公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
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センター試験や中学入試の定例行事を除いて、1月にメジャーになった教育関係のニュースというと、
なんといってもこれだろう。

有料授業スタート…杉並・和田中(2008年1月26日 読売新聞)
 東京・杉並の区立和田中学校(藤原和博校長)で26日、大手進学塾「SAPIX(サピックス)」の講師が担当する有料授業「夜スペシャル(夜スペ)」が始まった。

 週3~4回の夜スペは平日夜の授業が中心だが、都教育委員会の「義務教育の機会均等の点から問題がある」という“待った”で開始日が当初の予定から17日間も延びたため、毎週土曜午前に実施される英語の授業が、初日になった。

 この日の英語は午前9時から行われた。SAPIXの入塾テストに合格した同中の2年生計19人の中で、英語を選択した13人のうち、体調が悪く参加できなかった生徒らを除き、男子1人、女子10人の計11人が参加した。担当講師の年齢や詳しい経歴をSAPIXは明かしていないが、「特に優秀なベテラン」という紺のスーツ姿の男性。冒頭には、「頭の体操」と言いながら、英語のなぞなぞを出し、生徒たちが首をかしげながらも用紙に解答を記入すると、「正解だよ、優秀。素晴らしいじゃない」などと声をかけていた。

 ようやく実施にこぎつけた藤原校長は、「ホッとしている。生徒のために本当に良かったと思う」と話した。

 夜スペは民間のリクルート出身の藤原校長が企画。2年生を対象に月、水、金曜は午後7時から国語と数学を実施し、希望すれば土曜の英語の計3教科を受けられる。月謝はSAPIXの通常の半額程度で、国語と数学で1万8000円、英語も受けると2万4000円。

 予定の2日前になって、都教委が計画の見直しを指導したが、区教委が「保護者らでつくる組織が実施主体となる学校教育外の活動」と位置づけたことで都教委も容認に転じていた。


                               ・・・以下、引用全文は文末追記に掲載

 *「夜スペ」公式資料はこちら。
  和田中の校舎を使って夜間に塾を開きます(PDF) (地域本部HPに掲載) 
  和田中と地域を結ぶページ 

この校長はリクルートから来た民間校長で、あえて俺が説明するまでもないのだが、
興味のある方は、たくさん出ている氏の本でも読んでいただくといいだろう。
日経BP社「校長先生になろう!」は、氏が校長になって具体的に何をやったかが書かれている。
同業者、特に管理職は、いろいろ考えさせられることがあるだろう。
ただし、一般の方が読んでも、もひとつピンと来ないかもしれない。
とにかく、公立中学校で何が出来るのか、限界領域をいろいろ模索している最中だ。

学校選択制で入学希望者が多いことから、その地区では人気が高まっているそうだ。
保護者の皆様で、どうも誤解している方がいるようなので、あえて言わせてもらうが、
氏のやっていることは、日本中の公立中学校のバラ色の未来を約束するものではない。

現役中学生を使った民間の視点での臨床実験だ

俺は否定しているわけではない。ただ、実験だから、当然、成功するアイデアもあれば
失敗するネタもある。色物扱いなので、ふつうの公立中学ではありえないことも許される。
下駄を預けてゴーサインを出したのは行政だから、失敗ネタで公務員の教師が泥をかぶるのは
仕方ないところもある。「この校長の下じゃやっていけん」と転勤希望が出るのもごもっとも。

しかし、生徒も実験台だからな。中学生にやり直しはきかない。そういう意味では諸刃の剣だ。
民間校長の任期が終わったとたん、掌を返したように平凡な中学校に戻ることも十分ありえる。
もともと校長一人の独裁で突っ走っているからこそ、様々なアクロバットが繰り出せるわけで、
あそこを希望する保護者・生徒のみなさんは、それを承知で入学してもらいたい。
実験台という点では附属の学校も似たところがあるが、附属の実験は授業の中身だから、
和田中とは質が違う。こちらは学校そのものの成り立ちから手を加えているわけだから。

