公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
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異様に暑い夏と厳しい残暑、運動会練習中に熱中症で倒れる生徒。
前回は、エアコン設置が望み薄な公立学校で唯一の熱中症対策とも言える水筒について書いた。

こういう状況で、水筒持参を禁止するという信じられない学校があることも知った。

水筒関連であちこちのぞいてみると、我が子に水筒を持たせられなくてつらい思いをしている
保護者の方がたくさんいるではないか。学校の言い分を見てみると、驚き呆れるものが続出。
同じ教師として、情けないのを通り越して怒りすら覚えるものもあった。

水筒など当たり前の学校生活の一部で、暑い夏に必須のアイテムとして使っている子供達が
いくらでもいるのに、同じ日本の国に住んでいながらいったいこの違いは何なのだ。
俺の子供はもう大きくなってしまってしまったが、これは親としても黙っていられない。

そこで水筒問題パート2として、これら水筒禁止の愚行を斬って捨てることにする。

今回使うのは、すべて検索して拾い集めてきたネタ。いつものように新聞ではない。
どこかの誰か分からない書き込みで、信憑性の保証はないものもある。
保護者側からの書き込みばかりでなく、学校もしくは学校関係者の発言も含まれる。
あえて出展は明記しないし、ありがちな話として一般化し、分かりやすく編集もする。
ただし、あくまで俺がリアルだと感じたもの、いかにも現場でありそうな話に限定している。
ではいってみようか。

●水筒禁止の理由

・通学途中で水筒を振り回して他の児童に怪我をさせる

はい、笑ってもらえましたか? まずつかみは軽めのやつから。

西日本の小学生なんか、夏は毎日ハンマー投げのように水筒を振り回してケガ人続出だ。
逆に、防犯ブザーなんかより満タンの水筒の方が不審者対策の武器にもなるから、
全校生徒に水筒格闘術を教えておくといい。そしてこういう校則も付け加えて。
「帰る時には必ず水筒に水をいっぱい入れておきましょう。カラの水筒は威力が落ちます」

しかし水筒でケガをするんだったら、鉛筆なんか目に突き刺して目玉タコ焼きにするから
鉛筆も禁止しなければ。笛も手軽な凶器だ。袋に入れてランドセルに指している子なんて、
登下校時に何するかわからん。アルトリコーダーは特に危険だ。急いで禁止しなければ。

だけどこの学校(というか校長)は、水筒って必ずぶらさげる紐がついていて、
子供達はタスキがけしているものだと思ってるんだろうな。あ、蓋には方位磁石つきな。

・水道があるから水道の水を飲め

水道の水は衛生的だとか、毎日水質検査をしているとか(本当か?)、一生懸命安全面を強調しているのだが、それくらい当たり前だろ。日本の水道は飲んでも大丈夫なことになってる。
学校の水道から大腸菌でも出てきたら、それこそ大問題だ。

しかしそんなものは、水筒を禁止して水道水の飲用を強制する理由にならない。
保護者の皆様は、水筒を持って行かせるのに「水道が心配」などと言う必要はない。
飲みたくない者に強制的に水道水を飲ませる教育的根拠など、どこにもない。
持参のお茶やミネラルウオーターを飲むことが、いったいどんな犯罪行為だというのか?
事実上スポーツドリンクを推奨した大阪府教育委員会こそ、いまどきのトレンドなのだ。

水筒禁止の学校は、試しに職員室の冷蔵庫をのぞいてみるといい。
そういう学校に限って夏は教師の名前を書いたペットボトルがいっぱい入ってるから。
まあ冷蔵庫の開示請求は聞いたことないが(笑)

・ウオータークーラーがあるからその水を飲め

冷たいだけで水道水に同じ。詳しくは「行列のできる冷水器」を読んでいただきたい。

・水筒は不衛生になりやすい

なるほど。西日本の児童生徒は不衛生な水筒のおかげで毎年何人も食中毒を起こしてるわけだ。
水筒はシーズン中一度も洗わずに毎日お茶をつぎ足していく秘伝の熟成タレ状態か!?
いったい何を根拠にこんな理由を出してくるのだろうか。

それに良く考えるとこれ、保護者を馬鹿にした話だぞ。そこまで手抜きする親がどれだけいるというのだろう? 毎日ふつうに洗うだけなのに。よほど信用されてないんだな。さらに、

