している。定義や認定手続きなどにばらつきがあると指摘されており、文科省は8月末に有識者会議を設置して統一的な指針作りを進めている。

 また、試用期間(1年間)を経て正式採用にならなかった教員は、前年度比86人増の295人だった。依願退職281人▽不採用4人▽懲戒免職4人--などで、依願退職した教員のうち84人は精神性疾患などによる病気が原因。死亡退職も5人おり、2人は自殺だった。


いかがだろうか。いろんな話がごっちゃになっている。

「指導力不足の教師が減っているのはいいが、ベテランほど指導力不足が多いとは何事か。
 40も過ぎて高い給料を取って、今まで何をしていたのか!?」

ごもっとも。素直に読んだらそうなってしまう。だけどちょっと待ってくれ。
言い訳ではなく、これにはトリックがある。データはこれ。
公立小・中・高等学校の年齢別教員数 文部科学省調査

教師の構成年齢には見事に偏りがあることがわかる。
このグラフで見ると、人数のピークは小学校が48歳、中学校が45歳。
団塊ジュニアで児童生徒が激増した時期に合わせて採用された教師だ。
小中全体では40歳以上が7割を占める。2年前でこれだから現在はさらに高齢側にシフトし、
小学校では50代教師が4割を超えている。

現場は中高年教師でいっぱいなのだ

指導力不足の8割は40~50代というが、もともとその年代層が教師全体の7割いるのだ。
だから年輩のベテラン教師だけが特別にダメというわけではない。

若いお兄さんお姉さん先生が体当たりで吸収すべき子供達のパワーも、おっさんオバハンに
ジジババ教師が引き受ける。残り1割の指導力不足教師には、それについていけなかった者たちもいるだろう。

もちろん、ダメ教師を淘汰するシステムが整備されていなかったこともある。
世の中がまだ容認していた部分もある。しかしこれからは、そうではない。

また、このグラフには表れていないが、新規採用が一気に増加しているので、
今後徐々に年齢構成は変わってくる。だが当分アンバランスが続くことに変わりはない。

その新規採用だが、これも前途多難のようだ。

試用期間(1年間)を経て正式採用にならなかった教員、つまりモノにならなかった新卒だ。
連休明けに母親がやってきて「うちの子は学校行きたくないって言ってます」というのがある。
生徒じゃないぜ、先生の話だぜ(笑)

依願退職というが、まわりでいろいろ説得してその形に持っていくわけだな。
自殺2名とあるが、ヘタに「お前はクビだ」なんて宣告したら自殺しかねないケースもある。
管理職や教育委員会の指導主事が、ピリピリしながら自宅まで送り届けたとかいう危ない話も。

都市部では団塊退職による新規大量採用で、採用試験の倍率が3倍を切っている。
景気回復で、出来る奴は民間へ行ってしまうとか、教育界への風当たりがきついとか、
いろいろ重なって、新規採用教員の品質低下は止められない。
いったいどんな採用試験をしているんだとか、贅沢は言っていられない状況なのだ。

新卒が定着しない条件はいくらでもそろっている

せめてダメージが浅いうちに辞めていただくのが、本人のためでも生徒のためでもある。

とまあ、これくらいは解説しておかないと、統計の数字だけでは意味が読めないだろう。
しかし結局、あまりいいニュースではなかったな。

ベテランって、熟練者のことを言うんじゃなかったのか?
歳だけくってるダメ教師のことをベテランと呼ばれてもなあ。


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教育問題でなにかと新聞誌面をにぎわせてくれる足立区だが、また怪しげな報道があった。
皆様はこの記事をどう読まれただろうか。

足立区教委、試験前に学力テスト配布 校長会で問題用紙(2007年09月11日 朝日新聞)
 東京都が05年1月、都内の公立小中学校を対象に学力テストを実施した際、足立区教育委員会が事前に区立小中学校の校長を集め、問題用紙の一部を配っていたことが分かった。この際、担当者は「よく学習してください」などと話したという。校長側が反発したため、結果として事前の「学習」には使われなかったとみられる。

 足立区では、都が実施した06年1月と07年1月、区が実施した06年4月の計3回の学力テストで、区立小1校で教員が児童に間違いを指さして知らせるなどの不正が今年7月に発覚し、区教委は「校長の指示に行き過ぎがあった」としていた。しかし、問題の事前配布が明らかになったことで、それ以前に区教委自身が、成績アップをねらい不正を行おうとしていた可能性が出てきた。

 関係者によると、問題が事前配布されたのは、都が学力テストを実施した1月18日の約1週間前。足立区教育研究所(現・区教育相談センター)であった校長会のために集まった区立小中学校の校長たちに、区教委側がテスト問題の一部を封筒に入れて配った。区教委の担当者は「よく学習してください」「先生たちに見せてください」「扱いは任せます」などと言ったという。

 しかし、校長たちは「おかしい」と反発。区教委側は態度を変えて「校長がしっかり管理してほしい」と言い、「鍵のかかるところで管理するように」などの指示があったという。実際にテストに使う問題は、その後に人数分が送られてきた。校長会で配られた問題は試験後に返却されたという。