で、あの手この手のひとつが、この、一般名称不明の校舎利用の夜間塾「夜スペ」だ。
「平日の夜に学校で開く進学塾」といううたい文句があるが、なんだかんだ言っても、
塾に学校施設を無料で使わせているというのがその実体だ。
校長がコーディネートして学校を使わせておいて、主体は学校ではなく「地域本部主催の
私塾」だとか苦しい言い訳をしているが、なんだかなあ。
本気でこういう事業をやるなら、入札で業者を決定するのが筋だが、どうもそうじゃないわな。
いったいどういう経緯で進学塾サピックスになったのかも興味あるところだ。

校長はモグリの貸し教室屋か

結局、塾がこの実験に参加したのは、地域に貢献などという高尚な理由ではなく、
今まで塾に来ていなかった上位層の生徒を取り込めるという旨みがあるからだ。
中2の冬から軽くやっておいて、もっと本格的に勉強したい者は、適当な時期に引き抜いて
正式に塾本体に来てもらえばいい。塾の営業としては、なかなかおいしい勧誘手段だ。

いわば塾の格安お試し版だな。しかも、会場費、光熱費、管理費は公立学校が負担する。
つまり税金使ってるわけ。そして、参加者の親は実行委員として運営に参加するのが条件だ。
費用は通常の塾の半額とか言ってるが、こんなことしてりゃ、安くつくのは当たり前だ。
公務員たる中学校の教師が塾用の教材を作らされている、という疑惑を差し引いても、だ。

そして、たとえこの企画が途中でボツになって、せっかく初代モルモットになってくれた
生徒達が路頭に迷っても、「ご安心ください。うちの塾で責任持って面倒見ますから」で、
そっくり引き受ける。コケたときの保険までかかっているというわけだ。お見事。
でなければ、自分のところの客を取られかねない事業に、塾が手を出すはずはない。

誰が言い出したか知らんが、「落ちこぼれ」に対して「浮きこぼれ」という言葉がある。
和田中学の藤原校長も、口にしている。
すべてを低きに合わせる公立では、勉強のできる子は相手にしてもらえない。
公立学校はゆとり教育にどっぷりつかっていた。

いわば学習における生活保護レベルが主流だ

きみたち手のかからない子は自分でがんばってね、というのが公立中学おきまりのパターン。
この、相手にしてもらえない成績上位者たちを「浮きこぼれ」という。

別に望んでいるわけではないが、高度な学習をお望みの方は塾へどうぞ、ということだ。

そんなもの最初から分かっているって? そう、公立中学というのはそういうところだ。
俺自身も公立中学生時代にたっぷりと経験してきている。教師になってからも実感している。

高密度高品質を目指したら、詰め込み教育と呼ばれて「落ちこぼれ」を出していると叩く。
それではと、その落ちこぼれに焦点をあわせたゆとり教育に対して「浮きこぼれ」を指摘する。
いやはや、中庸は難しい。

学校利用の進学塾は「浮きこぼれ」対策だそうだが、公立が何をおいても面倒見るべきなのは、
公立中学以外、どこもかまってくれない生徒達だ。親にも見離されて、まともな生活をして
いないような生徒が、塾だ勉強だなんて、そんなもの、それこそよその星の出来事に過ぎない。

もちろん、すべての層の生徒に、個々に最適なあらゆる対策が出来れば言うことはない。
教師である限り、できる子は放っておいていいなどとは思っていないし、人としての礼儀を
すでに身に付けている生徒に、さらに高度な社会生活のマナーを教えてやりたい。
むしろ、一度でいいからそういう子たちを相手に、ケダモノに邪魔されずに、ハイレベルな
授業や、本当に人間的な学校生活をやってみたいと憧れてさえいる。

しかし、様々な制約の中でそれができないとなれば、優先順位は低い方からになる。

ところで、格安の塾「夜スペ」の購買層は、どんな家庭および生徒だろうか。
そもそも意識の高い生徒は、最初から塾に行っているから、こんな教室に来る必要はない。
成績上位の学力を持っていながら、理由はともかく中2の時点でまだ塾に行っていない生徒。
ちょっと考えれば、いまどきこんな子は少数派なのはすぐ分かる。
だから、全国に報道されて大騒ぎした割には、ネズミにたとえては失礼だが、大山鳴動して
たった10人ほどなのだ。