・学校に置き忘れて次の日も平気で飲んでしまう

あのさあ、俺は子供達がみんな帰った後の教室を、かならず確認するぞ。
掃除のあと自分が最後に鍵をしめるか、あとで確認に行くか、どっちにしても担任なら
それくらい普通にやっているはずだ。いちいち机の中まで見ないにしても、忘れ物の
水筒や手提げ袋くらい発見したら、家に連絡したりこちらで預かったりする。
だから、昨日から置きっぱなしになっていた水筒のお茶を子供がそのまま飲むなんて、
まずそんなことにはならないんだが。

ここの学校の担任は、教室のチェックもしないのか? 校長もそれを指導しないのか?
だから水筒禁止? 不思議な話だと思う。

ちなみに衛生面ということでは、水筒を禁止していない学校でも、根拠の怪しい話がある。

・お茶を凍らせるのは禁止
・煮沸してない水で氷を作っている場合は氷使用禁止
・冷たい水やお茶はおなかをこわすから禁止
・ペットボトルは禁止
・ストロー付水筒は禁止

いずれも健康面、衛生面の理由だが、どれももうひとつ説得力に欠ける。
そりゃガブ飲みしてお腹をこわす子もいるかもしれんが、それは個人の問題だろう。
こういうことがあるかもしれないから気をつけてね、という指導ならいくらでも結構だが、

この程度のことで禁止にするのは余計なおせっかいだ

どうも学校というところはイエスかノーかの両極端に飛躍しすぎる傾向がある。
ていねいに指導するのが面倒だから禁止してしまえ、という安直な道に走っているだけだな。

それから、学校がこまごまと衛生面を口にするなら、まずその前に気づいて欲しいことがある。
みなさんも学校の手洗場はどんな使い方をしているか、ちょっと思い出して欲しい。

飲み水もハミガキも手洗いも雑巾も泥足も全部一緒

ほら、組体操の練習のあと、泥だらけになった足や手も洗ってるだろ?
その横で蛇口にかぶりつくようにして、グビグビ水を飲んでるじゃないか。
そしてオマケにネットに入れてレモン石鹸がつるしてある。

こういう野蛮な使い方をさせている施設の管理者が、水筒が不衛生だとか語る資格はない。
著しくバランス感覚に欠けていると言わざるを得ない。

・異物混入の恐れがある

異物混入は時々ニュースになるから、確かに神経質になり始めたらきりがない。
しかしそれを理由に水筒を禁止しているなら、給食なんてとてもじゃないが恐ろしくて出来ん。
この学校は配膳もすべて職員がやっているのか? でないと給食当番が何をするか分からんぞ。

・通学距離が長い子は、出発時、到着時にたっぷり水を飲んでおけ

通学に片道40分かかる小学生の母親の要望に対しての、校長の回答である。

小学生はラクダじゃないんですけど

・お茶からスポーツ飲料、やがてはジュースとなり、お互いに交換して飲み比べる

これ、水筒に限らずよくある理論だ。生徒指導特有のエスカレート説。もう完全に性悪説だな。
しかも、それだけエスカレートするまで放置しておくのか?と突っ込まれると、
そんなことは無い!とムキになる。だったらいーじゃん、禁止しなくてもちゃんと怒れば。
スポーツドリンクとジュースの区別もつかないのも痛い。ちょっとは世の中に目を向けてみろよ。
だけど、なんでジュースってダメなんだろう。高校生になったとたんOKって不思議なんだけど。
あ、私学で中高一貫なら中学生もOKか。

・蓋をなくした、どこかに置き忘れた、友だちにこわされたなど担任の新たな負担増になる

負担増? 水筒ごときで何を言ってるんだ。サボるんじゃないよ。仕事しろ。もっと励め。

・子供には我慢させるのが教育である。水筒を与えて甘やかすのは良くない
・小学生に水筒を持たせるのは贅沢だ

贅沢は敵だ。欲しがりません勝つマデハ。もう笑うしかない。だんだん馬鹿らしくなってきた。
いくらなんでも、こうも古くて固いアタマで教育するのは、今校長をやってる世代で最後にして欲しい。頼むから早く辞めてくれ。

これだけ屁理屈を並べておきながら、遠足やキャンプでは不思議なことに水筒OKになる。
こらそこの先公、水道がないからとか分かりきったこと言うんじゃねーよ。

修学旅行や宿泊訓練では、全員の水筒に一斉に熱いお茶の補給をするだろ。班長が水筒集めて。
あれ、旅館のスタッフにはかなりの負担だし、生徒は熱くてすぐには飲めないし、
だいたいその水筒、3日間ちゃんと洗ってないんだよな。各自水で簡単にゆすぐだけ。
衛生面の理由で水筒を禁止している学校が、なんで平気でこんなことをさせるんだ。
日頃言ってることと矛盾してるじゃないか。