 足立区の斉藤幸枝教育長は「すぐに回収したので実害はなかったと聞いている」と、証言と一部食い違うものの事前配布については大筋で認め、その理由として「問題用紙と解答用紙が別になっている書式に子どもたちが慣れていないので、慣れさせるために教員向けに一部分を配ったのではないか」と話した。

 足立区は04年2月の都の学力テストで23区中最下位になり、学力向上が課題になっていた。問題を事前配布した05年1月分でもやはり最下位。都や区が実施するテストで学校ごとの正答率などをホームページで公表したり、07年度からは成績の伸び率を各校の予算配分に反映する仕組みを作ったりして学力を競わせている。


問題の事前配布による区教委の不正疑惑という記事だが、事前配布については、実施方法解説用のサンプルとして一部を渡そうとしただけだと主張することもできる。
他誌の記事ではそのような記述がある。だから不正疑惑の線は弱い。問題はそこではない。

このニュースの胡散臭さは、校長会というごく内輪の会議の内容が暴露されていることだ。

校長会は文字通り校長が出席し、教育委員会からの重要事項の連絡なども行われる。
足立区は小中学校合わせて100校を越えるから、けっこう大人数の会議だ。
一般公開どころか俺達ヒラ教師も出席などできるものではない集まりだ。

だから「関係者によると」とあるが、ソースは校長と教育委員会の人間以外は考えられない。
他誌に比べて荒削りだが生々しい朝日の記事には、余計にそのにおいを感じる。

足立区というと、この記事にもあるように、学力テストでの指差し校長が有名になったが、
この校長は、減給に加えて8月27日付で2学期を迎えることなく校長を解任されている。
詳細はこちら。

足立区の学力テスト不正、校長に減給処分 (09/01 朝日新聞)

さて、この2つの記事から読めるストーリーは単純明快だ。

減給降格された元校長が教育委員会を内部告発した

え? ソースはないよ。まあ俺の脳内妄想だから笑って読み流してくれたらいい。
違ってたら素直に謝るけど、朝日にリークしたのが校長でなかったら教育委員会だもんな。

教育長のコメントも脱力モノで苦笑を誘う。
「問題用紙と解答用紙が別になっている書式に子どもたちが慣れていない」って
あんたそれ、いつの時代の子どものこと言ってるんだよ。教育長は実務してないからって、
いくら何でも、もうちょっとそれらしいこと言ってくれよ。

しかしなあ、

足立区いったい何やってんの?

これが順位を気にするような学校のやることか。もう呆れるしかない。

学校選択制とか区ごとの順位とか、競争原理の成果が花盛り。やっぱ都会は違うわ。

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シリーズ団塊と日教組その4。前回までをお読みでない方は、まずそちらからどうぞ。
・団塊と日教組その1 ・その2 ・その3

オルグという語をご存知だろうか。ある世代以上はなじみ深い言葉かもしれない。
組合活動や学生運動で使われる専門用語で、組織に勧誘したりすることを表す。

組合活動の中で、交流オルグと呼ばれるものがあった。名前だけ聞くと怪しげだが、
同じ県内の他市や他町の分会(学校)を訪問して、お互いの現状を報告しあう交流会だ。
なぜそれがオルグなのかよく分からないが、世間一般では分からない隠語を使うのも
組織の団結意識を深める手段のひとつなので、たいして深い意味はないのかもしれない。

この報告会は、放課後勤務時間をはずして行われる。勤務時間は自治体によって違うが、
たとえば4時15分から5時の間など、「職場を離れてもいい休憩時間」を利用する。
休憩時間というが、実際は生徒が学校にいる間は本当に休憩できる時間など存在しない。

「本日は交流オルグの受け入れを4時15分から会議室で行います」ということで、
ふつうの職員会議などと同じように、組合員が集まってくる。
そして2,3人一組でやってくる他校の組合員を迎えて、交流会が始まる。
組合の行事なので、さすがに5時なら5時きっかりに終わる。
職員会議のように平気で6時や7時まで延長するようでは組合の意味がない。

他校に交流オルグに出かけていく場合、遠方だと昼前から出発しなければならない。
授業は自習にするなり時間割を変更するなりしていくのだが、この間の勤務の扱いは
昔はけっこうあいまいだった。今なら年休を取って行くのが当然だが、当時はなんとなく
「行ってきます」だけで済ませていた。まだまだ世の中もアバウトだったのだ。

出勤簿上は仮に年休として出かけて行き、何もなければ勤務扱いとし、何かあったら年休に
切り替える「鉛筆年休」なるやり方もあった。若い頃の俺の目にはそう写っていたが、
実際には上の方ではどういう処理をしていたのかは不明だ。

このイベントは、怪しげな名前に反してけっこう有意義なものだった。
所変われば品変わるというが、学校運営も地域によっていろいろなやり方があり、
目からウロコが落ちるような思いも何度かした。しかしやはりそこは組合の行事なので
「今日の交流で得た情報を生かして明日からの闘争になんとかかんとか」という文脈で
まとめられるのが常だった。