俺は、公立中学校が、成績上位者対象になんらかの対策を行うこと自体は大賛成だ。
不平等だなどという声があるが、明らかに層の違う生徒に、一律に同じことしかしない方が、
よほど無神経で悪平等というものだ。もっとも、それが一斉授業の背負う宿命ではあるのだが。

今回の件で大切なのは、「夜スペ」の様々な矛盾や問題点や疑惑をつつき出すことではない。

裏技を駆使し詭弁を弄さなければ

浮きこぼれ対策が出来なかった

俺はそのことを強調したい。
すぐれた民間パワーで、あふれるアイデアを駆使して実験をやってきた藤原校長でさえ、
こんな苦しまぎれの策しか出なかったというこの事実が、公立中学校の限界を物語っている。

この試みが目指しているものは、つまるところ、格安料金の公立塾だ。
それを成立させるには、一公立中学校の一校長の裁量だけでは無理があることを、藤原校長は
示唆してくれた。公立は公立なりのお役所的段取りをクリアしていけば、公立学校を補完する
機関として、親にとっても生徒にとっても有り難い施設が出来ることだろう。

親にとって、経営母体がどこだとか、費用がどこから出ているかは、二の次だ。
関心があるのは、家計からどれだけ出て行くかと、出費に見合った効果があるかどうかだ。
公立塾で安上がりにやられたら、一般の塾は客を取られるので、さらなる差別化が進むだろう。

ただし公立塾は、学校のあり方を根本から見直し、社会の教育システムを改編する事業になる。

そんなことを考えると、気楽に批判ばかりしているわけにはいかないのだ。

これ、中堅私学でやれば儲かるよ。どっかの誰かさんみたいに、傾きかけた私学を買い取って、
公立中学で実験したノウハウを使って、好きに経営すればいいんじゃないかな。
いい学校ができると思うけどな。いや、皮肉ではなくマジで。


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有料授業スタート…杉並・和田中

 東京・杉並の区立和田中学校(藤原和博校長)で26日、大手進学塾「SAPIX(サピックス)」の講師が担当する有料授業「夜スペシャル(夜スペ)」が始まった。

 週3~4回の夜スペは平日夜の授業が中心だが、都教育委員会の「義務教育の機会均等の点から問題がある」という“待った”で開始日が当初の予定から17日間も延びたため、毎週土曜午前に実施される英語の授業が、初日になった。

 この日の英語は午前9時から行われた。SAPIXの入塾テストに合格した同中の2年生計19人の中で、英語を選択した13人のうち、体調が悪く参加できなかった生徒らを除き、男子1人、女子10人の計11人が参加した。担当講師の年齢や詳しい経歴をSAPIXは明かしていないが、「特に優秀なベテラン」という紺のスーツ姿の男性。冒頭には、「頭の体操」と言いながら、英語のなぞなぞを出し、生徒たちが首をかしげながらも用紙に解答を記入すると、「正解だよ、優秀。素晴らしいじゃない」などと声をかけていた。

 ようやく実施にこぎつけた藤原校長は、「ホッとしている。生徒のために本当に良かったと思う」と話した。

 夜スペは民間のリクルート出身の藤原校長が企画。2年生を対象に月、水、金曜は午後7時から国語と数学を実施し、希望すれば土曜の英語の計3教科を受けられる。月謝はSAPIXの通常の半額程度で、国語と数学で1万8000円、英語も受けると2万4000円。

 予定の2日前になって、都教委が計画の見直しを指導したが、区教委が「保護者らでつくる組織が実施主体となる学校教育外の活動」と位置づけたことで都教委も容認に転じていた。


格差に懸念 教師負担増警戒も

有料授業期待と不安

 公立中学に塾講師が赴き、進学指導する東京都杉並区立和田中学校の「夜スペシャル(夜スペ)」が26日スタートした。生徒同士に格差は生じないか、費用が払えない生徒が不利になるのでは――。賛否両論が渦巻く中、地域や学校関係者はどんな思いで見守っているのか。

 ■地元

 地元・杉並区で中学生を子に持つ親たちの間では、「夜スペ」の話で持ちきりだ。近くの区立中に長男が通う主婦(37)は「いいなあ」とうらやましそう。長男は野球部の練習に明け暮れる生活。が、夜スペなら部活の後すぐ直行できるため、「両立が可能かも」と期待する。