時代の流れがちゃんと読めている学校では、こういうときにさらっとペットボトルを配る。
水筒の蓋ははずして持って来いとか名前を書いておけとか、無駄な面倒は省いてみんな幸せ。

あれこれ書いてきたが、最後に、水筒持参の許可を求める保護者と校長のやり取りを掲載する。
保護者が書いたものだが、俺にはこの校長の言葉はとてもリアルに感じられた。

周辺地域では水筒持参を許可している学校も増えているようですが?

 「他の学校はそれぞれの理由があって行っていることであって当校とは関係がない」
 「保護者からの要望でもハイそうですかと対応することは当校では考えられない」

それでは、保護者全員の意見として水筒持参を要望したとしたら?

 「仮に全員の要望であっても、学校の方針のため許可することは絶対にしない」


おいおい、ここまで言っちゃまずいだろ。
来年あたり、教育委員会から水筒持たせろって指導が入ったらどうするんだ?
熱中症で倒れる生徒が出てマスコミに叩かれても、この態度で押し通すのか?
「この学校では毎年保護者からの水筒許可の要望があったが、必要がないと拒否していた」
って書かれるのは目に見えているぞ。

しかし聞く耳持たないとはこのことだ。もう何が何でも許可しない、鉄の意志だ。
とにかく保護者なんぞに文句を言われて要望を聞くのはプライドが許さないというわけだ。
こうなると、水筒がどうとか子供達のためとか教育とか、すっかり飛んでしまっている。
我が子のために一生懸命なだけの保護者を、モンスターペアレント扱いするんだろうな。

水筒禁止校の校長に告ぐ。

この問題は、俺が斬り捨てるまでもなく、社会の流れとして間違いなく正しい方向に動く。
これから涼しくなってほとぼりが冷めるのをいいことに放置していると、来年はもっと
風当たりがきつくなるぞ。いつまでも水筒禁止にしている学校がババを引くのだ。
早く目を覚まして抜けた者の勝ちだぞ。そこの校長、ほら、あんたのことだよ。

保護者の皆様、校長が聞く耳持たない石頭だったら、市会議員さんに相談してごらん。
教育委員会なんかに行くよりも、こういうシンプルな話は議会でしっかり叩いてくれるよ。


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同意です
いい感じで書いてますねぇ。
俺も同じような内容をネット上で見たことがあります。

水筒武器説や我慢させるのが教育など笑っちゃいます。
登下校の前に水を飲めってのも笑えました。
無駄な我慢を強いる事は教育ではありませんもの。
しかも学校のトップの人間がその程度なのですから
その下で働く教員まで疑問の眼差しで見られてしまいそうで可哀想

組織の上に立つ人間は
決断力と柔軟性も持ち合わせてほしいものです。
つか、そんな大げさに言わなくても
まもとな思考力があれば済む問題ですね、これは。
【2007/09/30 Sun】 URL // ダイ #- [ 編集 ]
3つに分けての水筒エントリー,ありがとうございます.<(_ _)>
おかしな学校の言い分に呆れますね┐(´д`)┌ヤレヤレ

やっと涼しくなりましたが,暑い盛りの家庭訪問で担任は「水筒持参は校長に話してみます」と言ってくれましたが,アンケートひとつありませんし,OKの手紙もありませんでした.
来年もまた5月6月になってくると,新しいクラスの担任にお話しなきゃいけないのね・・_| ̄|○ il||li

わたし一人の意見として・・
ほかのことでも,学校の伝統(百うん十年)・・といわれてうやむやにされることもあれば,生徒の親も「そうなんだ」と,あっさり引っ込めちゃうのです.
変でしょ?

またわたしが「出る杭」になるのかなぁ・・遠い目.