で、それが現場の教育に役立っていたかと言うと、そこらあたりはあやしいのだ。

なにしろどんなことも対市要求とか闘争とか勝ち取るというコトバで固めてぶつけていく。
本来なら教育委員会を含め組織全体で考えてじんわりと検討していくべきようなことも
組合が取り込んでしまい、対立前提のイエスかノーかでわざわざ角を立てているようなものだ。

教育向上のためのアイデアも
武器として消耗させてしまったのだ


他市のやり方を参考に改善したという話は、結局聞いたことがなかった。

そして選挙運動。

深い考えもなしに加入した組合だったが、選挙の季節になると憂鬱だった。
候補者が学校にやってきて、職員室で「組合員のみなさん、よろしくお願いします」とか
やっているうちはまだいい。

当時日教組は社会党支持。無視できない数の組織票だったはずだ。先輩教師の中には
「私は個人的には自民党支持ですが、組合活動では社会党です。皆さんも頑張りましょう」と
わけの分からんことを堂々と言う奴までいた。

分会長時代に候補者の相手をして代表で握手なんかされたのも、まあ気恥ずかしい思い出の
ひとつということで手を打とう。

一番つらかったのは、電話戦術とビラ配りに動員されることだ。

名簿を見て片っ端から「今度の選挙では○○をよろしくお願いします」とかける電話戦術。
ビラ配りは、駅前とかでわめきたてる街宣車のまわりで、道行く人や会社帰りのお父さんに
文字通りビラを配る。どちらも選挙運動としては珍しくもない。

下っ端組合員は無料で使える運動員だ

無料どころか毎月1万の組合費を払っていたんだからお笑いだ。

公務員というか公立学校の教師が、特定の政党の為に選挙運動をするのがなぜOKだったのか、
俺はいまだに良く分からない。
とにかく校区内でのビラ配りだけは堪忍してくれと頼んで、交代してもらった覚えがある。
駅で顔見知りの生徒の親にビラを渡すのは、何か違うと思ったからだ。

その5に続く。

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いやはやこんなのが復活してしまうとは。それも女子まで必修じゃないか。
授業時間数の修正案でちょっといい感じだったのに、中教審は突然何を言い出すのだまったく。

中学で武道必修化へ 中教審体育部会 「伝統文化」重視で(2007/09/04 産経新聞)
学習指導要領の改定作業を進めている中央教育審議会の体育・保健部会は4日、中学校の体育で選択制の武道を必修化する方針を決めた。礼儀や公正な態度など、日本の伝統文化に触れる機会を広げるのが狙い。平成23年度にも実施される。男子の武道は4年度まで必修だったが、女子について必修化するのは戦後初めて。

 伝統文化の尊重は、昨年12月に改正された教育基本法にも盛り込まれていた。同部会主査の浅見俊雄東大名誉教授は「必修化で一層、日本の伝統に親しんでもらいたい」と話している。

 現行の指導要領で中学校の体育は器械運動や陸上、水泳、球技などの種目が必修で、武道については、1年生でダンスとどちらかを選ぶ選択制。このため多くの学校は男子が武道を、女子がダンスを選んでいた。

 これに対し体育部会は「多くの領域(種目)の学習を十分にさせた上で選択できるようにする」とし、全種目を履修させることにした。武道とともにダンスも1~2年で必修化する。3年生は柔軟体操など体つくり運動とその知識を必修とし、それ以外の種目は選択制にする。

 武道は、柔道と剣道、相撲の3種目が指導要領に明記されているが、なぎなたや弓道なども地域の実情に応じて認めている。ダンスは、創作ダンスやフォークダンスなどが例示されている。

 文科省によると、武道の必修化は「触れてみて良さがはじめて分かる」(企画・体育課)という狙いが強い。だが、公立中学の半数強では武道場が整備されておらず、授業を実施していない学校も。このため教員の確保や武道場の整備、武具や道着の購入などが今後の課題になる。また、柔道の寝技など種目によっては、女子への指導方法のあり方についても議論になりそうだ。

 体育部会ではこのほか、子供たちの体力低下が懸念されていることを受け、体つくり運動の必修化を現行の小5以降から小1以降に変更。小学~高校までの全学年で行うよう定めた。


そう言えば俺が教師になった頃は、体育で剣道とかやっていた覚えがある。
この10数年ほどの間に勤務したいくつかの学校では、武道はやっていなかった。
自分自身はというと、高校で柔道の授業があっただけ。

専門性の高い格闘技は現場では敬遠された。生徒が荒れていた頃は、何をするかわからん連中に技を教えてどうするという切実な問題もあった。元々リスクのある種目なのに、授業以外でも命がけになってしまう。
あとは宗教上の理由で武道をやらない生徒がいるので、この評価をどうするかという問題も。

そんなこんなで、体育の授業どころか柔道部や剣道部もどんどん減っていった。
特に柔道など、転勤で指導者がいなくなったあと、素人が指導出来るものではない。
公立の部活動は、素人でも指導できる部でないと困るのだ。

そして記事中にもあるが、うちの学校にも武道場はない。最初から設置されていないのだ。
たまに古~い学校に残っているだけだ。あるいは倉庫に腐りかけた畳が積み上げてあるか。