 同区は2002年度から学校選択制を採用。同中は社会人を講師とする「よのなか科」を設けたことが注目され、これまでも有数の人気校だった。区教委によると、学区外の上限は40人。来年度の受け付けはすでに終了しているが、次年度は「夜スペ」効果でさらに人気は高まりそうだ。

 「『いい学校に合格させる』がうたい文句の大手塾を、そのまま公立中学に持ってきた感じ」と批判的なのは、区立小のPTA役員を務める主婦斎藤佳子さん(48)。「公立の学校はどこへ行っても同じだ、という安心感があるはずなのに」。今のところ、子供は近所の別の区立中にそのまま通わせるつもりだ。ただ、夜スペが目に見える成果を出したら分からないと話す。「私を含め、多くの母親が流されてしまうかも」

 ■教師の立場

 「学校の努力は十分だったのか。この問題を契機に見直してもらいたい」。夜スペ実施を認めた24日の都教委。子供の学力低下が全国的な問題になる中、委員からは教師の取り組み不足を指摘する声もあがった。

 しかし、杉並区教委は「教師はめいっぱい働いている。部活動の終わった午後7時から、さらに授業するのは過重労働になりかねない」と説明する。そもそも教師は、部活動に生活指導と授業以外の仕事がいろいろあり、労働時間を正確に計算することができない。このため、法やそれに基づく都条例で、勤務時間は週40時間と定められ、時間外手当の代わりとして、月額給与にはその4%が一律加算されている。

 都公立学校教職員組合の川角恒書記長は「勤務時間外の授業を、学校側が教師に課すことはできない。時間外の補習は、余裕のある教師が自主的にすべきことだ」と語気を強める。

 ■波及は?

 大手予備校「河合塾」の服部周憲・経営企画部長は「全国の自治体はしばらくは静観するだろうが、成果が出たら動き出すかも」と予測する。

 栃木県鹿沼市では、市立中学校の校長の間で、和田中の試みが話題に上ったという。ある中学校長は「まだ保護者から要望の声は出ていないが、塾に通っている生徒は多い。教育委員会の理解が得られれば、連携の動きが出てくるかも」。

 「公立学校の校舎を塾に貸すことを保護者が望むと思えない」(青森市の市立中教頭)と冷静な見方もあり、地域の受験熱や私立中との競争の有る無しで温度差があるようだ。

 帝京大学の市川博教授(教育学)は「保護者からの進学指導に対する要望が強い都会と、塾が宣伝戦略として学校と連携しようとしている地方。それぞれの状況に応じて批判はあるだろうが、徐々に全国に広まるのでは」とみている。

(2008年1月26日 読売新聞)

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無題
和田中学の取り組みを臨床実験とおっしゃる一文に否定的な意図を感じます。

>現役中学生を使った民間の視点での臨床実験だ

より良い教育への試行錯誤を「臨床実験」といってしまうなら、
文部科学省の行った「ゆとり教育」は日本社会全体に及ぼすレベルでの
大規模な臨床実験といえるのではないでしょうか。

しかも悪い結果は目に見えていながら決行し、
当然の「全体の学力低下」を見ての方策の転換。
これを悪質な臨床実験といわずになんというのかと憤りを感じます。

和田中の浮きこぼれ対策への学力向上を望む対策のみを臨床実験とするなら、
まるでお上の言うことが本道でありそれ以外は臨床実験という
傲慢な視点を感じずにはおれません。
【2008/02/17 Sun】 URL // Psyche #- [ 編集 ]
「臨床実験」という言葉に、否定的なものを感じていただけたのなら、
それでよろしいかと。そういう意図で書いていますから。

浮きこぼれ対策については、記事にも書いたように目的は賛成、
手段というか方法論については問題ありという見解でして、
まあ、ちと強引すぎたなというところでしょう。

傲慢と言われればその通り。
いつも言いたい放題でゴーマンかましてますから(笑)

