公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
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教育再生会議の第二次報告が出た。まずはこれから。

教育再生会議 第2次報告決定 学力向上へ土曜授業可能 (産経新聞 2007/06/02)
第二次報告本文 (教育再生会議)

正式発表前にマスコミ発表で話題になっていたのが、土曜休みの問題。
ゆとり教育でバカになった分を取り戻すために、土曜休みをなくせということだ。
だまされかけている皆様の為に俺が言っておく。

土曜休みさえ無くせば解決すると思ってるだろ?

中身の検討もろくにせずに輪郭だけいじくったって、そう簡単に学力は向上しないぞ。
週5日の授業のうち、2~3時間もある総合的な学習の時間はどうするんだ?
これを知らん振りするのは反則だろ。ゆとり学習の象徴なんだから。現状をちゃんと評価しろよ。

地味なのであまり話題にならないが、正規の授業を削って格好だけつけた選択授業も放置か?
生徒の興味に合わせて授業を選ばせるという趣旨は大いに結構だったが、
これを本当に効果的にやるには、教師を増やす必要があったんだな。

ところが制度だけ作っておいて、逆に教師の数は経費節減でどんどん減らす方向だから、
たとえば体育の教師が英語や数学を教えさせられるハメになる。まともな授業はできないから、
プリントや問題集でお茶を濁している学校がけっこうある。俺も何回か経験した。
又は、体育や芸術系の選択教科ばかりを増やすという手もある。そりゃ生徒は喜んでやるよ。
総合的な学習と同じで、しんどい勉強じゃないし、成績は気にしなくていいからな。
体育系の選択授業も、運動部の顧問ならいくらでもいるから、場所さえあれば楽勝だ。

こんな生ぬるいことをやってるからバカになるんだよ

その分最初から英語や数学、国語に回した方がよっぽど勉強になる。
英語や数学が、週3時間と週5時間では全然違うのは小学生にでもわかる。
生徒の学力を真面目に考えている学校では、この時間を普通に必須授業に組み込んでいて、
実質的に生徒の選択ではなくしている。もう制度そのものが無駄としか言いようがない。
そもそも義務教育で生徒に自由に選ばせる余裕など無い。学ぶべきことはいくらでもある。

それから、1週間の授業数だが、現状では28コマでいいことになっている。
つまり、月から金曜日まで毎日6時間ではなく、週2日は5時間で終了なんだな。
これはこれで部活や会議の為の時間が確保できていいんだが、
とりあえずこの2時間を増やすだけでも違ってくる。

とまあ、中身をちょっと改善するだけで、まともな勉強時間の10%ぐらいすぐに増やせる。
たとえば、総合的な学習の時間を1時間削って、5時間で終わる日の2時間を足すと3時間。
ほら、これだけで10%だろ? これで選択授業をやめれば実質もっと増える。簡単だ。

そこらあたりの細かい数字の検討を無視して大雑把なことを言っても、説得力なさすぎ。

それからマスコミの方々も、とっつきやすいネタだから土曜休みがなくなる等と騒いでいたが、
そんなもん今さら元に戻せるはずがない。なんでかって? 簡単なことだ。

土曜休みがなくなったら内需が落ち込むからだ

親が週休2日でも、子供が学校ではお出かけは出来ない。土日にかけての一泊旅行は消滅し、
今年なら年7回ある土日月3連休もただの2連休になる。金曜の晩出発のグアム4日間もダメ。
ゴールデンウイークは2日2日1日の飛び飛び休みで、こんなもん大型連休とは言えん。
「旅行いくから学校なんか休んでしまえ」と俺みたいに平気で言える親ばかりではないだろう。

週休2日だと、1日はどこかへ遊びに行って1日は家でまったりというパターンもある。
1日しか休みがないと、遊びに行く方が削られるんだな。カラオケも回転寿司も回数減るぞ。