必修となれば武道場が必要だ。そんなもの国が作ってくれるわけがない。
ただでさえ狭い体育館の隅に畳並べるのか? 空き教室なんかじゃ狭いぞ。

それから、保護者への負担も増える。柔道着は安くて数千円。
剣道の防具一式数万円は、いくらなんでも買わせるわけに行かないから、学校備品になる。
40人分でざっと200万。必修となれば武道場とセットで一斉にそろえなければならない。
どんだけ金がかかると思ってるんだ。

そりゃ業者は喜んでるだろうけどな

中教審体育部会様ご一行に足を向けて寝られないぞ(笑)

記事にある、柔道で女子の寝技指導なんて想像するだけで恐ろしい。ロリコン先生大喜びだが、
胸に触っただの腹に顔押し付けられただの太腿つかまれただの、もう絶対柔道にならない。
一般女子生徒は、部活で本気で柔道やる奴と違うのだ。必修にしたら体育教師は全員強制わいせつ罪で訴えられるぞ。

それから別の問題も。

格闘技は、学校公認のいじめ大会にもなる

授業中、教師の指示に従って弱い奴に技をかけまくる。投げ飛ばす。竹刀でボコボコにどつく。
やればやるほど、怒られるどころか熱心に授業に取り組むことになる。力だけが支配する世界。

考えれば考えるほど気が重くなる。伝統文化に触れるのは結構だが、

他にもっとやるべきことあるだろう

教育問題山積みのこの時期に、なぜ今、武道必修化なのか。
中教審体育部会のセンスとタイミングを疑うしかない。

どうせなら相撲やろうぜ。まわしだけ揃えて運動場に円かいて、安上がりでいい。
今年は新弟子がいなかったことだし、なにより国技だし、いいんでない?
え? まわしはもちろんジャージの上から締めるんだよ。変な期待しないように(笑)


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「今日は期末テストの成績表を返すからなー」
「えー先生、そんなものいらねーし」
「何言ってんだ。お前が受けたテストだろうが」
「どーせろくな点じゃないし、持って帰ったら親や塾が見せろってうるせーんだよ」

これは学校ではごくありふれた光景だが、文部科学省と教育委員会の間で同じようなやりとりがあったとしたら、読者の皆様はどう思われるだろうか。

文科省、学力テスト結果「非公表」 悩むのイヤ…データ不受理も (8月27日 産経新聞)
■教委、開示請求「困る」
 4月に文部科学省が実施した43年ぶりの全国学力テストの結果公表をめぐり、各地の教育委員会が頭を悩ませている。9月にも結果が全国へ通知されるのを前に、文部科学省は各教委に「序列化につながる」とし、市町村別や学校別の結果を公表しないよう求めた。だが、各教委は議会質問や情報公開請求を受けた場合の対応に苦慮しており、中には、結果自体を受け取らないという苦肉の策を検討する教委も現れている。

 「(市町村名や学校名の公表を禁じた)実施要領に基づいて対応してほしい。情報公開を請求されたら、不開示情報として取り扱ってほしい」
 24日に開かれた都道府県教委と政令指定都市教委の担当者説明会。文科省初等中等教育局の金森越哉局長は繰り返し強調した。
 今回の学力テストで文科省は、全体の結果や都道府県ごとの結果は公表するが、市町村別、学校別の平均点などは「序列化や過度の競争につながる」ため非公表としている。だが、結果を受けた各市町村や学校が内容を公表するかは個別の判断に委ねられるため、改めてクギを刺した。

 これに対し、各教委の反応はさまざま。ある教委の担当者は「どうすべきか悩んでいたが、国が非公表の方針を明確に示してくれたので助かった」と安堵(あんど)。別の担当者は「議会で突っ込まれたとき対応に困る」とぼやいた。
 各教委が特に懸念するのは、情報公開請求を受けた場合の対応だ。大阪府枚方市が平成15、16年度に実施した独自の学力テストで、学校別成績を不開示にしたことの是非が争われた裁判では、大阪地裁、高裁とも開示すべきだとの判断を示し、市教委は応じざるを得なくなった。
 文科省は、「同様の事例で盛岡地裁は今年8月、開示請求を棄却する判決を下している。地方レベルと全国レベルのテストでは規模も異なり、不開示は当然だ」と強調する。

 各教委からは「外に出て困るデータは受け取りたくないのが正直な気持ち」(大阪府内の市教委関係者)といった声も出始めている。
 千葉県教委は「市町村別や学校別のデータは受け取らないことも検討している」という。同県は毎年、抽出方式で独自の学力調査を行い、市町村別の傾向などを把握しているため、「情報公開のリスクをおかしてまで入手すべきデータかどうか慎重に判断したい」という。
 鳥取県教委も「学校別データなどは受け取らない方向で文科省と相談している」。同県は昨年、関係部局で情報公開への対応を検討したが、「開示せざるを得ないとの結論だった」という。

 文科省はマスコミの動きも警戒する。市町村教委や学校から個別のデータを収集すれば、学力ランキングをつくることも可能になるからだ。

 非公表の方針に、批判の声も出ている。
 宮城、新潟など8都県は昨年度に実施した独自の学力テストで、市町村別のデータを公表しており、「なぜ今回は対応が違うのか」との不満が一部保護者らの間で高まっているという。
 テストや受験の実情に詳しい森上教育研究所の森上展安社長は「情報はすべて公開すべきだ。何のために全国規模の調査にしたのか。学校や先生は競争を好まないが、競争意識を持ち、学力向上につなげることが大切だ」と話している。