ただ、ゆとり教育との対比という点については??です。
ゆとり教育について手放しで賛美した覚えはないし、
そもそも今回の記事では、そういう視点で言及してませんので。
【2008/02/17 Sun】 URL // シーサー #gJtHMeAM [ 編集 ]
無題
早速のお返事、及び私のブログにもコメントをいただき
ありがとうございました。


シーサーさんのコメントから勘案すると
どちらが正しいとか違っているとかのレベルではなく
それぞれの世界にはそれぞれの常識やプライオリティがあると
いうことを感じました。

公教員・公務員の世界においては
民間に比べて手続きが優先され
その中で公平性が非常に重視されるということ。


しかし和田中の校長に登用された藤原校長は
もともと民間の企業の出身。
そもそも民間の新風を取り入れるため
民間人校長誕生のいきさつがあったはず。

どちらかというと相対的に民間企業の方がお役所よりも
フットワークの軽さによる迅速性、
臨機応変にものごとを進められる適応性、合理性を求められます。

何度もいうようにこれはどちらが勝るとか劣るとかの問題ではなく
慎重は慎重なりの、公平は公平なりの
迅速は迅速なりの、合理性は合理性なりの
すばらしさがあり、良さがあり
どちらに重きを置き優先するかの問題なのだと思います。

手続きにぐずぐずしていられない、ここぞというときに
アクロバット(とシーサーさんは表現されましたね)を繰り出し
公教員・公務員の世界でのやり方を常識とする人たちには
強引と感じられるようなやり方をも、敢えて強行しなくては
実現できない方策を採ってきた。
そんな敏腕校長の最後のこだわりの実現が
物議をかもした夜スペだったのかと推測されます。

それは彼の任期にも関与する事情があったのかも知れないし
もしかしたら一刻も早く進めないと来年度に持ち越し
1年先になることに生徒への緊急性を感じたのかも知れません。


さて、シーサーさんがあまりこれを歓迎しない理由が
目的は良いが、手段や方法が強引すぎるということのみならば
なぜここまで(モルモット発言するほど)の反発を
感じておられるのか不思議でしたが
少し見えたような気がするのです。

素直に違っていたら教えていただきたいと感じているのですが
一般企業人出身の彼のプライオリティが
公教員であるシーサーさんのそれと
あいいれないものがあるからだと理解すればよろしいのでしょうか。


ちなみに公と民、あいいれなさを承知の上
新風を望んだのは公教育界です。
その意味において、後任も同じく民間からの校長登用なのですから
結果的評価という点からも
藤原校長は一定の成功を納めたのではないかと思えるのです。
【2008/02/19 Tue】 URL // Psyche #aZ2sY6Aw [ 編集 ]
はじめまして。
以前からブログを拝見していました。

和田中の取り組みは、現場の人間は、多分冷ややかです。
あんなこと自分の学校でやられたら、たまらないぞ、と。

ワンマン校長、ワンマンであるがゆえに、あの校長の後始末は大変だと思います。誰も和田中の校長になりたがらないでしょうね。
そこに転勤希望を出す教師もいないでしょうね。

現場で望まないことをやったところで、それは続かないですよ。
それよりも、現況の過重労働を何とかしてくれと言うのが、中学校の先生方の本音でしょう。
和田中の先生方、本当にお気の毒です。

和田中の取り組みは、利根川の巨大な流れに小石を投じたようなものです。
波紋は広がりますが、やがて流れにおし流され、消え去る運命にあるでしょう。



【2008/02/19 Tue】 URL // まさぞう #C7ay39SU [ 編集 ]
騒ぐことでもないのに。だって、
公立高校なんかじゃ、夏休み・冬休みに予備校講師を招いての課外授業なんて20年前から実施してますしね。(べつに我が岩手県だけじゃないでしょう?)
これだって校舎の使用料はタダ、プリント類の印刷費も学校持ちですしね。違いは希望者全員が受講できることでしょうか。それと予備校側のPRにはあまりならない。
(とは言え、成績低迷者は参加を遠まわしに拒否されていたような気も。)
こういう課外も夜スペと実態的にはなんら差はないのですが、これに疑問符をつける意見にはとんとお目にかかることはありませんね。