【2007/10/01 Mon】 URL // ままぞん@脱Kママ #yl2HcnkM [ 編集 ]
>ダイさん
トップの人間というか、これはなんとなく校長教頭だからこそ、ここまでひどいことになってるんじゃないかと。
若い教師は、水筒ごときでこんな屁理屈言わないと思うんですが。

でも若いからといって油断はできないのが、この業界の怖いところ。
管理職になりたがっている人間は、往々にしてこういう古いDNAを喜んで受け継ぎますからねえ。それが格好いいと思っている。
ただの常識人でありさえすればいいだけなのに。。。

>ままぞんさん
あー、担任に口頭で言ってもきっと伝わってないでしょう(-_-;
また来年もと思っている間に卒業しちゃいますね。
水筒に伝統も何もあったもんじゃないし、子を思う母ほど強いものはありません。

どうせ出る杭になるなら、来年は違う場所に出てみたらいかがですか。
微力ながら応援させていただきますよ(^-^)
【2007/10/01 Mon】 URL // シーサー #gJtHMeAM [ 編集 ]
ぜひよろしくおねがいします~<(_ _)>

【2007/10/01 Mon】 URL // ままぞん@脱Kママ #yl2HcnkM [ 編集 ]
ご飯弁当
うちは北国だったせいか、この手の水筒問題に遭遇したことはありませんでした。中学生になって部活が盛んになってくると部によっては持ってきていたようですが、全体のコンセンサスがどうのと言う話は聞きませんでしたね。まあ、一律禁止とかに嫌な方向の話になっていないのは幸いですが。

その代わり「ご飯弁当」という厄介な問題がありまして。
うちの地方特有の制度なんですが、給食費削減のために毎週金曜・ご飯だけを持参しろ、と。学校給食はおかずのみとなります。
それで、これの中身がシーサーさんの水筒問題のような話になってしまって。市内全域が同一制度なのに、許容範囲にかなりの差がついてしまって児童生徒&保護者のストレス元になってましたね。

「ご飯の内容は白米のみ。」
「梅干は可」
「ふりかけ不可」「ゴマは可」
「おにぎりは不可」
「赤飯・炊き込み御飯は不可」
これは私の母校の小学校。私の卒業後に兄弟が炊き込み御飯を持っていってしまい、没収された経緯がありました。いまだに家族の語り草に。
・・・その後,母は前日が炊き込み御飯だろうと何だろうと、金曜日の朝には白米をわざわざ炊かなくてはならないことになりましたね。

ややこしいことに、その後進学した同じ学区内ではこのレギュレーションが異なり、かなりが自由化。ふりかけも、おにぎりも良し。
結局、あの締め付けは何だったのか?と首をひねるわけです。
(もっとも校長が変わると学校内レギュレーションも変化するので入学年度によっては『小学校では良かったのに!』という不満も出てきたはずです。)
高校進学後、各学校の実態が同級生同士で語られ、その内情を理解するにつけ、なんとも理不尽な給食制度だったことにやっと気がつく始末でした。要はカロリーをとらせる手段としての「ご飯弁当」だったはずなんですが。悪平等主義の温床と化してましたね。で、中学生になるとこのご飯を持参しない生徒が激増。食育以前の問題に転落するわけです。
たぶん、件の水筒問題も似たようなものではないかな,と想像しております。

※なおこの制度は、岩手県K市の学校給食センター管轄の小中学校では依然継続中です。なんだかなあ。
【2007/10/02 Tue】 URL // 甲 #a7gum4DI [ 編集 ]
うわあ
なんと、これはすごい。ご飯弁当のふりかけ問題ですか。

白米に梅干という日本古来の日の丸弁当、その伝統は死守しなければいけないんでしょう。その心を継承する者にだけ情けで許される僅かな贅沢はゴマ。それすらも許されない硬派な学校の校長は、弁当にも質実剛健を体現せねば気がすまなかったのでしょう。輝く銀シャリの白い純潔は守らねばならぬ。

いやー、高校生になってからネタになるのが凄いです。
水筒と違って、熱中症などの心配がないトッピング問題だけに、よけいシュールです。勉強になります。

しかし、岩手県って、いろいろあってけっこう面白いですね(笑)
【2007/10/02 Tue】 URL // シーサー #gJtHMeAM [ 編集 ]
読んでいて泣いてしまいました。あなたが娘の担任なら良かった。
今正に水筒についてもめてます。夏が終わったのに水筒を持って来る小1の娘に毎日ネチネチやいやい言った挙げ句、書面にて回答を求めた所「病気で水道水が飲めない場合のみ使用願いを提出」で許可だそうです。その場合も水のみ、お茶もダメ。
先生は職員室どころか教室にまで水筒やペットボトルを持ち込み、子供を集合させておいて自分はお茶を飲み、待たされた子供がお喋りを始めると「黙って待ってろ」と怒られるそうです。
水筒のことは他の理不尽なことの極一部でしかなく、娘が登校拒否になる一歩手前なのにもうどうして良いか分かりません…
【2012/11/12 Mon】 URL // はる #- [ 編集 ]

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