これは新聞各誌で大きく取り上げられたわけではないので、ご存じない方もいるだろう。
このニュース、一般の方は一読して意味がお分かりだろうか?
全国テストをやっておきながら、結果を公表するとかしないとか、挙句の果てに、教育委員会に結果を受け取らないとまで言わせているのは何ごとなのかと。

おそらく分かりにくいニュースだろうということで、俺がちょっと解説する。

まず、公表がどうのこうの言っているのは、県とか市とか学校レベルでのデータのことだ。
個人の成績、つまりシーサー君英語8点とかいうのは個人情報なので、これが晒し物になる心配はない。ちゃんと保護される。

問題なのは、たとえば学校ごとの平均点。各校の平均点が分かれば順位もわかる。
○○中学校は市内で1位とか最下位とか、はっきりと結果が出てくるわけだ。
教育の成果というのは数字で表しにくい。
だから平均点なんていうのは、一般ウケしやすくとても分かりやすい数字なのだ。

だけどだな、

いまどき平均点じゃ本当のことはわからない

以前は真ん中くらいの成績を取る人数が一番多かった。いわゆる正規分布。
最近では二極分化していて、真ん中が薄く上と下に塊がある分布になっている。
すると平均点あたりの人数が少なかったりして、あまりあてにならないのだ。

それから、二極分化の下の塊だが、ここに不登校生がけっこういる。
不登校状態だと、まあ成績も悪いことが多い。テストでも点は取れない。
クラスに1人や2人の不登校は珍しくない状況で、試験当日欠席が多いと自動的に平均点は上がる。平均点の足を引っ張る者がいないからだ。
逆に、教師ががんばって指導して、不登校生がみんな出てきてテストを受けていたら、平均点は確実に下がる。
どちらが良い学校なのだろうか。考えてみて欲しい。

次に順位。
学校ごとの平均点が分かれば、自然と順位がつく。こんな例があったとしよう。

市内に5つの中学校がある。A中学平均点67点、B中学66点、C中学55点。
D・E中学校は、テスト当日修学旅行で後日受験、結果は統計から除外。

A中学校は市内1位。C中学は最下位。順位ではそうなる。
しかしA中とB中の1点差は、前述の不登校生の出席状態くらいですぐに入れ替わる。
そして修学旅行に行っていたE・F中学校は、実は45点と50点だったらどうなるか?
最下位だったC中学は実は中位だったということになる。

順位にはこういう実情がまったく表れないで、数字だけが一人歩きする。

順位データが欲しいのは誰だろうか。

塾や予備校は、もっと実戦的なデータを自分で持っているから、こんな張子の数字は不要。
市議会などでは、たとえ最下位でも、良いようにも悪いようにも使えて一見説得力のある主張が出来る。議員さん、この数字、難しくないし、いろいろ重宝しますよ。
不動産業者は、新規分譲のパンフレットに使える。
「校区のA中学校は市内1位の実績を誇る文教地区。お子様の教育環境も抜群です」

学校はというと、中身を伴わない順位や平均点の数字で、あそこの生徒はアホだとかダメ教師が多いとか言われてろくなことがない。公立にそのまま競争原理を持ち込むと、足立区のように暴走した校長が処分されたりする。公表しなければ開示請求を受けて裁判沙汰になって金と時間を使ってむなしく敗訴。そんなことになるくらいなら、結果なんか受け取りたくない、というのがこのニュースの背景だ。

実際には、問題の単元別のデータは公表とか、バラバラにしてしまうようだ。
俺は別に、平均点でも何でもケチらず公開すればいいのにと思う。
欲しい人にはあげればいいじゃないか。

たとえ最下位だからって、それがどうだというのだ

どんな環境の悪い地域の学校でもやっていくのが俺達公立の教師だ。
俺達は、ひとつの学校に就職したのではない。市なり町なり自治体の職員なのだ。
辞令が出れば最下位の学校だって1位だって関係なく行くだけだ。

世間の皆様に望むことは、平均点や順位みたいな仕掛けのある数字だけに惑わされず、中身を見る目を持って欲しいということだ。そんなに順位だけが気になるなら、最初から住む場所と行く学校を選ぶべきだ。
今の世の中は金をかければ選択肢が広がるのだから。

2学期が始まった現場では、各教育委員会から実際の対応にいついての指示が下りてきているところだ。ぼちぼち職員会議で校長が報告するだろう。教師諸君は良く聞いておけよ。
校長の言うとおりにしておけば、各自治体での取り決めに従うことのなるので、諸々のトラブル処理は学校でなく上のほうでやってくれる。考えもなしにあちこちでしゃっべて情報をもらすと、あとでえらい目にあうぞ(笑)