臨床実験と言えば「民間人を校長に起用する」というとそのものがまだまだその段階ですね。
今回の騒動もそれに付随したエピソードとしか思えませんでした。今回の夜間課外も一般の校長が提案していれば教育委員会の許諾を勝ち得たかどうかはいささか疑問です。まず無理だったことでしょう。(そもそも職員会議が紛糾しそうですが。)
【2008/02/19 Tue】 URL // 甲 #CFnWuolQ [ 編集 ]
> Psycheさん
校長個人というよりも、せっかく民間校長に実験をやらせておきながら、それを暴走しないようにうまくコントロールしなが軟着陸させるための受け皿、つまり教育委員会とか行政側の体制ができていなかった舞台裏が鼻について、うさんくささを感じるんです。

区と都、校長と区教委、きちんと連携が取れていなくて、新規の実験を成立させるためのもろもろのお役所的調整も、後手後手に回った。そして任期終了を直前に最後の打ち上げ花火をあせった校長を御しきれず、なりふりかまわず非常ブレーキをかける醜態を晒したり。そういう雰囲気が見え見えなんですよ。

新風を望んだのは公教育界、という形にはなっていますが、区長や市長の突然の一言で、現場や委員会が右往左往なんてよくあるパターンですからねえ。そのうち書きますが、大阪の新市長も、内輪ではえらい評判になってますし(笑)

一定の成果が出たことは、私も認めます。確かな一石ね。
ただし、そのまま使えるプロトタイプには、まだまだ遠い。
一般化するには、様々なアレンジとすりあわせが必要になることでしょう。

>まさぞうさん
和田中はすでに二代目民間校長が決まっています。次は、もうすこし落ち着いた形になるんじゃないでしょうか。役所の方も手馴れてくるだろうし。何事も先達は大変です。
ただ、兵隊が次々と逃げ出すような現場になっては元も子もありませんよね。そのあとに新卒や講師ばっかり回されてくるようでは、先が思いやられます。話題性の裏に隠れた現場の苦労・・・などと書くと、またPsycheさんにどやされそうですが、1年で去っていって、失うものも無く帰る先がある民間校長と、ずっとそこにいなけりゃならん公務員と、なかなかに立場の違いは大きいようで。

>甲さん
同じ公立でも、高校と中学ってそれほど激しく違うんですよ。やはり義務教育の意味は大きいんでしょう。
民間校長の様々な試みも、一般の公務員校長なら下手すりゃ処分ものだったり(笑) 他校の校長が、「委員会め、前に俺が提案したときは足蹴にしたくせに」なんてアイデアもきっとありますよ。
【2008/02/20 Wed】 URL // シーサー #gJtHMeAM [ 編集 ]
杉並区民から聞いた話ですが、リクルートと区長には、パイプがあるのだそうです。
ちなみに藤原校長が辞めた後は、やはりリクルート出身の校長が収まることに決まっているのだそうです。
そのあたりを、もう少しクリアーにしてほしいですね>なぜ「リクルート」なのか

この区長は、目立つ教育政策を採って、次は石原の後釜を狙っているのだそうですよ。
これで杉並区長が「敏腕」と評判を取れば、選挙に勝てるとそろばんをはじいているのでしょう。
あくまで「いち杉並区民」の話ですが・・・。

和田中学では、英語の検定を受ける子の講習をしているそうですが、
はっきり言って、英検なんて自学で十分、準2くらいは取れます。
自宅学習ができなければ、サピだろうがどの塾だろうが、通っても同じ結果ですから。

保護者の不安に付け込んでいるとしか、思えません。

長女の中学時代の先生たちは、下の子にも上の子にも、きちんと対応してくれていました。(中間層というのは、いまや絶滅していますからね・笑)。
先生方の負担は大きかったと思いますが、感謝しています。

>藤原校長
彼の本は読みましたが、はっきりいって、何を言いたいのかよくわかりませんでした。きっと、私の頭が悪いんですね・苦笑。

長女の意見ですが、
「同じ授業を受ける子たちには自然と連帯感が生まれてしまうから、ほかの子たちから浮き上がってしまうだろう。
また、入塾テストを受けて、ぎりぎりで落ちた子達の疎外感もあるだろうから、結果として子供たちを分断化してしまうことにつながりかねない」と。
去年までリアル中学生だった子の意見なだけに、説得力があります。



