公立中学校教師の辛口教育コラム。一般の方に分かりやすく心がけてます。真面目なだけのセンセは服用に際して十分ご注意下さい(笑)
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教育再生会議第2次報告から、今回は「学校が抱える課題への対処」について。

提言4 学校が抱える課題に機動的に対処する
【学校の危機管理体制の整備、学校問題解決支援チームの創設、学校、教育委員会の説明責任、全国学力調査の結果を徹底的に検証・活用し、教員定数や予算面で支援】

■学校の課題を速やかに解決する体制づくり
○学校は、日常的に危機管理体制を整備し、事件、事故が発生した場合は、一体となって迅速に取り組む。
○教育委員会は、「学校問題解決支援チーム(仮称)」を設け、学校において、様々な課題を抱える子供への対処や保護者との意思疎通の問題等が生じている場合、関係機関の連携の下に問題解決に当たる。チームには、指導主事、法務教官、大学教員、弁護士、臨床心理士・精神科医、福祉司、警察官(OB)など専門家の参加を求める。


あのー、そんなのもうやってるんですけど

こんな書き方されて、世間の方々にどう思われているのだろう。
「やっぱり教育委員会も無能なダメ教師の集まりなんだな。今時の世の中、社会を知らない
 センコーが自分達の浅知恵だけでコソコソ解決できるわけないじゃないか」

違う違う、違いますよ~! 教育再生会議の皆様が現場の実態を知らないだけですから。

ただし、なんとか戦隊特攻チームみたいな恥ずかしい名前は、いちいちつけていないけどな。
それから、圧倒的に人手が足りないのでそういう組織も日常業務の一つにすぎず、同メンバー
で名前だけ違う集まりになってしまう。「専門家の参加を求める」って簡単に言ってくれるが、
お金がなければ、各界の専門家をぜいたくに集めることなんか出来ない。

教育再生会議の示す方向は間違ってはいない。あと一言足りないから間抜けな提言になる。
つまりだな、このあとに、

国はそのための予算と人員を配置する

これでいい。
というか、この一言がないと、「口は出すけど金出さない」の無責任放言で終わってしまう。
金は出すけど口出さないってのが理想だけどな(笑)

○学校、教育委員会は、保護者や住民に、学校が抱える問題を隠さず、情報を公開し、説明責任を果たすとともに、問題解決に誠実に取り組む。

確かに昔はひた隠しにする風潮があった。
俺自身、若い頃は「なんで警察に言わないの? これ犯罪だろ」と思うことがけっこうあった。
世間体重視の管理職の体質や、警察気取り裁判所気取りの生徒指導がそういう風潮を作っていた。
警察沙汰にしないことで保護者に恩を売る意味もあったし、実際に恩も感じてもらえていた。
荒れた時代にはそうも言っていられなくなった。生徒が集団で暴れて警官隊突入とか、校内で傷害の現行犯逮捕とか、そんなものを目の前で見たら、隠すとかの問題じゃなくなってしまう。

今はもうそんな時代じゃない。警察も積極的に協力を申し出てくる。学校を責める空気は無い。

しかし、隠さず情報を公開って、いいのか、おい。

本当のこと言っていいのか?

世間を騒がすような事件をおこした中学生がいたとしようか。
その中学校の校長の記者会見、こんなのはどうだ?

「彼は小学校時代から札付きの人物で、校内での暴力は生徒だけでなく教師にも及び、恐喝窃盗
 数知れず、関係機関の指導も受け付けず母親は男作って逃げ無職の父親は指導放棄。
 泥酔して学校に怒鳴り込むことも何回かありました。親子共々我々も手に負えない状態で、
 いつかきっと大変なことになると思っていました。少年院から出てきたばかりなのに、
 結局ハクつけて帰ってきただけでした。彼のおかげでうちの学校は本当に迷惑しています」

「確かに日頃はおとなしく目立たない生徒でしたが、根暗でオタクで怪しい裏サイトなんかも
 良く見ていたようです。友人には『俺ネラーだから』『あのカキコは俺』とか公言して
 いました。職業体験学習で熱烈に希望して幼稚園に行ったのですが、なめるように園児を
 かわいがっていて逆に寒気を覚えました。親ですか? 一流企業の管理職で家も一戸建て。
 生活に不自由はないし、小遣いも多かったようです。家庭訪問に行ったらアニメのDVD
 ボックスが棚一杯に(以下略)」

週刊誌も取材の必要なし。これを世間やマスコミの皆様が容認してくれるのならいいんだけどな。
でもしないよな。今度は「言いすぎだ」って、校長をボコボコに叩くよな。マスコミ大喜びだ。
記者会見で歯切れの悪い応答をしている校長も、心の中ではこんなふうに叫んでいるんだよ。

本当のことなんか言えるわけない

個人情報の保護とか守秘義務とかプライバシーとか、情報公開や説明責任と背反する動きの間で
学校は板ばさみだ。この国は、加害者の人権は守られるが、被害者は死んだら終りだったりする。
俺達教師は、なにも見栄をはるためや不祥事発覚を恐れて隠しているばかりじゃない。
学校が扱っているのは人間だから、トラブルも生徒や保護者との人間関係が圧倒的に多い。
言いたくてもいえないことが多く、ここまで言っても大丈夫だという基準も示されていないから
無難に口をつぐんでしまうのだ。そしてそれが問題の解決を遅らせる。
こういう悪循環を断ち切ってくれる、矛盾のない提言ならいつでも大歓迎だ。

学校で、一生懸命がんばっている生徒達が、一部不心得者のために報われないことは多い。
問題解決を一番切実に願っているのは、俺達現場の教師だということを知っておいて欲しい。


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