報道発表も9月中だそうだが、果たしてどんな反応をするやら。
空騒ぎで手間を取られるだけにならなければいいのだが。


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2学期になったので勉強の話をする。
学力低下が叫ばれる中、来年度の学習指導要領、具体的には授業数をどうするかという話。
やっとまともな見通しが出てきた。と言うより、居酒屋談義が国の教育を動かせるような
錯覚をさせられていただけ、と言ってもいいだろう。やっぱり餅は餅屋でないと。

中学授業も週1時間増 選択・総合減らす 中教審に素案(2007年08月31日 産経新聞)
 文部科学省は31日、中学校の学習指導要領の改定について、(1)現在の1週間の授業時数を1時間増やし29時間にする(2)自由に授業科目を設定できる「選択教科」と教科横断的な「総合的な学習の時間」(総合学習)を削減(3)国語や数学などの主要教科の授業時数を1割増やす-とする素案をまとめた。これによって小学校と同様、批判の多かった「ゆとり教育」が転換されることとなる。

 同日午後に開かれる中央教育審議会教育課程部会の中学校部会(主査・市川伸一東大教授)に素案を示す。

 平成14年に始まった現行の指導要領では、「ゆとり教育」の弊害として国語、社会、数学、理科、外国語(英語)の主要教科の基礎基本が身についていないと指摘されていた。また、選択教科の標準時間数が2年では週1.4~2.4時間(1時間は50分)などと小数単位で設定されているため、学校側は年に数回、時間割の変更を迫られたり、複数の時間割を使うなど現場の不満が大きかった。

 素案によると、全体的な授業時数を週1時間(年間35時間)増やす。内訳は総合学習を週1時間縮減し、選択教科も一定の割合で減らす。逆に、英・国・数・理・社に体育を加えた授業時数は3年間で1割弱(約200時間)増やす。

 教科別では、国語と社会は3年、数学は1、2年、理科は2、3年を中心にそれぞれ増加。外国語は文法や語彙(ごい)を充実させ、全学年で授業時数を増やす。体力低下を克服するため、保健体育も各学年で増やす方針。

 各教科の授業時間も時間割を年度途中で変更するなどの不都合をなくすよう設定する。

 授業時数の増やし方は教育委員会や各学校に任せるとしている。1時間の授業時間を現在の50分間から短縮させることで総授業時数を増やすほか、朝や放課後の読書活動、ドリル学習などこれまで授業数にカウントしていなかった時間を算入したり、夏休みや冬休みを短縮して増やすことも可能であることも明示する。


ふむ、いいじゃないか。
6月2日のエントリー"教育再生会議第二次報告-土曜休みはなくなるか?"で具体的に指摘した方向とほぼ同じだ。

こんなものは、現場の声をちょっと聞きさえすれば自ずと目指すべき方向は決まってくる。
文部科学省が画期的な提案をしたわけでも、俺が優秀な洞察力を持っているわけでもない。
素人居酒屋会議もとい教育再生会議がヘタレなだけなのだ。

朝や放課後の読書活動、ドリル学習というのは、1校時が始まる前や終りの会のときに
10分程度、読書をしたり漢字や計算の練習をするというものだ。実施している学校も多く
専用のドリルやプリントも業者から出版されている。
これを毎朝する場合、たとえば10分×5=50分で、1週間で1コマ分の授業とカウントする。

従来は、このカウントを認めるとか認めないとかでゴタゴタしたこともあったのだが、
国が認めてくれるのだから堂々とカウントできる。

余談だが、給食や弁当の時間は、食事指導として勤務時間になっている。教師に昼休みはない。
その分は後ろに回されて5時前が休憩時間となっているが、実際は休憩なんか出来ない(笑)
さすがに食事指導の時間はまだ授業にはならない。しかし食育が盛んに言われるだろうから、
ひょっとするといずれカリキュラムに入ってくるかもしれない。

夏休みや冬休みの短縮も可能とあるが、これ、安易にやるのは賛成できない。
なぜかって? 言っておくがサボりたいからじゃないぞ。

気温40度を越える夏に授業なんかやってられるか

逆に夏休み増やさなきゃならんような気候だろ。マジで授業中に熱中症でバタバタ倒れるぜ。
教室にエアコンつけてくれるなら別だけど、私立と違って貧乏な公立は望み薄だ。
そこまでして能率の上がらない授業数を稼がなくても、教師を増やしてくれたら学力は上がる。

ところでこのニュースを見て「詰め込み教育に戻る」とかヒステリックに騒ぐような奴は、
賢明な読者の皆様の中にはいないだろうが、念のため言っておく。

詰め込むどころか、ちょっと戻っただけですから

「増やした」なんていうのは言葉のあやにすぎない。今までが、やりすぎのマイナスだったのだ。
そこんところお忘れなく。

さて教育再生会議はどうするのかな。まあ安倍政権のドタバタで消滅しても仕方ないし、
それで困ることもないと思うが。あ、ネタの泉がなくなると俺はちょっと困るかも。


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夏休みの最後に不幸な事故の報道があった。

PL学園:胸に硬球当たり中3野球部員死亡 大阪(毎日新聞 2007年9月2日)
 1日午後2時半ごろ、大阪府富田林市新堂のPL学園高校野球グラウンドで、硬式野球の練習をしていたPL学園中学3年の熊谷雄飛さん(15)の胸に硬球が当たった。熊谷さんは転がった球を拾って送球した後、突然前向きに倒れ、病院に運ばれたが、約7時間後に死亡した。府警富田林署が死因などを調べている。