かつて教育が国の経済状況より優先して考えられたことがあっただろうか?
それはそれで凄いことだとは思うが、今の世の中がそうだとは感じられない。
安倍総理の掛け声だけが空回りしつつ響いていることは認めるが。
だいたいだな、休日を統合して秋休みを作ろうという話が出ているところに、
土曜休みをなくそうなんて逆行は通らんだろ。

教育再生会議の姑息なところは、事前に記者発表をしながら様子を見て軌道修正する点だ。
今回の土曜休み廃止論も、もうちょっと鼻息が荒かったはずなのに、トーンダウンしている。

国は、学校週5日制を基本としつつ、教育委員会、学校の裁量で、必要に応じ、土曜日に授業(発展学習、補充学習、総合的な学習の時間等)を行えるようにする。

ずるいずるい! 国が骨太に進めるはずの提言を、教委や各学校の責任にすり替えちまったぜ。
お前な、いつの間に宗旨替えしたんだよ(笑) さすがに通らんと見て寝返ったか。

日和見野依だ

そのあたり揚げ足を取られないように、教育再生会議のサイトにはいつも仕掛けがある。
会議が終わっても、お役所仕事のふりをして議事録をなかなかアップしないんだな。

今回の二次報告でもそうだ。教育再生会議のサイトを見ると、二次報告案を検討した
5月28日の各分科会の議事概要・要旨は、まだアップされていない。(6月2日現在)
各メンバーがどういう意見を出したか、俺達庶民には公表されていないわけだ。

そして6月1日の総会の議事概要・要旨もまだアップされていない。
首相に報告した時点で正式版のはずなのに、なぜ公表できないのか?
まだあちこち修正しなければならんからだ。そんなもん議事録と言えるのか?

まあ、あとから修正された議事録でも、誰が何を言っていたか、ある程度は分かる。

土曜授業など了承… 教育再生会議合同分科会
週5日制に関しては、堅持案と見直し案双方があるため、表現は座長に一任された。(2007年5月29日 読売新聞)

↑この一文、実に香ばしいネタの匂いがするんだな。
議事録を投下してくれるのを待って、細かい点を吟味させていただくことにする。

第二次報告もネタは満載。順次料理していくのでよろしく。

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たしかに、いまさら土曜日をどうこうしてもねぇ…。
本気で学力をどうにかしたいのであれば、やはり、教員数を増やして、んで、国数英をやるしかないんでしょうね。だって、去年大問題になった「未履修」問題で露見しているんだモノね。
だいたいが、ゆとり教育っていうのは何よ?なにを目指していたんだろう…と、ゆとり教育が始まる前に児童生徒時代が終わってしまっていた僕にとっては「なんだかなぁ…」と。
人間性を豊かにするっていうのは、学校だけではなく、家庭や地域、それからボーイスカウトとかの学校以外での体験ってものすごく大きい意味を持っていると思うのです。ですので、政府もその手の活動が活発になるように細工をするといいと思うんだけどなぁ…。
もちろん、その手のコーディネートを出来る人をチャンと生活できるように支援したり、雇用する必要があるけど、そのために経費がかかっても、天下りのお給料よりも有意義な政府の出費だと思いますけどね。
【2007/06/04 Mon】 URL // いわさき #- [ 編集 ]
戦後の貧しい時期ならいざしらず、余裕のある人間性やら教養やら余暇やら、そんなのを公教育がすべて引き受けられるはずがないんですよ。
余裕のない教室、最低限の教員と施設、生活保護世帯にも無理のない出費、底辺の子達に合わせた授業、底辺のモラルに合わせた生徒指導・・・。物的にも精神的にも、けっして贅沢はできない定めなのが公教育です。

だからこそ、公教育では手の回らない部分を補完すべくバックアップをするのが国の役目じゃないかと。民間や地域との連携のための土曜日、だったんじゃないのかなあ。せっかく出来かけたつながりも見捨てるのかと。とてもじゃないけど手に負えるはずのないものを、また抱え込もうとしているようにしか思えません。
【2007/06/05 Tue】 URL // シーサー #gJtHMeAM [ 編集 ]

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