【2008/02/20 Wed】 URL // くーみん #Fa729k/k [ 編集 ]
追伸)
ちなみに都立の中高一貫の中学では、土曜日はワセアカの講師が授業をします。
公立の教員は、土曜日に授業をしてはいけない、だから塾の講師に任せるという理屈だそうです。
ワセアカって、私立向けの進学指導で有名な塾ですが、中高一貫では、すでに「国公立」向けのチャレンジを放棄したんでしょうか?(苦笑)

あちこちの塾に打診したけれども、儲けが少ないと断られ、結果的に引き受けてくれたのがワセアカだったのだそうです。
サピも、同じ理由かもしれません。

公立の中学でも、上位層は軽く偏差値70くらいは叩き出しますから、サピにとっては近い将来、「いいお客さん」になることを期待しているのでしょう。

>浮きこぼれ
こういう言葉があるんですね。
長女の場合は、学校の先生の授業だけで、十分対応できていました。下の子にも上の子にも、補習をしてくれる先生方でした。
だから長女の年代には、あれだけの進学実績が出たのでしょう。

偏差値70クラスの子は、それ以下の子とは完全にタイプが違います。
自己管理能力と、集中力、持続力、意思の力が非常に強い子達です。
>浮きこぼれ
という言葉は、不適切ではないかと思います。
自力で道を開いていける子達ですから。

長女の高校で話を聞くと、中学3年生からやっと塾に通い始めた、という子が多くいますし、中には通信教育だけでやってきた、という子すらいます。
必然的に、土スペは、余計なお世話かもしれません。
【2008/02/20 Wed】 URL // くーみん #Fa729k/k [ 編集 ]
あ、すみません、
今読み返したら、間違っていましたね。
>土スペ
ではなく、
>夜スペ
でした。失礼しました^^;。
【2008/02/20 Wed】 URL // くーみん #Fa729k/k [ 編集 ]
無題
>シーサーさん

お返事ありがとうございました。

たしかな一石とおっしゃいましたが
藤原校長の役割は民間からの視点による新風だったわけですから
一石を投じた彼の意義は大きかったと思います。
帰る場所があり、暫定的な管理職だからこそ言えることがあり
見えるものがあるのですから。
立場が他の校長と違って当然。
だからしがらみなく新風を吹かせることができるのです。
そしてそれこそが彼の背負ったミッションだったのだと思います。


>まさぞうさん

私のブログでのコメントありがとうございました。
あなたのここでのコメントも含めたものに対する
私の疑問点や意見などを書かせていただきます。
少し長くなってしまいましたので記事としてのお返事になりますが
違った点などがあれば遠慮なく指摘いただきたいと思います。
【2008/02/22 Fri】 URL // Psyche #aZ2sY6Aw [ 編集 ]
追加
1つ触れておきたいことを忘れてしまいました。

>話題性の裏に隠れた現場の苦労・・・などと書くと、またPsycheさんにどやされそうですが

私は苦労を表現しても批判などしませんよ(笑)
どの現場も苦労は多かれ少なかれあるものと思います。
ただ、それが生徒を中心においた「改善点」としてのものなのか
自己保身を中心に置かれているのかの違いが大切でしょう。
【2008/02/22 Fri】 URL // Psyche #aZ2sY6Aw [ 編集 ]
補完したいことがあります。
>和田中
>教育熱心な土地柄
うろ覚えで恐縮ですが、和田中のバックは、ごく普通の商店街だったと思います。
>富裕な住宅街
の方たちは、とっくに中学受験させています。

杉並で、保護者がそれなりの学歴と経歴を持つ層でありながら、あえて中学受験させていないのは、都立御三家の都立西に行かせたいという、アンチ私立派、もしくは国立(筑駒クラス)を狙う層と思われます。
旧第3学区(杉並・中野・練馬)では、都立西は、圧倒的な人気がありますから。