 調べによると、当時、練習にはPL高の野球部員46人と同中の軟式野球部員3人が参加し、塁間で送球する「球回し」をしていた。熊谷さんは二塁におり、三塁にいた高校野球部員の球をキャッチし損ねたという。熊谷さんが硬球を使う練習に参加したのはこの日が初めてだった。

 グラウンドにいたトレーナーが心臓マッサージを実施。同校にあったAED(自動体外式除細動器)も使おうとしたが約10分後、先に救急車が到着して搬送された。

 熊谷さんは岩手県出身で、同中の寮に入っていた。


スポーツに事故は避けられないとはいえ、誰も事故や怪我など望んでいない。
亡くなった中学生の冥福を祈るばかりである。

ところで、記事にあるAEDは皆様ご存知だろうか。詳細は各自で調べていただくとして、
最近、公共機関や駅などでも見かけるようになったもので、俺の学校にも設置されている。
外部の人にもわかるように「AEDがあります」という意味の掲示もちゃんとある。

AED設置に際しては、全職員で使用法の講習を受けた。
AEDは、基本的に初めてでも使えるように音声ガイドや説明が作ってあるのだが、
なにごとも訓練をしておくに越したことはない。
俺達は、AEDに限らず、救急救命法(心臓マッサージと人工呼吸)の講習も何度も受けて
いるし、目の前で生徒がケガをしたり危険な状態に陥る事態は日頃から覚悟している。
実際にそんな現場に遭遇したことも何度かある。教師はそういう仕事でもあるのだ。

いざというときに、自分が救急蘇生法をうまく行えるか、AEDを使えるかどうかは
その場になってみないと分からない。しかし、わからないとか経験がないとかには関係なく、
自分にできるだけのことは必ずやる。イメージトレーニングというか頭の中でのシミュレーションはいつも行っている。校外であってもためらわないだろう。

今回の事故に対する報道で、テレビのニュースでは「AEDは野球部グラウンドにはなく、
学校にAEDを取りに行っている間に救急車が来た」と言っていた。
もちろん誰かが取りに行っている間も別の職員が心肺蘇生法を続けていただろうし、
たとえ心停止直後にAEDが使えたとしても、その結果がどうだったかは分からない。

だが、俺がニュースを聞いた瞬間に感じた論調は「なぜそこにAEDがなかったのか」
というものだった。もうすでに世の中では、AEDを設置するかどうかの問題ではないのだ。
学校に1個ではなく、どこにいくつ置くのか、携帯するのかという次元の話になっているのだ。

ここまで書いて、俺は夏前のニュースを思い出した。

北教組、学校への「AED一方的導入反対」(北海道) (2007年6月13日 読売新聞)

こいつら人の命を何だと思っているのか

AEDが魔法の万能蘇生器具でないのは分かっている。
でもたとえ1%の可能性でも、それにかけてみようとは思わないのだろうか。
北海道教職員組合書記局に、AEDが設置されることはないのだろう。
組合の役員が心停止で倒れてもAEDは使わないのだろうな、きっと。

学校側の責任を問うものではないので、誤解なきよう。

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夏休みも終り。今年は土日で2日得したような気がするが、そのかわり月曜から始まる最初の
1週間が長く感じるのは生徒も教師も同じだろう。
長期の休み明けはいろんな意味でリハビリが必要だ。

夏休み最後のエントリーに宿題の話を書く予定だった。

提出された宿題を見ると、親がやったな、というのがある。これは今も昔も同じ。
自由研究とか絵とか工作とか、作品系に多いのだが、自由研究なんかだと清書まで親がやっているのがあって、おいこれお母ちゃんの字だろーと苦笑してみたり。

ところが、これだ。

金で解決…親も子供も宿題丸投げ 代行業者が繁盛(2007/09/01 産経新聞)
「読書感想文」から「自由研究」まで、夏休みの宿題を片づける「宿題代行業者」が登場し、賛否を呼んでいる。メールなどで届いた依頼に、アルバイトの学生らが有料で応える。多くの小中学校で夏休み最後となる今週末は“駆け込み客”が殺到しているというが、「家庭学習の習慣を身につけるという本来の趣旨に反している」と、教育関係者は批判的だ。

■有名大学生らが登録
 インターネット上で宿題代行サイトを主宰するのは大阪市内の20代の男性。このサイトには東大や京大、阪大、関関同立など全国の有名大学生らが多数、登録している。
 算数の文章問題は1問500円、読書感想文は2万円で引き受けるほか、大学生のリポート(2万円~)や卒業論文(30万円程度)まで幅広く手がけている。
 そのほか、夏休みの宿題の定番である工作(5万円)や自由研究(2万円)なども請け負っており、これまで実際に「アリの研究」や「河川敷の水質調査」などを提供したという。

 依頼は主に親からで、「子供の宿題が期限に間に合わないから」という理由がほとんど。中には小学生本人から注文が来たこともあるという。メールやFAXで受けた依頼を、業者を介して登録学生に発注。高額バイトとして一部の学生に人気があり、中には月20万円以上稼ぐ学生もいるという。

