公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
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いじめ加担教師の懲戒厳格化も 教育再生会議緊急提言へ (11月26日 朝日新聞)

安倍首相直属の「」(野依良治座長)は今週中にいじめ対策の緊急提言を出す。(1)いじめに加担したか、故意に見過ごした教員への懲戒制度を現在より幅広く適用する(2)いじめた側の子どもの出席停止を積極的に行う(3)問題が起きた学校を支援するチームの派遣の仕組みをつくる――などが柱となる方向だ。最終的に10項目程度の提言になる予定で、今週、断続的に開かれる教育再生会議の三つの分科会で詰める。(以下略)

いろんな意味でなんだかな教育再生会議も、さすがにこの現状を放っておくわけにはいかんわな。
いじめに加担した馬鹿教師など、審議するまでもなくさっさと処分すればいいだけ。税金の無駄遣いだ。
支援チーム派遣、上等じゃないか。金や人の援護射撃はどんどんやってくれ。

今回俺がネタにするのは、いじめた子供の出席停止を積極的に行うというところ。

これは、楽観的に見れば、学校と教師に武器を与えてくれる提言となる。
現実を厳しく見つめると、

「教育再生会議は仕事をしています」という

単なるポーズに過ぎない


実はどっちにしても同じことなので、少々解説してみることにする。

ふだん学校でおなじみの出席停止は、学校保健法に基づく「出席停止」だ。
インフルエンザ、風疹、プール熱とかの法定伝染病にかかったら、みんなにうつるから来ちゃダメよというやつ。
欠席扱いにはなりませんから大丈夫ですよ、とか担任から聞いたことがあるかもしれない。
何が大丈夫なんだかよく分からんが、とにかくふつうの欠席とは別扱いとなる。

今回言われているのは、学校教育法にある「出席停止」。
簡単に言うと、迷惑かけるワルを来させない罰だな。
実質的には高校の停学のようなもので、詳しくは各自で検索されたし。
今回言われているのは、出席停止の理由に「いじめ」を入れて積極的に運用しようというもの。

さて、いじめで出席停止を罰にするケースを具体的にシミュレーションしてみようか。

前にも書いたが、なんでも「いじめ」という言葉でひとくくりにするのは間違っている。
傷害とか恐喝とか窃盗とか、明らかに犯罪であるものは警察の管轄だ。事件がひとたび警察の手に渡ると、俺達教師は、処置が終わった後で結果を知るだけとなる。
捜査の中身まで詳しく知らされることはない。
当該の生徒には、司法の手によってしかるべき処罰が下される。その過程に学校が関与することはない。

こういうケースでは、出席停止も何も学校であれこれする必要はない。
生徒が戻ってきたときのフォローだけで十分だ。

問題となるのは、警察の管轄ではないケース、一歩手前のグレーゾーンなんだな。
つまり警察が犯罪とはみとめない範囲の「いじめ」と呼ばれる一連の行為だ。

とりあえず、いじめた生徒を3日間の出席停止にするとしようか。

出席停止は、生徒の成績や行動を記述した指導要録に記録されることになる。
指導要録には出欠の記録として
「欠席3日かぜ、出席停止インフルエンザ4日、忌引3日」とか書いてある。
そして高校受験のときに、願書と一緒に提出する調査書(俗に言う内申書)にもそのまま記述する。
指導要録は公簿で、5年間保存。嘘は書けない。開示請求もされるしな。

「出席停止いじめ3日」って書くのか?

警察が扱わない「いじめ」は犯罪ではない。他殺は犯罪だから警察は動くが自殺では動かないだろ?
いじめ出席停止が対象とするのはそういう行為だ。しかし出席停止としてきっちり記録が残る。

そうなると親は黙っていない。

「うちの子が何をしたんだ?手も出していない。

 『キモッ』って言っただけだろ。犯罪者扱いするな!」


いじめをやった側と学校側で、いじめられた側も巻き込んで果てしない泥沼の応報が続く。
「それで高校受験で落ちたらどうしてくれるんだ?」
名誉毀損、損害賠償で逆に訴えられる可能性もある。
そうなった場合に、誰が学校をバックアップしてくれるのか? 新たな法整備をしてくれるのか?

こうして公立小中学校の武器となるはずだった「いじめ出席停止」は、諸刃の剣として有名無実となる。

いかがかな。これが義務教育の公立小中学校の現実だ。
教育再生会議の偉い人たちは、そのあたりまで考えてくれているのだろうか。だったら有難いけどな。
言っておくが、「いじめ出席停止は指導要録に書かなくていい」なんて裏公簿のススメは無しだぜ(笑)

悪さして家庭裁判所へ呼ばれた日は欠席かって? 現状では出席扱いだから心配するな。
部活の試合で休んでも出席扱いだからな。なんで同レベルなんだろうな、まったく。


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出席停止どころか・・・
退学させることだって出来るはずの公立高校ですら・・・って状態ですけどね。
強権発動できるはずの環境でもいじめ事例には事欠かない。
小中学校に多少の「武器」を与えても使えないままオシマイでしょうね。やっぱり。

だいたい、出席停止させてもその後のフォローは不可欠なわけで。
担任は毎日家庭訪問が必要になるのですが・・・
一度に複数名の出席停止児童生徒が出た場合、現状ではとても対処できそうにないのではないかと。
「生徒の面倒を見ている暇がない」って顔している教員が多すぎますからね。

不登校生徒にかまけていてもPTAから「何で一人にばっかり精力を注ぎ込む?」「あの生徒が居なければうちの子はもっと手を掛けて貰えるのに」なんて叩かれる状態ではねえ。

現体制では「忙しい平時」を乗り切るので手一杯。今の学校組織は「有事」に対応できるほど予備兵力がないんですよね。これでさらに人員縮小と来れば・・・崩壊しない方がおかしいですよ。
【2006/11/29 Wed】 URL // 甲 #YK3S2YpI [ 編集 ]
思考停止になりそう
コメントしようと思ったら、出席停止、もうポシャってた(爆)
たった3日間ぬか喜びさせられた人達は、もう教育再生会議なんか期待も信用もしないでしょう。

机上の空論どころか机上にすら乗らなかった妄言でしたが、クラスの半分がいじめに加わっていたなんて、いくらでも考えられますもんね。
そいつら全部出席停止なんてしたら、家庭訪問が大変なのはもちろんですが、学力保障はどうするのかと。その間、クラスに残った子たちも、どうせろくな授業してもらえない。進みすぎたらあとが大変ですからね。
結局、いじめてない子まで損をすることになります。
などなど、考えると問題点がいくらでも出てくる。

平時ですら手一杯なのに、有事にはパンクしてますますダメージが広がるというこの体質。そりゃコストダウンしまくってるから当然です。教育現場でコストダウンって人件費しかないですし。いまだに黒板とチョークで授業やってるから(笑)

【2006/11/29 Wed】 URL // シーサー #gJtHMeAM [ 編集 ]

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一昨日、大河内清輝君のお父さんが出演した報道番組の最後にナレーションでこんなことを言っていたのをご存じでしょうか。彼をいじめていた4人の同級生のうち3人が毎年命日に焼香に訪れるという。彼らは、事件後、
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