この層に関しては、塾がリードする受験を疑問視する保護者も多い。
自分自身も高い学歴を持っている保護者なので、勉強の方法もわかっているはずです。

私が今回の問題にいやらしさを感じるのは、都知事選を視野に入れた政治的意図が見え隠れするからだと思います。
純粋に子供たちのことを考えてのことなのか。
疑問です。

入塾テストを受けて夜スペを受けるのは、おそらく偏差値65以上の子達でしょう。(中学受験時のサピの偏差値が55以上となりますので)
そのような子が10人そこそこというのは、まあまあのレベルの公立中学だと思います。(和田中は3クラスなので、全体の人数は100人程度)
その子たちには、事前に学校側から受講するように、要請があった可能性もあります。

ここ3年ばかり、マスコミがあおる記事のおかげで、私立中学の受験熱が異常にヒートアップしています。
今年は女子の受験者数からみて、受験する前から1万人、あぶれることが決まっていたのだそうです。
長女と違い、のんびりした次女には、おっとりした女子校に入れたいと思いましたが、そのような女子校は、すでに絶滅状態になっていました。
しかも、次女が受けるような中学受験時の偏差値36~42,3程度の、誰でも入れたような学校にまで、上位の子が殺到したため、はじき出されてしまいました(苦笑)。

彼女が受けた学校は、もともとがお勉強重視ではないのんびり型で、小学校でいじめにあったり、対人関係が上手くいかないから、面倒見のいい私立に行かせたいという考えで受けさせるようなタイプでした。
そのような学校にさえ入れない、ということになると、勉強の苦手な子には、もう居場所がないんです。

中高一貫ブームが続いていますが、大学受験の数だけで学校選びをしている今の状態は、おかしい。(それもこれも、公立がだらしないからですが)
校風を重視していた学校でさえ、どんどん「受験校」に鞍替えしつつあります。
公立が機能しなくなったことで、私立の良き文化まで、ぶち壊されていくんですね。

夜スペは、私立中学への流れを食い止めるため、という見方もありますが、この程度でそれが可能かどうか・・・・・・。

塾が肥大化し、N**がその気になれば、私立の学校のひとつやふたつ、簡単に潰せる。
こんな事態は教育界にとって異常だし、子供たちにとって不幸なことだと思います。
【2008/02/22 Fri】 URL // くーみん #Fa729k/k [ 編集 ]
NHK特番の印象
やはり夜スペは賛否両論でした。
まあ、議論になること自体はそれは良いのですが、腑に落ちないのが校長の説明。
夜スペも土曜のボランティアによる補習も「保護者会が主催しているのだ」と説明しつつも校長が牽引しているような物言いもあったり。
たぶん、そう感じたのは私だけではないと思います。
真相はどっちなんでしょうね?
【2008/03/10 Mon】 URL // 甲 #CFnWuolQ [ 編集 ]
>ふに落ちない
>校長の説明
政治が絡んでいるからでしょう。
教育と政治は、切っても切れない。

都立西では、昨年の夏、小学生向けの説明会を開いたそうです。
中学受験に流れる子供たちを食い止める意味もあるんでしょうけど。

努力の甲斐あってか、今年の東大合格者が躍進しましたね>西
なんだかんだいっても、合格実績あっての進学校ですから。
来年はまたどうなるか。

地方公立も頑張っているとのことなので、いいかげん、中高一貫神話を疑いだしてもいいと思うんですが。
【2008/03/14 Fri】 URL // くーみん #Fa729k/k [ 編集 ]
完全に乗り遅れたというか。
例のように、教育問題には興味がないというか、
ほんとのところは、長文なので読んでないのですが・・
コメントは書きたいって・・・

まぁ、ニーズにあったことしようとしたら、話題が沸騰するぐらいだから、公立中学校自体が死に体だったのかもしれませんね。

でも、税金つかうのなら、塾は入れ札できめないと!!
( ゜∀゜)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

知りたい人に教えることが、学校の範囲越えてるみたいで、
大方の教員を括ってそう思われているなら
中学校の先生の存在って悲しくて可哀想すぎるw

職業訓練の道を模索するしか、公立中の将来はないかもしれませんぜ。

でも、自分のところでやられたら、困るって、冷ややかな目でみるってのは、ちょっと俗っぽすぎじゃないかなぁ
あー、今度ちゃんと、読みますね
【2008/03/18 Tue】 URL // 握ボン #- [ 編集 ]

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