■夏休みは稼ぎ時
 夏休みには問い合わせが通常の約3倍になるといい、今年はこれまでに、小学生の夏休みの宿題だけで約40件の注文があったという。代行業者は「夏休みが終わる今週末は全国からの駆け込み客が増えている」と話す。

 こうした状況に文部科学省は「家庭学習の習慣を身につけるのが宿題の本来のねらい。その趣旨からも、宿題を丸投げするのはおかしい」。大阪府教育委員会も「宿題をお金で解決するという保護者の考えが気になる。それをビジネスにしてしまう業者もどうか。子供の成長を一番に考えればゆゆしき事態だ」と異議を唱える。

■韓国でも問題化
 一方、代行業者は「読書感想文などは、あくまで参考用に渡しており、そのまま提出することは禁止している」というが、実際は目が届かないのが現状だ。
 インターネット上では、ほかにも大学生の卒業論文を代行する業者が増えており、韓国では500サイト以上が乱立。すでに出来上がっている論文などを提供するサイトもあり、日本よりも一足早く問題になっているという。

 三重大学の奥村晴彦教授(情報教育)は「宿題や課題は結果より努力した跡が大切。お金で買ったものでは意味がない。保護者や業者も『何でも金で解決できる』という考え方を子供の心に植え付けるのは良くない」と話している。


俺は、親が夏休みの宿題を手伝うのは構わないと思う。
小学校あたりだと友達が「ずるい」とか言うわけだが、そんなもの作品を見れば誰がやったかすぐわかる。筆跡もちゃんと分かる。伊達に何年も教師はしていない。
親が必死に宿題をやっている間、子供がゲームで遊んでいるなんてのは言語道断だが、
親子で協力して作品を仕上げるなら、それはそれで意味のある作業だ。
そんな幸せな時間を持てない家庭だってあるんだから。

さすがにその作品が賞まで取ってしまうと、賞状に保護者も連名にしておいてやろうかと
思うこともある。しかし「お母さん、絵、上手ですねえ」と言うことはあっても、それをいちいちとがめるような野暮な真似はしない。

しかし、代行業者に丸投げとなると、さすがに太っ腹の俺も苦笑ではすまない。

いったいどんな層の家庭なのだろうか。何万円もかかるわけだから、貧しいはずはない。
金はあっても、家でゆっくり子供に宿題をやらせる暇はないというところか。
うちも共稼ぎだし子供は保育所に預けていたから、あまり人のことは言えないのだが。
それとも、

塾が忙しくて学校の宿題なんかやってられないのか?

私学受験に熱中し、入試に役に立たない学校の勉強に無駄に時間を使うのは1秒でも惜しい、
というのもある。盛り上がってくると診断書取って学校休んで勉強するくらいだから。

そこまでいかなくても、ただ単純に、気がついたら我が子が宿題できてない、自分でやるのも
大変だし頼める知人や親戚もいない。やってくれる業者があるならお願いしようか、
というのもあるだろう。宿題を誰かにやってもらうというのは、昔からあった。

「子供の成長を一番に考えればゆゆしき事態だ」というのは全くその通りで、教育委員会の
コメントとしてはいたって正論だ。

しかしだ。

なんだかなあと思うのと同時に、俺の頭の中にはまだマシじゃないかと思う覚めた部分もある。

ちゃんと宿題提出する気があるじゃないか

宿題なんか全然やらない奴、いくらでもいる。
親に連絡しても「はあ」とか言ってるだけで、やらせる気もなければ怒る様子もない。
小学校のときからずーっとそれで来ていて、それどころか親自身もそうだったのだろう。
こういうのがクラスに1割はいる。学校に居残りさせて付きっ切りでやらせない限り、
家でやって来いなんて無理な相談だ。二極分化の下はこんなもんだ。

それでは社会に出ても困るだろうというのは、真面目な学校生活を送ってきた人の言うことで、
彼らは別に宿題なんかやらなくても困らないんだな。成績なんかオール1でも高校にいけるし、
卒業して適当にバイトしてぶらぶらだってできる。親がそれなりに稼いでいればニートもOK。

そんなことを考えると、このニュースを読んで嘆くのも、ずいぶんとレベルの高い話ではある。
「宿題はやって提出しなければならない」という大前提がなければ、こんなことは起こらない。
たとえその動機が「内申に響くから」という的外れなものだったとしても、体裁を繕うために
対価を払うだけの意識が残っているなら、まだ救いはあるのかもしれない。

そりゃ違うだろうって? 教師がそんな理想の低いことを言ってどうするって?

確かにそうなんだけど、俺の頭の中は、明日から相手しなくちゃならん宿題サボリ組のことが
もう渦巻いてきてるんだよ。自分の為にならないことに無駄金使ってる連中にかける時間も
興味もないんだよ。あああ、夏休みの最後にこんな記事書くんじゃなかった(笑)

しかしこんな商売が成り立つなんてなあ。ヤフオクにまで出てるが便乗組か(笑)
こういう商売に圧力をかけたりやめさせたりできる組織や団体があるか? 要ウォッチだ。


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